工事
遅くなってすみません。
2月20日
大日本帝国帝都東京 首相官邸
ここでは補佐官と首相が話し合っていた。
「それで、モルドニア王国がこちらに使節団を派遣したいと」
「はい、どうやら我が帝国の文明のレベルをはかるためかと思います。」
「まあ、それくらいならいいだろう。」
総理としてもこちらの技術の高さを見せつけるいい機会だと思い受け入れる
「それと、向こうには大使館がありませんがどうしますか?」
「今のところは赤城に待機させておいてくれ。」
「分かりました。」
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海軍省 大臣室
「そういえば、ブルニア王国の動きはどうだ?」
「はい、衛星からの情報だと港に大量の艦船を集結させています。軍事衛星から先制攻撃をすることもできますが?」
大臣は一瞬考えこむが数秒後に答える。
「いや、ここは先に奴らに動いてもらい、大義名分を得よう。総理も先に動くのは好ましくないと思っているだろう。」
現在日本は300機を超える軍事衛星を打ち上げており、世界各地の状況を瞬時に把握することが出来る。その中には地上を攻撃できる宇宙兵器も含まれている。
「分かりました。」
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モルドニア王国 レスト
ここには、日本が工事を行うために必要な物資を輸送してきた船が大量に集まっていた。レストの住民は不思議そうな目で自分たちの港が変わっていくのを見ていた。
王都 外務局
今ここには、世界中の列強国の大使が詰めかけていた。
ある1室
「外務卿、わざわざお時間をかけていただきすいません。早速ですが、今レストで行われている大規模な工事について教えていただいてもよろしいですかな」
少し相手を威圧するようにブルニア王国の大使が言う。
「この工事は、最近新たに増えた取引相手の船が停泊する場所がなかったため、港を拡大する工事を行っているのです。」
その答えに納得がいかないような顔で言葉を返す。
「その割には港すべてを工事しているように見えますがな。大量の大型船も集めていることから、貴国は我が王国が新たな植民地を獲得しているすきに本国を攻めようと思っているのではあるまいな?」
「いえいえ、ブルニア王国にそんなことをしようとは思っておりません。ついでに老朽化した設備の改修を一緒にしようと思い、大規模な工事をしているのです。大量の大型船についても、物資を運ぶための民間の輸送船でしかありません。」
「それならいいのだが、もしも我が王国に侵略などと言うことをしたら、ただでは済まないということは覚えておいてくれたまえ。」
「分かりました。」
モルドニア王国の外務卿が答えると大使は部屋から出て行った。