31:ゲストでのバサラ獣王国子爵
今日は僕の誕生日です!
最近から考えると少し文量少なめです!
今後は毎日投稿を目標に頑張ります!
お酒美味しい!お酒美味しい!
私がドアを開けると、正面の机でマリナが居眠りをし、シノは厨房にいた。シノは昼営業の準備だろう。
開けた音で気づいたのかマリナが目を開けた。
「…おかえり、ゆいか。のあ。るりか。…?…だれ?」
「ただいま。この人はバサラ獣王国の子爵の方。多分、そこで転がっているバルド君のお父上みたい。」
「…きぞく…?…っいやっ!」
マリナは急に席を立ち、2階に逃げていってしまった。
「あー…えっと、すみません、なにか貴族に嫌な思い出があったみたいで…」
「いや、いいんだ。そんなのは貴族が悪いのだからな。それで、バルドは…?」
「えっと、そこにいます…」
私が指さす先には体をぐるぐる巻きにされ、猿轡もつけられて転がされている猫耳の男の姿がある。
「むぐぐっ!?むぐっ、むぐううう!!」
ゴルドの姿を見たバルドが目を大きく開いて驚いている。
「縄は解かないから、猿轡だけ外させてもらっていいかね?」
「はい。大丈夫です。」
ゴルドがバルドに近づき、猿轡を外す。
「っは!お父様!こいつらは犯罪者です!私を不当に拉致監禁し、暴行も加えました!今すぐしょっぴくべきです!」
バルドは猿轡をはずされてすぐに叫び、こちらを見てうすら笑った。これで終わりだ、とでも言いたげである。
「バルド。私と話をしよう。えっと、お嬢さん、済まないがどこか部屋を貸してくれないか?というかここに泊まらせてもらいたいからすぐにでも受付をすませたいのだが…?」
「え、話って…」
「あ、はい、わかりました。シノー!お客様だよー!貴族様だよー!」
瑠璃香がシノを呼ぶ。ゴルドはバルドの言葉を完全に無視しているように見えるな。
「貴族?この国に貴族なんて来るわけ…」
シノが苦笑いしながら出てきて、ゴルドの格好を見て固まった。
「き、貴族様!いま最高のお部屋を…ああっそうだ一部屋しかない…ルリカちゃんちょっと今日だけでてって!ごめん!マリナちゃんは私が預かるから!貴族様!今二部屋しか用意できませんがそれでもよろしければぜひうちにお泊まりください…!」
「え!?私野宿!?」
出ていけ宣言を受けた瑠璃香がショックを受けている。
一方でゴルドは苦笑いしながらシノに聞いた。
「えーっとシノさん、かな?君がこの宿のオーナーだね?部屋は一部屋何人かな?」
「はっ!二人でございます!同行されている方もお休みになられると思いますので、なんとか二部屋用意いたします!も、もしそれでも足りないようでしたら…なんとかもうひと部屋っ!」
「いやいやいや、大丈夫だよ。私達には一部屋でいい。値段も割り引く必要は無いからね?緊張もしないでいい。そこまで過激に対応されてしまうと私もなんといったらいいかわからなくなってしまうからね…。」
「すっ、すみませんでした!!!」
シノは綺麗な土下座を決めた。
何となくデジャブっぽいなぁ…と思ったら、シノは私がここに始めてきた時も土下座を決めていた。好きなのかな、土下座。
「それこそやめてくれ…大丈夫だから!一般のお客さんと同じように扱ってくれ…」
流石にゴルドも困っているようだったので私は助け舟を出す。
「シノ。落ち着いて。あの方は普通のお客様。いつも通りでいいのよ?特別扱いされたらゴルドさんも困っちゃうわ?」
「…で、でも!」
「でもじゃない。貴族でもそういうのが苦手な人もいるってことよ。」
「そ、そっか…すみません、取り乱してしまって。」
いつものシノが戻ってきた。
落ち着いてくれて何よりだ。
「それでは、部屋にご案内します。」
「ああ、よろしく頼むよ。」
ゴルドの優しい笑顔を見て、シノは少し頬を染めながら2階へ向かう。その後ろをバルドをお姫様抱っこしたゴルドが付いていく。
「どうなるのかしら…」
シノがマリナの手を引いて下に降りてきたあと、私たちは昼営業を臨時休業とし、シノの料理に舌鼓を打ちつつゴルドとバルドの話が終わるのを待った。
