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殺し屋JKが異世界で冒険する話  作者: 飯泉翔羅
第一章:異世界最初の国、冒険前の下ごしらえ
12/71

12:三人目、初めての奴隷商

マリナのレベルを変更しました(2018/05/03)


センサーを頼りに走っていくと、簡単に位置を特定することが出来た。出来たのだが…


「奴隷商の馬車…?」


シノが不思議そうにつぶやく。シノは乃愛の快適な走行によりなんのダメージもなくその場に立っている。


「ちょっと聞いてみましょうか」


奴隷商の馬車を裏から回り込み、中を覗き込んでみる。


馬車には女子供が多く乗せられており、皆同じような首輪を付けていた。皆目が死んでいる。

商人は、馬車のとまっているすぐそばにある大きめな家に上がり込んで商売しているようだ。


「奴隷商の馬車ってこんなもんなのね…」


「なんでみんなつらそうなめしてるのかな〜?みんなやせてるし、たべさせてもらってないのかな…?かわいそう…」


「この中からお仲間の反応があったんでしょ?奴隷にされてるんじゃ…?」


シノが焦ったように口を開く。

そうなのだ。問題はそこだ。あの首輪はよくある隷属の首輪とか強制の首輪とか行動の自由を奪う首輪だろう。外そうとしたら死ぬに決まってる。そしてそんな馬車の中から仲間の反応がある。つまり首輪をつけられて放り込まれているということだろう。


