チャプター18 ハッキング・メソッド
トビアスは帰宅して、すぐにテレビをつけた。
ニュースでは、雇い主捜索中の話題。
トビアスはすぐにサーシャへ電話した。
「サーシャ。起きてるか?」
「ええ、仕事だからね。どうしたの?」
「被害者を雇った主を探しているというニュースは見たか?」
「当然。今やってるやつよね。それがどうかした?」
「街のコンピュータにハッキングして、奴を見つけ出せないか?」
「あなた、正気!?そんなことしたら社長の首が飛ぶわよ!いや、それはないだろうけど、彼が困るのよ!?やりすぎだわ!」
「それはわかってる・・・でも早く見つけ出さないと・・・」
「街のやつはガードが薄いからハッキングは余裕だけど・・・プライバシーの侵害だし・・・それに1つ言っとくけど、全ての人は救えないのよ?多少の犠牲は伴うことだって・・・」
「君がやらないならいい。」
「何言ってるのよ!あなた1人でできるわけないでしょ?わかったわ・・・私のナビゲータでハッキングする。ホントはテロ対策に造ったんだけど・・・あなたのナビゲータにもハッキングデータが残るから、私がハッキングを終えたらすぐに破棄すること。いいわね?」
「わかった。ありがとう・・・」
トビアスはそう言って電話を切った。




