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~そそっかしい受付嬢~


「それはですね…」


相当深刻な話なのではないかとチャラチャラしているフミヤでさえも黙って次の言葉を待っていた。健治はというと緊張で直立不動状態だった。

しかし、次に発された言葉は


「分からないですねっ!テヘッ☆」


2人の緊張がほぐれるどころか空回って三回転してしまうくらい軽いものだった。そもそもテヘッ☆とはなんなんだ…。


「そ、そうなんですね」


案の定2人は苦笑いを浮かべるしかなかい。

すると、受付嬢はなにかひらめいたようだった。


「そうだ!ギルド長さん呼んできます!!」


そう叫ぶや否や受付嬢はそそくさと裏へ走っていった。取り残されてしまった2人は呆然とその姿を見送った。


「その子…チャッピーだったっすよね?何か問題でもあるんですか?」


肩に乗せられ上機嫌なチャッピーをちらりと見るとフミヤは健治に話しかけた。そう言われてみれば、フミヤと行列に並んだあと人混みに圧倒されたせいで事情を話していなかった。それなのに何故ここまで着いてきてくれたのか疑問は残るがここの世界に来てからはじめて少し仲良くなれた人だ。相談してみるのもいいかもしれない。


「この子な、レベルが10以上上がると消滅しちゃうんだ。」


この世界にログインしてからのこと、チャッピーが出てきたこと、ステータスに書いてあった文章のことなどを手短に話して聞かせた。自分のことを話せれているのを知っているのか知らないのかチャッピーはキョトンとした顔で2人を見ている。人混みがこんなに激しいというのに大人しいものだな。そういえば兎は耳がとても良い。周りは話し声や足音が騒がしい。大丈夫だろうかと心配になった健治は話が終わったら静かな所に移動してあげようと決めるのだった。


「ほへー、ケンジって優しいんすね」


そんなことを考えながらフミヤの方を見ると予想していたのと違う答えが返ってきた。


「優しい?」


「俺だったら、せっかくのゲーム世界、レベルを上げて楽しんじゃうかもしれないっすねー」


そういうものなのだろうか。今までただ、動物が好きだからという理由でそんなこと考えたこともなかったのだ。しっかし、優しいと面と向かって言われるとどうも照れる。なので健治はぶっきらぼうに


「ただのお節介だよ」


と返しておいた。


ちょこちょこ前の話などの表現を直してます(TT)

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