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時間が許す限り。  作者: 荒川 風玲愛
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5話 想い。

5話  想い。


 ある日突然、春は何かをノートに綴り始めた。


「何かいてるの?」

そういって、誠が覗き込むと


「ヒミツ!」だなんて言って、見せてもらえなかった。



***********************


そして今日。

  2002年1月4日

 春は別の世界にいってしまった。


「春…先にいっちゃうなんて、ひどいよな…」


正直言って、すごく泣きたかった。

 でも、なぜか涙がでなかった。

こんなにも寂しくて、切なくて、つらいのに。


 やっぱ僕は〝変わり者〟なのだろうか。


いろいろと考えながら、

 春の残していったものを整理していた。


 「あ、これは…」

 鍵のついた扉のなかにあったのは、

いつ、見せてといっても、決して見せてくれることはなかったあのノートだった。


 「春、見せてもらうよ。うんいいよ。」勝手に答えちゃって、怒られるかな

なんて言いながら、表紙を一枚めくった。


 そこには、大きく

<大好きな誠へ>

そう書かれていた。


へ?僕宛?

疑問に思いながらページをめくっていった。


春のノートに書かれていたのは、


誠のことや夢のことだった。


 『誠へ、先に居なくなってごめんね?

実は、そろそろだってことは、誰よりも一番気づいていました。

 日に日にます体中の痛み、精神的な苦痛。でもそれを癒してくれるのは誠でした。

きっと誠がいなかったら、今の私はいないと思う…

 私ね、本当は誠といっぱい話したかったんだ~

でも、もう残された時間はすくないから、こっそりノートに綴りますね。』


 まだ、読み始めてすぐなのに、誠は涙がこぼれそうだった。

あぁ、これが涙なのか?

 生まれて初めて実感する涙。変な感じだった。


 『私、最近よく夢をみます!!

あのね!誠の夢なの!その夢は誠が私に永遠を誓ってくれる夢…。

 あーあ、現実にならないかなぁって毎日思います。

どうやら、ウエディングドレスを着るという私の夢は叶いそうにないです…。(´・ω・`)』


 気遣いのつもりか、顔文字が書かれていた。

その顔文字をみると携帯の顔文字を必死に写す春が目に浮かんで、なんだか微笑ましかった。


『あとね!誠に好きって伝えたときのシーンとかがね!頭の中をぐるぐる~って巡るの!

これって〝走馬灯〟?なのかな…?私やっぱりもう死ぬのかな。

 「そんなこというなよ」って絶対口ずさみそうだね、誠は(笑)』


ほんとに口ずさんでしまった誠は恥ずかしくなって

「ごめんな口ずさんで!何で知ってんだよ」

と顔を赤らめながらぶつぶつといっていた。


『あー聞いて聞いて~あのね!今日天使が手招きしてる夢をみたの!

お迎えなのかな~っておもっちゃった!(笑)

でもね!わたしまだ誠と離れたくなかったから、まだ行かないって言ったのよ?えらいでしょ~(笑)』


 誠は目をうるうるとさせた。

実は誠も走馬灯や天使が迎えに来る夢を見ていた。

 でも、春と同じように『まだ行かない』と同じことを言っていた。


「似たもの同士かよ…」

 口ではそういったものの

本当は、すごくうれしかった。


『誠、わたしはもうだめみたいです。

  なんだか、目がよくみえません。

最後に、これだけ、伝えますね。

 誠、愛してます。先にいって待ってるから、ゆっくり来てね。』


最後はガタガタに書かれた文字。

 

「なんで、春が先にいなっくなっちゃうんだよ。」


まだ受け入れられなかった。

なにかのドッキリだ。そう思う…いや、そうとしか思いたくなかった。


 「すぐに逝くから…待っててね。愛してるよ。これからも、ずっと…」

閲覧ありがとうございました!!


 いやぁ…毎回思うんですが、

小説書いてると、ついつい感情がこもっちゃって、こっちまで泣きそうになります((ぉぃ


 次ーか、次の次ぐらいで完結するとおもいます。


レビュー感想お待ちしております!

 よろしくお願いいたします!

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