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煙草

作者: 柳葉魚太郎

 私は毒を飲み込む。

 毒は私の口から漏れだそうとしていた毒を一緒に私の中へ持っていく。

 私は大きく息を吸い込み、毒が私の口から溢れ出さないよう、奥に、奥に、押し込む。毒は私の毒と混ざり合うことなく、私の体外から逃れようとしていた毒を元の位置に戻してくれる。

 毒は私の真ん中に戻り、また私をジクジクと犯す。毒は一通り私の身体を蹂躙し、やがて満足すると私の毒と同様に私の身体から逃れたいと懇願する。

 そして、私は毒を吐き出した。

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