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~貴方の知らない『学会』の魅力~

作者: 三河みかん

『●●学会』って聞いた事ありますよね。

研究発表や講演会のお堅いイメージがあると思いますが、それだけじゃありません。

学会の裏側や意外な楽しみを紹介する…毛色の違った学会エッセイです。


こんな一面や、こんな楽しみ方が!?と、お読み頂けますと幸いです。


さあ、貴方の知らない『学会』の魅力的な世界を覗いてみて下さい!



※※※※※※※※※※※



基本的にですます調ですが、ふざけた…

じゃなかった。

ユーモアを交えた内容は、よりカジュアルな文体です。


文体が混じった形式です。

…そう言う仕様です。



日本や世界には、様々な分野の人達が集まる『学会』があります。


日本○○学術集会と、○○の中にその専門分野が入る訳ですが、学会は研究発表や、講演会、勉強会だけで構成されているのではありません。


ちゃんと楽しいイベントもあります。


そんな、学会の楽しい一面や裏側も、ご紹介してみよう…が、今回のエッセイです。


学会に行った事のある人も、行った事のない人も、学会にはこんな一面や楽しみが有ったのか!?と、読んで頂けましたら幸いです。



※※※※※※※※※※※



とある学会を例にします。

私が一番多く行き、かつ楽しみにしている学会です。


この学会は毎年8月前後に予定されますが、たまに7月や9月に開催される事もあります。


何故、時期がズレるのかって?

担当先生の大学の学校説明会や試験等の学校行事との兼ね合いです。


その年の学会担当先生が数年前に決まります。


各学会に加入者してる先生達の中に理事と呼ばれる大先生達がいて、その中でも大御所の方が担当責任者に選ばれます。


え、お前が何で知ってるんだって?


それは私が理事や大御所の先生達の…


…でっち見習いの友人だからです。


友人がでっち見習いで、更にそのアシスタント位で、時々、お手伝いに参上しまして、大先生達と関わってました。


この学会の良さの一つは、理事や大御所先生達のフランクさでもあります。


こんな怪しげな、でっち見習い&でっち見習いアシスタントが、ひょこひょこ近寄って学会トップや、第一人者、四天王クラスの大先生に話かけても、誰も止めない!


どこぞの学会は、運営スタッフが肉壁で理事や大御所先生達をがっちりガード!

下々は下座から近寄れも出来ない。


歴史があり医師中心の学会は、ヒエラルキーがはっきりした学会が多いです。


只ね、こう言う学会は資金力があり、内容も(会場、特別講師や、サンプルや資料、弁当が)ゴージャスだったよ!?


一番ショボいのはね、お金にならない○○○○○学会だった。

社会の縮図が学会にもあるんだよね…



運営には準備段階からかなりの人やお金が動きます。


その為、準備スタッフや様々な(つて)、機動力がないと出来ません。


準備スタッフには、大先生のお弟子さん達(大学院卒業し理事メンバーになった優秀な方々)や、見習い達(大学院生や大学のゼミ生等)を中心に教え子ドリームチームが召集される訳です。


●年前に担当の大先生や開催地が決まると、お弟子さん達も張り切り出します。

本業や他の予定をセーブして、祭りの準備に燃え上がる感じでした。


忙しい大先生や第一人者や四天王な先生方に、教育講演や特別講演等のメイン講演を依頼していったり。


理事メンバーの先生方に、座長や討論会など割り振りながら、お願いしていく訳で。


予算●●●●万円のプロジェクトを、本業の傍ら黒字化させないとならない。


社会人なら、その大変さが想像つくと思います。


学生さんなら、想像してみて下さい。

5年後に、1年とかの超ロングなテスト期間中に、学園祭の準備責任者に1人選ばれた自分。

超ロングなテスト期間のラストが全国から●万人の来場予定の2日間の学園祭です。

皆、連日のテスト対策で必死の中、学園祭準備を引き受けて貰わないと困る自分。


即、逃亡したくなるような状況。


かなり、大変な事ですよ!?


