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まぁ、嫌って言っても、知らないけどね?

作者: 秋葉竹



君がめざめ

わたしをみるのだ。


床に

濃い影の

悲しみをぬいつけている


みているだけで

泣きそうです、というと

がまんしてね?

と逆に、優しくわたしを慰め、

なにか

遠い目をして寂しく笑っている。


君の心のかたすみには

優しさみたいなものがあり

さやさやと音をたてて

わたしの辛かった日々とか

口にしていない悲しみさえも

癒そうとしてくれる。


だれよりもちかくにいる、

だれよりもちかくで笑う、

君、笑い声がキラキラする。


どうしようもない

好き、が、

さいごまでとまらない夜。


なにひとつ

叶えられなかった希が

君に諦めの微笑みを

刻みつけたのだった。



やすっぽいはやり歌みたいな

祈り、

叶ったようにみえた

奇跡の幸せをなかったことにした

ふたりっきりの、この星空の下。


その

抱きしめたくなる細い腰で

この少し淫猥な

赤紫にかがやくネオンの海のなかを

ひとりで迷子のわたしを捜しに

素足にサンダルばきで走って来てくれたとき、


罪もなく、

わたしは、

君に、

惚れきったのだ。


君の夢になりたいと

バカげた祈りを月に捧げた。



そしていつの夜も、


君はめざめ

わたしをみるのだ。


ねぇ、

君、こっちを、みなさいよ?

恥ずかしがっていないで。さ。

君の顔を真正面からみている、

みかづきが運命のふりして、

そっと微笑んでくれたから、

君のこころは、もう、

好きも嫌いもない、

わたしの全てを許してくれていると、

かってに、思っちゃうからね?


ねぇ?

いいの?

まぁ、

嫌って言っても、


知らないけどね?













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