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恋灯篭  作者: 劉・小狼
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13/20

 13

 真人の横の席に座った美保は

 「はじめまして…… お兄ちゃん【琢己】の妹で

真人さんの彼女の美保です」

 目の前の絵里にそう言うと真人の腕に抱きついた。

 「あぁ。はい…… 絵里と言います」

 絵里は美保に呆気に取られながらも、美保にそう言った。

 「そう…… で、お兄ちゃんとはどういう関係?

彼女?……」

 美保は真人の腕に抱きついたまま、絵里にそう訊いてきた。

 『え・・・・』

 絵里が困った顔で困っっていると困った顔の絵里を見た

琢己はポケットから財布を取り出すと

 「そんな事はどうでも良いだろう?……

お前ら、腹が減っているのだろう?

何か、買って来いよ!」

 美保にその財布を投げた。

 「うん…… 真人、行こう?」

 美保は真人と共に食事を注文しに行った。

 美保がいなくなると琢己は

 「ごめんね? 図々しい妹で……」

 優しく、絵里に声を掛けてきた。

 「うん…… 大丈夫よ」

 絵里はそう言ったけど、浮かなかった。

 そんな浮かない表情の絵里を見た琢己は

 「このまま、二人で何処かに逃げちゃおうか?……」

 絵里に言った。

 『え?……』

 絵里は驚いた顔で琢己越しにカウンターで

イチャイチャして注文している真人と美保のことを

見詰めた。

 「良いから。行こう!……」

 琢己は絵里の手を掴むと真人達に気付かれないように

そっと店から出た。

 琢己は絵里の手を引いて、街の中を歩きながら

 「さて。何処に行こうか?……」

 後ろを付いてくる絵里にそう言った。

 絵里が答えに困っていると突然、琢己の携帯電話が

鳴り響いた。

 琢己が携帯電話に出ると

 「もしもし…… お兄ちゃん。今、何処にいるの?」

 と電話の向こうから美保の声が聴こえてきた。

 『うるさいなぁ……』

 そう思った琢己は美保に声をかけることなく、

携帯電話を切った。

 絵里は心配そうに琢己のことを見ながら

 「良いの?……」

 琢己に言うと琢己は明るく、絵里に微笑みながら

 「良いの…… さあ、何処に行こうか?」

 絵里に言い、絵里の手を握り締めた。

 絵里も琢己の手をギュッと握り締め、

 「うん!…… 海を見に行こう!」

 というと勢いよく、走り出した。

 「そうだな…… 海を見に行こうか……」

 琢己は絵里と並んで、走り出した。

 絵里と琢己は防波堤の先で海からの風を浴びながら、

二人並んで、海を見詰めた。

 美保と真人の関係が気になった絵里は

 「ねぇ? 妹さんと真人さんはいつから

付き合っているの?……」

 琢己に訊いた。

 「え?…… いつから?……」

 琢己は絵里のそんな質問に困った顔で固まった。

 「あれ? いけないことを訊いた?……」

 絵里は琢己にそう言った。

 「うん…… アイツ【真人】も色々とあってね……」

 琢己は困った顔のまま、絵里への答えに困った。

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