先生方は国立大学の教授が多いです。

地域ブロックの勉強会で、某国立大学に時々潜り込むのですが、夜中も早朝も学生や教授達がいます。


でっち見習いの友人が、仕事したまま大学院に入学した時も、昼夜関係無く大学にいました。


勉強の国の妖精(頭の良い方を別種族として、自己と離れた存在として認識中)は、大変だと思いました。


世の中には、こんなに勉強する人がいる…、大人になって初めて知りましたね。


異世界は不思議でいっぱいです。



代表の先生を中心にプロジェクトチームが出来て、開催地や日程が決定します。


多くの場合、先生の所在地の都道府県か、その地方の都道府県が選ばれます。


地元経済の活性化の為に地元でしたいんですが、会場と周辺の宿泊施設の規模が小さいと難しい部分があるそうです。


学会も回を重ねるごとに、規模が拡大してきているので。


直接の参加者だけでなく、運営側のスタッフや出展するスポンサー企業のスタッフを入れると○万人規模が動くので、どうしても立地が限定されてしまいます。


先生の地元は山陽エリアだけど、開催地は関西エリアって事もありました。


震災から○年後に、復興目的で東北エリアに開催地を持って行ってました。

今年も別の都市ですが、東北エリアですね。


一般に発表するのは開催時に、次期開催地や開催期間だけですね。


3月~4月頃に、その年の学会のホームページが立ち上がります。


事前エントリーすると参加費が安くなるので、申し込みをします。


一万円前後の参加費ですが、テーマパークの2daysパスポートを買ったと思って申し込みます。


当日参加も出来ますが、参加費が1~2割アップします。


開催地が遠方の場合は宿や交通機関も確保します。


最寄りのビジネスホテルはすぐに予約でいっぱいになります。


ビジネスホテルの会員等になって、半年前には予約しておくのが、安心です。


学会でも招いた先生用や、スタッフ用に確保します。

事前に団体が確保し、分母が減った所に、○○学会出席者の大移動です。

普段よりも、かなり予約しずらいです。


立地の良い手頃な宿は、少しでも早く確保して下さい。


知人ですが市内の宿が満室で、離れた別の市の温泉宿しか確保出来なかった事があります。

宿泊費も交通費も数倍はねあがります。

移動時間もかかって大変です。

学会や懇親会に参加すると宿の夕食時間を過ぎてしまいます。

宿の料理は食べられず、温泉が気持ち良かったのが、せめてもの慰めだったそうです。


ホテル難民(ホテルの確保が困難な人)にならないよう、早く確保しましょう。


宿を取り参加エントリーしても安心せずに、学会ホームページは細めにチェックしましょう。


事前申し込み講習会や、ランチョンセミナー、懇親会の予約情報や受付を後から開始する場合があります。


昔はランチョンセミナーのスポンサー企業により、ランチ格差がありました。


資金力ある企業は料亭の仕出し、別会場ではサンドイッチ弁当…何て事もありました。


今は、同一の弁当です。

格差は無くなりました。


10以上あるセミナーの中から、興味があるのを選びましょう。


迷ったら、第一人者や著名な先生を選びましょう。


ランチも確保して安心です。


間に合わなくても、最近は大丈夫です。


ランチ難民(ランチョンセミナーにもれた人)の為に、配給(無料のパンや弁当)を配られる事もありますから!


そこも溢れても、郷土料理やファーストフードの屋台があるので、財布を持って出かけましょう。


事前申し込み講習会は、実技講習会とか、グループワーク講習会みたいな参加人数が少なくて人気の講習会が多いです。


興味があれば、申し込んでおきましょう。


懇親会も申し込みしましょう。


病院や施設が負担してくれない!?


自腹でも申し込みしましょう。


(私は殆どがオール自腹です。参加費も、交通費も、宿泊費も。職場からの指示での論文投稿なら、参加費出た事もあるけど、滅多にないです。)


懇親会は5000円前後ですが、値段の価値はあります!


