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チャプター34 決着

夜9時になり、街の中心部には人々が集まっていた。

騒がしい声は一瞬にしてかき消された。

スピーカーから声が聞こえる。

「よく来てくれた!今からばら撒くのは最高のコンディションの代物だ!さあ、受け取ってくれ!」

札がビルの屋上からばら撒かれた。

それを我が先にと拾う市民たち。

奪い合いをする者もいた。

食い止めようとするロドリゲス警部、ミラーら警察たち。

またもや、スピーカーからピノキオの声が。

「君たちはこのエリアからは出られないぞ。1人でも出ようとすれば、装置が作動し、あちこちで爆発が起こる。欲にまみれた君たちの哀れな姿だ。サツはどうぞご自由に。俺を捕まえたきゃな!」

ピノキオの大笑いが響き渡り、市民は恐怖に包まれる。

そのころ、サーシャはピノキオの声の発信源を特定した。

トビアスに連絡するサーシャ。

「トビアス!奴は東のビルにいるわ!」

「わかった。」

ファルコンマンはダークランナーを発車させ、ロドリゲス警部に連絡。

「警部!」

「どうした?」

「ピノキオは東のビルだ。」

「東のビル?君は向かってるのか?」

「ああ、とにかくすぐに向かうんだ!」

電話を切ると、ファルコンマンはビルへと急ぐ。

ビルにはSWATのヘリが周囲を警戒していた。

ビルの向かいにある立体駐車場の屋上に集まるロドリゲス警部たち。

そこにファルコンマンもやって来た。

ロドリゲス警部はファルコンマンに説明する。

「いいか?まず、SWATが突入し、それから・・・」

ロドリゲス警部が言いかけると、ファルコンマンは飛び降りて、

ビルへと飛び移った。

「突入だ!」

SWATに命令を下すロドリゲス警部。

一方、ファルコンマンは銃を持ったピノキオの部下を倒しながら進んでいた。

銃を奪い、殴りつけ、気絶させる。

ファルコンマンはサーシャに連絡した。

「奴は屋上か?」

「ちょっと待って・・・回線が混雑してて・・・OK!屋上よ。でも気をつけて。階段に連中が待ち受けてるわ!」

「わかった。」

ファルコンマンは階段へと進み、銃を撃ってくる奴らから身を隠すと、ペン状のファングを投げつけた。

気絶するピノキオの部下たち。

さらに進んでいき、最上階へ。

屋上への扉を開けると、金属バットを持ったピノキオが立っていた。

「やっと来たか・・・ファルコンマン。決着をつけようぜ!」

「諦めろ!お前は精神病院行きだ!」

「それはどっちかな?」

ピノキオは金属バットを構えて走ってきた。

それを避けるファルコンマン。

しかし、何度も振り回すピノキオのバットは避けた反動で動けないファルコンマンのボディにヒットした。

背中を滅茶苦茶に殴られ、倒れるファルコンマン。

「背中は弱点だったか!?」

殴りつけるピノキオ。

ファルコンマンも負けずに、ピノキオの腹にキックし、仰け反らせた。

ピノキオはさらにバットを振り回し、ファルコンマンをギリギリまで追い詰める。

ピノキオはファルコンマンのボディを殴り、彼を倒した。

「さあ、素顔を見せてもらおうか?」

ピノキオはファルコンマンのマスクに手を伸ばす。

しかし、そのとき。

ファルコンマンはピノキオの腕を掴み、ファングを彼の頬に投げた。

傷をつくったピノキオ。

「おお・・・お前の勝ちだ・・・俺はお前が必要なくなった・・・あばよ・・・」

ピノキオは自ら身を投げた。

驚愕し、下を見るファルコンマン。

しかし、ピノキオはヘリに乗っていた。

「ウソに決まってるだろ!俺が死んだと思ったか!?俺が死んだら悲しいもんな!」

ピノキオは大笑いした。

「ヘリに乗ってる俺を倒してみろよ!」

挑発するピノキオ。

そんなさなか、STAGのヘリが近づいてきた。

「両者、投降しろ!」

警告してくるヘリに向かって、

ピノキオは怒鳴った。

「邪魔すんじゃねぇ!」

ピノキオはロケットランチャーで、STAGのヘリを撃墜。

その隙をファルコンマンは見逃さなかった。

救助用ロープ射出装置を取り出し、ピノキオに引っ掛けた。

操縦者を失ったヘリは、落ちていった。

柱に吊り上げられるピノキオ。

「全く・・・お前は・・・本当に偽善者なんだな・・・ウソの仮面を被り、哀れな人間どもを助ける。奴ら爆弾で怯えてたぜ!爆弾なんて最初からないのにな。奴らは醜い欲望で生きてる。危険に晒されても欲しいものは手に入れたがる・・・しかも、奴らは自分たちを守ってくれるお前を敵にする・・・仕方ないことだな・・・」

「人間は醜い?お前だけだろ。」

「さあ、どうかな?俺みたいな奴はどこにでもいるぞ。お前もその1人かもな。お前はやがて社会悪として棄てられる。お払い箱さ。」

「俺はどうなっても構わん・・・お前には関係ないことだ。精神病院行きの奴にはな・・・」

「お前も一緒に来いよ。俺とお前は同類なんだぜ?それと、アイツも同類だなぁ・・・」

「アイツ・・・?」

「デレク・ジョンソンさ。お前が俺に夢中になってる間、奴は素晴らしいことを始めたんだ。知らなかったか?何も俺だけがお前の敵じゃねぇんだぞ?奴みたいな人間でも、感情に支配されちゃ俺たちと同類になっちまうさ。教会で儀式を始めるつもりだ。もう奴は止められないぜ・・・」

ピノキオはそう言うと、大笑いした。

デレクの元に急ぐファルコンマン。


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