(4)地域性による形成
中学校教員が、勤務校の実態について特に欠いている認識である。
例えその地域出身者でなくても、注意して観察していれば容易に把握出来るはずである。
なぜ、把握出来ないかというと、その地域理解の視点をそもそも欠いているからである。
これにより、教師集団は、他の地域あるいは異世界から降臨した、別世界の人間たちと化してしまっている。
地域性の代表的なものは、伝統的なムラ地域と、新興的なマチ地域との対立が、ある。
傾向として、後者が暴力的腕力的に優位に立つことが多い。
もちろんそのときの事情により、左右されるのだが。
2つの対立が統合される際に、新しい子供暴力組織が形成される。
内部は、もちろん上下関係により成り立っている。
その他、注意すべきは、山側対海側、農村対漁村。
さらに、住居の構造別によることも、多い。
例えば、一軒家勢力対アパート借家勢力。
また、一軒家勢力内部にも、屋敷一軒家勢力、対、分譲一軒家勢力の対立がある。
また、地域内に有力企業があるときは、親の企業内での役職差による上下関係が形成される。
例えば、重役の息子が、平社員の息子を子分扱いするなど。
また、学校への通学経路による上下関係の形成もある。
地域内に幅の広い国道や鉄道が通っているときは、こちら側と向こう側との差が生じる。
中学校に勤務する教員は、よくよく地域の構造を観察する必要がある。