料理はホテルのブッフェ、立食形式が殆どです。


食べ放題&飲み放題です。


メニューは和洋中に、地元名産品や郷土料理も出ます。


スイーツも飲み物も充実しています。


会長や運営長の挨拶もありますが、余興があります。


歌や演奏、ダンスパフォーマンス等を楽しめます。


モン○○マ○○○とかのライブが至近距離(1.5m)で楽しめました♪


運営長やスタッフのセンスや伝に感謝です。


会長や第一人者や四天王な大御所先生達に直に質問したり出来るチャンスです。


第一人者の大先生は『講演どうだった?』と気軽に確認しながら、補足説明してくれたり、資料やデータをくれたりしました。


職場の伝達講習とかで、とても役立ちました。


三流な講師程、発表以外が『後日、回答します』『お譲り出来ません』が多いです。


大先生達は、親切な回答や、発表した資料をよくくださります。


『教えたりする事をケチらない』これが、一流の先生と他の違いだと思います。


そして、懇親会の楽しみ『記念撮影』!


撮影会がある訳じゃないですよ。


怪しげなでっち見習い&でっち見習いアシスタントが『先生のファンです!一緒にお写真撮らして貰えませんか!?』と、押し掛けて行くのです。


素敵な記念写真コレクションがあります。


看護師はご存知だと思いますが、ブレーデンスケールで有名なブレーデン先生が来日した時も、でっち見習い&でっち見習いアシスタントのコンビは講習会に行きました♪


ブレーデンスケールを日本導入した○○先生を通訳に使い、大会主催者○○先生をカメラマンにしたり、○○先生、○○先生と一緒にお前何者だ集合写真を撮りました。


地元の大先生達にも色んな意味で『これは凄い…』と言わしめた渾身の1枚。


え!?二度とないチャンス、私も必死だったんですよ!



これは、講演直後に舞台袖に回り込み、出待ちして。

講演の通訳してた○○先生がブレーデン先生の後から降りて来たからね。


私のブロークンイングリッシュじゃ、意志疎通怪しいし。


『使える者は、親でも使え』精神で、『使える通訳は、○○先生でも使った』と。


酷い?


ブレーデン先生に失礼な英語使って国際問題になるよりはいいと思うんだよ…


………


話を戻そう。


もう、やっちまった事は戻らない、OK?


懇親会での楽しみは伝わったでしょうか?


懇親会も参加してこその学会です。


ぜひ参加してみて下さい。


ホームページに学会のプログラムが出てきたら、印刷してスケジュールを組もう。


蛍光ペンで、申し込んだランチョンセミナーや講演に印をつけよう。


基調講演や教育講演は学会の目玉講演です。


どうしても行きたい会場と重ならなければ、ぜひ聞きに行こう。


会長講演は学会トップの指針講演で、これからの国の方針や学会の方針がいち早く分かる大事な講演です。


聞いて損はないです。


休憩、企業ブースやポスターセッションを回る時間も必要だから、予定は最低限。


私は必ず聞く講演は枠を塗りつぶします。


出来たら聞きたい、余力が有れば聞きたい講演は、縁取りのみ。


印を変えてました。


学会が近くなるまでも、ホームページは時々確認して、無料シャトルバス情報や、その他の情報をチェックしましょう。


振り込み控えや支払いページのプリントアウトが参加証明にいる学会もあれば、学会から送られた書類を持参する学会もあります。


忘れないように、当日の荷物に入れておきましょう!


さあ、当日は早めに会場入りしましょう♪


シャトルバス運行前にタクシーを乗り合いで行くか、路線バスで先に行きます。


受け付けが開始されたら、手早く済ませます。


当日のセミナー募集をしている場合もあるので、受け付け付近の情報コーナーをチェックしたら、第1希望の会場に向かいます。


メイン会場の大ホールでも、人気の特別講演だと満席になったり、立ち見になる事もあります。


教育講演とかで第2、第3会場だと、会議室が直ぐに埋まってしまいます。


席を確保しましょう♪

それから、お手洗い等を済ませて、万全の体制で参加しましょう。


電話帳みたいな学会誌(プログラムになっている号)、筆記具、ノートを持って行きます。


時々、講演中に写真や録画をする人がいますが、マナー違反です。


メモを取り、どうしても図やデータが欲しい場合は、後から声をかけて聞いてみたりしましょう。

配布資料を持ってる先生もいますし、聞きながらメモを取ればいいので。


USBはあると便利です。


会場内はじっとしてると寒いけど、移動(建物が隣接した2~3箇所に別れている場合もあります)時は暑いので、温度調節しやすい服装で、カジュアル過ぎない服装が良いです。


