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殺し屋JKが異世界で冒険する話  作者: 飯泉翔羅
第二章:異世界を冒険、二つ目の国にも
58/71

58:戦闘大会の終盤

57話を書き切る前に投稿してしまったので57話追記してます!

乃愛とマリナが勝利コールされた所から書き足してるのでぜひ見てからこちらをご覧ください!よろしくお願いします!


3人の戦闘は、正直見所のない単調な戦いだった。

リトとマサルは共に片手剣に盾装備。二人とも最初から全力で挑んでいった。しかし、やはり先程感じた通り、大した強さのない二人の刃は通ることはなく、一瞬で首元を抑えられ、勝負を決められてしまった。やられた瞬間のマサルの顔は滑稽で、私の隣にいたふたりは大笑いしてしまっていた。ちなみにマリナは乃愛の膝枕で寝ている。


戦闘のあと、2人はすぐに観戦席に戻ってきた。


「いやー、さすがは王様!全っ然かなわなかったっすね〜!」


「さすが王様。あんなのに勝てる化け物がいるのか…って思うと心の底から恐ろしく思うね…」


口々に言うが、そんな化け物が君たちの前にいるということを忘れているんじゃなかろうか…


「念の為言っておくわね。私たちはそんな化け物なんだけど、大丈夫?」


2人は顔を見合わせて、焦ったように高速で後ずさりした。


「い、いやいやいや、ちょ、ちょっと待ってくださいっす!別にきもいとか無理とか、そういう嫌な意味で言ったんじゃないっすよマサルも!だ、だから制裁とか、やめてくださいっす!」


「そ、そうです!別にそんな嫌な感情は持ってないしむしろ好印象しかない!さっきのも強さを…褒めたって言うか、尊敬したって言うか…そんな感じなんですよ!」


ちょっとからかってみるつもりが向こうは本気で怯えてしまったようだ。ちょっと申し訳ないというか悲しいというか…


「いや、別にとって食ったりはしないわよ。冗談冗談」


「そういえば急に敬語消えましたけど」


「敬意を示す必要が無いと思って。」


「それは辛いっす。僕も年上なのに…」


そもそも年齢に縛られて敬意を表さなければいけない社会がおかしいのだ。ここでも元の世界でもそうだが、長く生きたから偉いというのはどうかと思う。


「そんなことより、どうだったかしら。獣王様疲れさせられた?」


「見てたんですよね?分かってますよね?マジで手も足も出なかったですよ…」


「さっきも言ったっすけど流石すぎるっすよこの強さ」


「せっかくアドバイスしてあげたのに、全く参考にならなかったみたいね。」


「差がデカすぎたっす。あれは無理っす。」


「ねぇゆいか〜こんなやつらのことかまってないでそろそろいこ〜?」


彼らの話を聞いているだけなのがつまらないのか、乃愛が退出を要求してきた。たしかに、私たちはこのあと準決勝なので少し体を伸ばしておいた方がいいかもしれない。


「そうね、じゃあ、お二人共お疲れ様。私たちは2組とも準決勝があるから行くわ。」


「分かりました!頑張ってくださいね!」


「応援してるっす!」


2人に手を振って私たちは戦闘フィールド近くの控え室に向かった。控え室には獣王様だけが座り、あの伝説のマンガ肉を食べていた。


「お、英雄たちか。お疲れ様。わしはしっかり勝ったが、君たちはどうだった?」


「獣王様お疲れ様です。余裕ですよ。獣王様の戦闘も見せてもらいました。」


「それでそれで!その、マンガ肉どこに売ってるんですか!」


耐えきれなかったのか、瑠璃香が手を挙げて獣王様に勢いよく質問を投げかけた。


「ん、これか?これならここを出て右に向かえばすぐあるぞ。食いごたえがあってすごくうまいんだ。わしはこれが一番好きでな…」


「買ってきます!」


瑠璃香は全速力で走り去っていった。


「のあもいってくる!ゆいか、いる?」


「私もほしいわ。お願いね。」


乃愛に自分の分のお金を渡す。値段はわからないので多めに出した。


「銀貨1で足りるぞ。」


獣王様が教えてくれたので乃愛が余った銀貨3枚を返してくれる。


「ありがとおーさま!いってきまーす!」


そして乃愛も走りさっていった。


「戦ってきたはずなのに随分と元気だな。いいことではあるがな。」


「体力だけは最強ですから。その代わりこのマリナはずっと寝てますけどね。」


乃愛から預かって膝枕しているマリナは気持ちよさそうに寝ている。そのサラサラな髪を手で軽く梳く。


「今更なんだが、なんでこの子を一緒に連れているんだ?こんな小さい子じゃレベルが高かろうが低かろうが危ないではないか。君たちが募集すれば強くて料理のできる女性冒険者なんて簡単に見つけられると思うのだが。」