「どうしたものかしらね…」


「おや、これはこれは可愛らしいお嬢さんたち、どうされましたか?」


と、大きめな家の中から紳士風の少し太った男が出てきて声をかけてきた。


「ねーおじさーん。このばしゃのなかにのあたちのともだちがいるみたいだからだしてほしいの〜」


「うーんそれは難しい相談ですなぁ。買っていただけるならすぐにでも、と言えるのですがねぇ…」


「奴隷、めっちゃ高いよ。正直一人で車買えるくらい。」


シノが小声で教えてくれる。


「買うかどうかは見て決めるわ。一旦商品になってる人達をそこから出して見せてくれないかしら。」


「おお、それでしたら近くに広場がございますので、そちらで見ていただきましょう」


そう言って男はゆっくり馬車を移動させ始めた。


「唯香ちゃんどうするの?私奴隷買える金なんて持ってないよ?」


「値段聞いて、魔物狩って稼ぐわ。シノには一銭も出させない。」


「そんな無茶な!」


話しながら広場につくと男が奴隷になっている人々を下ろしている最中だった。

奴隷と言う割には小綺麗な服であまり傷ついている者もいない。ただ、栄養が足りていないのかかなりやせ細っている。

広場には10人が並んだ。


「おまたせしました!こちらが私の商品でございます。」


一番右にいた。完全に私の友人、瑠璃香だ。が、寝ている。寝ながら立っている。こっちに気づいていない。


「一番右、私の友人だわ。」


「ほぉ!そうですか!もしかしてお客様がたは転生者の方で?そうですかそうですか!お客様方もどうです?奴隷になると、お金を稼がなくても食い繋げます…ヒエッ!」


男が下卑た笑みを浮かべながら言ってきたので軽く威圧を入れた。


「誘ってくるってことは大分高いんでしょうね、おいくら?」


「は、はい、右端の転生者奴隷の場合、金貨7枚です…失礼なことを言ってすみませんでした…」


金貨7枚…700万か…

魔物狩りしてる内に貯まるかな…


「取り置き出来るかしら?」


「え、ええ。明後日までならできます。しかし私も商売ですからね。売れないところにいつまでもいるつもりはないですよ。明明後日にはべつの国に向かいますよ。」


「分かったわ。明後日また来るからそれまで待っていなさい。あとその子起こすわね」


私はそう言って瑠璃香に近寄り、背中を支えながら頭にチョップする


「いたっ。んん〜、ん、ん?え?ここは…町の中…?あれ?唯香?唯香!生きてたのね!」


瑠璃香はそう言って私に抱きつこうと体に力を入れるが、動けないように震えている。


「あれ?動けない…」


「おはよう瑠璃香。あなた、なんかアホなことして奴隷にされてるから今自由に動けないわよ。」


「…?奴隷…?」


私は自分の首に人差し指を当てる。

瑠璃香も自分の首に手を当て、首輪を触る。


「…これって、隷属の首輪的な…?」


「正解ですよお嬢さん。」


奴隷商が会話に入ってくる。


「お金がないようだったのに勝手に馬車に入ってきて寝始めたから商品にさせてもらうことで料金にしようと思いましてね」


「瑠璃香。それはあなたが悪いわ。明後日買いに来るから待ってなさい。」


「そんな…」


瑠璃香ががっくりと肩を落とす。


「ついでに他の子達も買える子がいれば買おうかしら。料理できる子が欲しいわね。流石に冒険にシノを連れていくわけにも行かないし…」


「ごめんね唯香ちゃん。私お店もあるし、いつでも帰れるようにしておくから…」


「いいのよ。あとひと月は宜しくね」


「うん!」


「ほかの者達にもアピールをさせましょうか。」



左の女の子から話し始める。順番に10歳、16歳、12歳、11歳、10歳、18歳、10歳、15歳、16歳と、皆若い女で会ったが8人目まで目に生気を感じられず、やる気もなさそうに感じた。最後の九人目だけ、少し違った目をしていた。


「カリナです。16歳です。私はここが地元です。料理などの家事は何でもできます。少食なので食事は1日1回パンの耳一つでも何とかなります。お願いします!買ってください!」


定型文に沿った紹介ではあったが、地元だという話の時だけ力の入り具合が違った。


「9人目のカリナさん?のステータス見せてもらえるかしら。」


「もちろんです。さぁどうぞ。」


奴隷商が指示して、カリナがステータスを表示する。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

名前:カリナ▒▒▒▒

性別:♀

年齢:16歳

Lv:1

経験値:0

状態:▒▒▒▒▒▒▒


体力:10

MP:5

物攻:5

魔攻:1

物防:10

魔防:4

器用さ:10

速さ:10

幸運:20


所持スキル

料理Lv1

教育Lv1

▒▒▒▒


魔法

なし


装備:洋服

武器:なし

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ところどころモザイクのように霞みがかっている


「どうなってるのこれ?」


「さぁ…?でもこの不確定要素のせいで値段を高く設定できませんのでね、銀貨50枚でいいですよ。」


「へぇ…」


私は使い所をよくわかっていない解析Lv1を使ってみることにした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

名前:カリナ・ドリス

性別:♀

年齢:16歳

Lv:1

経験値:0

状態:認識阻害の呪い(王家)


体力:10

MP:5

物攻:5

魔攻:1

物防:10

魔防:4

器用さ:10

速さ:10

幸運:20


所持スキル

料理Lv1

教育Lv1

政治Lv10


魔法

なし


装備:洋服

武器:なし

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


お、おおう…

だいぶすごい事実が発覚してしまった。

私の記憶では王家はクーデターによって滅ぼされたはずなのだが、まさか奴隷にされているとは…しかも政治Lv10もある。16歳という歳であるから、王女様であったということだろう。状態が呪いになっているせいで王家に関連する項目が隠されていたようだ。


国の発展のためにも購入しておくべきかもしれない。


「分かったわ。安いならちょうどいいし料理もあるし、購入しておくわ。明後日まで取り置きね。」


「ありがとうございます。」


「ゆいか〜、いちばんひだりのこ、いいにおいするからほしい〜」


「そう?でも食べちゃダメよ?」


そう言いながらその子にも解析を使う


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

名前:マリナ

性別:♀

年齢:10歳

Lv:1

経験値:45%


体力:18

MP:7

物攻:1

魔攻:7

物防:1

魔防:7

器用さ:20

速さ:20

幸運:40


所持スキル

料理Lv5

魅了Lv1


魔法

光・生活補佐(ライフサポーティング)Lv1


装備:洋服

武器:なし

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


便利そうな名前の魔法を持っているようだ。スキルは少ないが、料理が5なのは素晴らしい。


「この子はいくら?」


「そうですね、便利なスキルと魔法を持っているので金貨1枚と言ったところでしょう。」


「なるほど…何とか稼いでみるか。じゃ、その子も取り置きお願いするわね。」


「了解しました。それでは3名、しっかり取り置きさせていただきますね。」


そう言って奴隷商は馬車を進めていった

瑠璃香が可哀想な程に潤んだ目でこちらを見つめていたが、自分のミスでああなったのだから仕方ない。


「さーて、とりあえずご飯にしましょう。瑠璃香のことは後でいいわ。さっさと行きましょう」


「軽くない!?友達が奴隷になってるのに!」


「いいよ〜そんなの〜それよりおなかすいた〜はやくかえろ〜」


ということで私たちは店に戻っていった。

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