しばらくして降りてきたのはカリナとダニエルだった。
「最後の一部屋、誰かいるようだったが、こんな日中から泊まる人がいたのか?」
「あ、はい。そうです。」
ダニエルが少し訝しげに尋ねてくる。
ダニエルの状態は見た目は特に以上はなさそうであるが、瑠璃香が何度も何度も休みつつ治癒をした結果であるので、外に出てしまった血液などは今の体には足りていないはずである。なので安静にしているべきなのだが…
「腹が減ってな。食事をもらいに来たのだ。」
「言ってくれたら持ってくるのに、この国の王になる人にそんな小間使いさせられないって聞かなくって…」
カリナが困ったように微笑む。カリナは国王になると決めた時からなんとなく大人っぽくなったように感じる。覚悟の表れだろう。
「カリナ様は人を使う側の人間です。あなたは私などの願いを聞いて使われるべきではないのです。使うことに慣れてください。」
「ダニエルさん、ぱぱっと作りますね。レバニラ、血になりますからね〜」
「レ、レバーか…ま、まあ体のためか…」
レバーが苦手なのか、ダニエルは少し落ち込んでいる。
と、ここでカリナが気づいた。
「あれ?猫耳の人は?」
「あぁ、その人なら今2階にいるわ。なんか、さっきその猫耳の親父さんが来てね、話をしたいから部屋貸してくれって。」
「親父さんだと…まさかまた獣人か!」
ダニエルの顔が歪んだ。拳を握り、怒りに震えているように見える。
「ま、まあまあ。親父さんはあの猫耳と違ってとてもいい人そうでしたし、瑠璃香がスキルで鑑定してくれたので大丈夫ですよ。」
「スキル?そんなスキルがあるのか?」
「はい!あるんですよ〜♪」
瑠璃香が嬉々としてステータスを開く
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名前:天城瑠璃香
性別:♀
年齢:15歳
Lv:64
経験値:95%
体力:75
MP:83
物攻:53
魔攻:83
物防:57
魔防:75
器用さ:68
速さ:92
幸運:75
所持スキル
言語理解
全属性魔法対応
身体強化Lv6
自己再生Lv2
完全記憶Lv1
交渉Lv20
隠密Lv17 1up
欺瞞Lv20
話術Lv20
読心Lv10
拳銃Lv9 1up
調教Lv2 1up
魔法
光・治癒Lv3 2up
土・制作Lv1
装備:制服
武器:拳銃
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「ふむ!やはりスキルはかなり多いな…それで、どのスキルだね?」
「読心ってスキルです〜。元の世界でもよく使ってたので…」
「何を考えているか分かるのか!?」
「詳細には分からないですけど、好きとか嫌いとか敵とか味方とか、単純なことならはっきり分かりますよ〜。あの親父さんはどこまでも善良な貴族でした。」
瑠璃香がステータスを閉じる
「そうか…とりあえずその親父とやらに話を聞かせてもらわねばならぬな。私は半死レベルまでやられたわけだからな。」
「ダニエルさんめっちゃ強いのにどうしてやられちゃったんですか?」
「魔法が使えなかったからな。私の火魔法では城が燃えてしまう。剣術だけで何とかしたかったが、多勢に無勢でな…」
たしかに解呪以外は全部火魔法だったな。それでは戦いにくいのも頷ける。
と、ここで2階の扉が開く音がした。そのまま降りてくるようだ。足音は一人分。バルドを肩に背負ったゴルドが現れた。
ゴルドは私達の前に縛られたままのバルドを雑に転がし、頭を下げた。
「すまないな、時間を取らせてくれて…こいつはしっかりと罰して今後はこういうことがないようにするから、今回は見逃してくれないだろうか…?この通りだ、頼む…!」
私は瑠璃香を見る。瑠璃香は頷いた。
「あの、貴族がそんな簡単に頭下げちゃダメですよ?とりあえず、ここに被害者の二人がいるのでお話を…あっ!」
被害者のくだりで大切なことを思い出した。
王様、放置したままだ…。




