プロローグ
無間輪廻のゼロ、七作目にして本編開始です。これまでのはこの作品のための前日譚でしかありません。ここからが本当の無間輪廻のゼロです。
何処かの山道。普段から此処は交通量が少なく、滅多に車が走る事はない。だが、この日は奇妙にも一台の白いバンが走っていた。何かに追われるように、逃げているように見えた。そして、そのバンは対向するトラックと正面衝突する。
バンの前部は全壊し、運転席及び助手席に乗っていた男女二人組は即死、トラックの運転手もまた即死だった。そんな中、生存者がいた。バンの後部座席乗っていた赤ん坊。破片が顔に飛び、右頬に傷が付いていた。
数時間後、偶々この山道を通ったある人物がこれを見て通報し、警察が駆けつけた。
すぐに現場検証を行われ、交通死亡事故として扱われた。だが、彼らは見落としていた。トラックの運転手の首筋にNが刻まれていた事を。
身元は何時まで経っても判明しなかった。トラックの運転手だけでなく、バンの男女も。不可解すぎるその事故は、迷宮入りとされた。
救助された赤ん坊は瀕死だった。脳が破損し、死に際に立っていた。これを確実に治せる医者はいない。そう思われていたが、この偶々通りがかった人物は、この子を引き取る代わりに自らの手で治したいと言った。警察は厄介な物に手を付けたくないらしく、その男に赤ん坊を渡した。
それから年月は過ぎ、西暦2020年。伝説は新たに創り出されていく。
創造神の元にーー。
予告
廻り、廻った。一つの時代は終わり、新たな時代の幕開け。千早振るものは神に選ばれ、時代を創造していった。
次回、CREATE LEGEND 第一説 呉燈智覇彌