「そうですねぇ…簡単に説明すると、最初、瑠璃香が奴隷商によって奴隷としてうられてて、それを買うついでにこの子も買ったんです。で、奴隷のままなのは嫌なので解呪してもらって、今に至るみたいな。」


「ふむ、なるほど。元奴隷…か…ん?ちょっと待て、アマキは奴隷だったのか!?」

「ただいまー!なんの話ですかー!?」


右手にマンガ肉を持って、ワイルドにかぶりついている瑠璃香が戻ってきた。先程の話は聞いていなかったようだ。


「い、いや。なんでも──」

「あなたが奴隷になったアホみたいな話よ。」


「言っていいのか!?」


「あー…恥っずかしいやつ…唯香〜そんな話しないで私の評価上がるような話してよ〜!」


「でも事実じゃない。」


瑠璃香はちょっと顔を赤くしているがそんなことよりもマンガ肉って感じにマンガ肉にかぶりついている。多少恥ずかしい話をしても問題ないだろう。


そんなわけで私たちのこれまでと瑠璃香の恥ずかしい話を存分に話して聞かせた。

途中で乃愛からマンガ肉を貰ったので食べながら話したら瑠璃香に「食べながらまで話さないでー!」とか怒られたので急いで食べてたくさん話した。この世界のことだけじゃなく、元の世界での瑠璃香のドジエピソードも。

瑠璃香は聞いているあいだゆでダコのように真っ赤になっていて面白かった。


そんな話をしていると控え室に誰かが入ってきた。


「父上!私は勝ってきたぞ!!!」


「獣王様…!」


入ってきたのは王子様と、なんとゴルド子爵の長男、バルドだった。


「おお、ベンガルド!すごいじゃないか!クルルドもそこまで緩いブロックではなかったはずだぞ!」


「ペアのバルドがすっごく強かったのだ!私をフォローしながらサクサク敵を屠っていったのだ!ま、まぁ、もちろん私も大活躍だったがな!」


王子様は胸を張ってバルドを紹介する。バルドは軽く頭を下げて右手を胸に当てている。最初にあった時のチャラ男感とか世間知らず感はまったく見られなくなっている。これが学校の力か…


「バルドさん、あなたのペアって王子様だったのね。やっぱりパーティーとかで知り合ったりしたの?」


「いえ、彼とは学校で。王子様がペアを募集するというので、希望者で戦闘を行って、優勝した僕がペアになったんです。まだ何とか僕の方が王子様よりも強いのでほっとしていますよ。」


そう話すバルドの顔は少し明るく、嬉しそうに感じた。子爵の息子とはいえ王子様とここまで一緒にいられるというのは嬉しいことなのだろう。


「次、私たちはユイカ達との戦闘だ!油断していたら私たちが倒してしまうから覚悟しておくんだな!」


王子様が嬉しそうに私を指さして宣言する。ここまでの戦闘で手応えを感じているのだろう。それか本当に勝てると思っているのかもしれない。


「そうですね、私達も全力で行きたいですから、それくらいの力を見せてくださいね!」


私は挑発をし返してみる。冒険者ならそれくらい強気でいても良いだろう。


「まかせろ!全力でも叶わないことを証明してやる!」


おお、挑発にもなびかない。10歳には見えない精神状態だ。

話しているうちに放送が流れてきた。


「準決勝は16:00からシノミヤ・アマキペアと王子様・バルドペアの戦闘を先に行います。」


今の時間は15:30。まぁ時間はあるのでもう少しのんびりできそうだ。


「まだ少し時間があるな。わしは少し体を動かしてこようと思うが、どうだ?君たちも一緒に行かないか?」


獣王様からの提案に、私と乃愛は首を振る。


「私たちは4人で軽くペアの連携確認してきます。獣王様に手の内みせたくないですしね!」


「おーさまかくごしててね!のあたちがぶったおしちゃうから!」


乃愛がビシッと獣王様を指さして宣言する。


「はっはっは!わしも本気を出すべきかな!互いに頑張ろうじゃないか!」


獣王様は笑いながらサムズアップする。私達もマリナを除いて同じようにしてから下の層にむかった。トレーニングするならここがいちばん丁度いい。敵がいなければペア対ペアでやればいいし、敵がいればペア事に戦うだけだ。技術向上にもレベルアップにもなる。

残った約30分、私たちは全てをトレーニングに使った。





「準備は出来てますか王子様。」


「望むところだユイカ!絶対に負けないぞ!私の強さを認めさせてやる!」


「準備はよろしいでしょうか。それでは、スタート!」


16:00。私たちの準決勝が始まった。

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