ドレスコードはビジネスカジュアル位です。


特に初日は懇親会が夜にあるので、きちんとしていた方がいいです。


スカーフを持ってると首に巻いたり、膝掛け等に使えるので、私は冷房対策に持って行きます。


皆同じ紙袋や業者の鞄を持ち歩くので、目印にバンダナやマスコット付けておくと良いです。


クロークでも間違ってしまう事があるので。


講演を聞いたり、企業ブースを回ったり、飲食ブースを回ったり、楽しく過ごしましょう。


1人で全ては回れません。


友人や知人とは別行動して、沢山情報収集しましょう。


最近は学会アプリで、当日も運営から情報発信されてます。


スマホやパットの方は、利用してみて下さい。


ん!?

私はガラケーなんで、会場で会った知人達に、確認しながら移動してます。


最近は学会記念品(鞄など)を引き換え出来るんですが、様々な色があります。


Kのマークで有名な某社の学会オリジナル素材や色の記念鞄が貰えました。


台風で中止になった別学会の記念鞄を配ってた事もありました。


いずれにせよ、早めに交換した方が、好みの物が選べます。


ポスターセッションや論文発表の会場も、学会誌に小論が載ってるので、事前チェックし、気になって所は聞きに行きましょう。


企業ブースではサンプルを施設や病院宛てに送ってくれます。


事前に職場上司に許可を得ておきましょう!


私の職場は許可を得ておいても、当日の上司の視線にガクブルした事がありました。


事前に上司と、困ってる分野や、強化したい分野を、厳選できるといいかもしれません。


また、極少量なら当日貰える場合もあります。


サンプル請求書や、資料と一緒に持ち帰り、職場に戻ってから、請求する…方法もあります。


また、企業は無料講習会を出張開催もしてくれます。


依頼書を貰っておくといいと思います。


私の職場は外部活用に理解がなかったのですが、上司が許可してくれれば、職場での講習会やサンプルを活用して、ケアの質向上が図れます。


また、メーカー側に要望を伝え、ニーズに合う品を紹介して貰ったり、開発のヒントにして貰ったり。


こんな風に、真面目にも参加しています。


学会の色々な面が少しでも伝わりましたでしょうか?


真面目な学会エッセイは、どなたかがいつか書かれると思うので、そちらを参照に。


学会参加への見えないハードルが下がり、色んな方が参加され、活発な活動がされるといいな~と思ってます。


面白く読んで貰えただけでもOKです。








お読み下さり、ありがとうございます。



学会にも色んな一面や楽しみがあり、少しでも魅力が伝われば良いと思います。


私みたいなへっぽこも2つの医療福祉分野の学会に入っています。

(某職種の学会は加盟してませんが…)


国際学会が日本で開催された時、愛知県の研究会のメンバーとポスターセッションで論文投稿した事もあるんですよ!?


地方や都道府県単位の大会では、一般向けのプログラムもある場合がございます。

興味が沸きましたら、ぜひ足を運んでみて下さい。



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― 新着の感想 ―
[一言] 拝見して、学問領域によって結構学会の様子が異なる、ということがよく分かりました(自分は社会科学なので、別種の雰囲気を感じました)。なんだか楽しげですね。 とある文系の場合; ・国内学会では…
[良い点] ちょこちょこ読み返しています。 うーん。私には理解できなかった。 伏せ字が多過ぎて(笑) 業界の事を楽しそうに語るみかん先輩はとても魅力的で……じゃなかった。業界の事を楽しそうに語る文…
[良い点]  脳筋の私から一番遠い世界「学会」全くイメージが出来ませんでしたが、意外とお祭りっぽいんですね。  郷土料理の屋台、なんと甘美な響きでしょうか。
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