(2)小学校区統合による混合
混合事象を防ぎ、混合の機会を奪うことが、いじめあるいはサンドバッグ行為対策の要である。
ところが、この混合が、教育制度的にごく当然のように行われている。
大規模な混合制度が、小学校校区統合である。
多くの中学校の校区は、複数の小学校区から成り立っている。
小学校から中学校、そして高校、大学と進むにしたがい、校区が次々に統合されていく。
中央集権的な教育行政の運営に都合がよいことから、何の疑問もなく当然のように用いられてきた。
この校区統合、特に小学校区統合が、子供暴力組織の増幅に重大な契機を与え、中学校でいじめあるいはサンドバッグ行為を激化させる最大の要因になっている。
現行の教育行政制度を採る限り、この混合事象を防ぐことは不可能である。
今、中高一貫教育なるものが叫ばれているが、むしろ小中校区の一致のほうが重要かもしれない。
もちろん、一概にいえない場合もある。
小学校でのいじめあるいはサンドバッグ行為が、他の小学校区との統合により緩和あるいは解消される事例も見受けられるからである。
子供暴力組織活動が希薄な小学校区と統合した場合、であろう。
また、地方の狭い地域で、小学校中学校高校の校区が一致し、小学校で形成された子供暴力組織が高校卒業まで10年継続した事例もある。
その地域では、高校を卒業し地元に就職した結果、その子供暴力組織が社会人になってからも継続し、場合によっては一生涯にわたっていじめあるいはサンドバッグ行為を受けた事例もある。
子供暴力組織の根深さ、執拗さを物語る事例であるので、頭に留めておいてもらいたい。




