2:ギルドはお約束
修とガイはギルドに向かい歩いていた。
途中に有る武器屋、防具屋、道具屋等も ついでに案内してもらい一通り見て回ってからギルドに着いた。
「ところでシュウよ、お前さんギルドに登録するための登録料は持ってるのか?」
「えっ………」
「登録料には10000ルド必要だぞ、まさか持ってないのか?」
「………はい」
「仕方ない、俺が立て替えやるから、さっさと登録するぞ」
「ガイさん、ありがとうございます」
修はガイに感謝しながら受付に向かった。
受付には20歳位の女性が3人居て、その中の一人に向かってガイはギルドカードとホーンウルフの角を渡した。
受付の女性はガイからギルドカードとホーンウルフの角を受け取り備え付けの端末を操作してから貨幣を取り出した。
「お疲れ様でした。ホーンウルフ15匹の討伐確認しました。こちらが報酬と角の買い取りで、合計225000ルドです。」
ガイは報酬として銀貨22枚大銅貨5枚貰って。その中から銀貨1枚を女性に渡して修の登録を頼んだ。
「登録ですね?こちらの端末に触れてください。」
そこには開示
オープン
用のプレートが接続してあるパソコンの様な端末があった。
プレートに触れると女性は端末を操作して1枚のカードを取り出した。
「こちらがシュウ様のギルドカードです。身分証も兼ねていますので無くさないでくださいね。ギルドの説明は必要ですか?」
「おねがいします」
「かしこまりました。 まずギルドには様々な依頼が有りそれぞれランクが分けられてます。同様に冒険者にもランクが有り。Hから順番にランクが上がっていきSランクが最高ランクとなります。冒険者ランクは依頼を受ける時の目安となっており、それぞれ同ランクが適正ランクとなっています。
ちなみに依頼は上のランクも受けられますが、依頼を失敗しますと違約金が発生します。違約金も高ランクになるほど高額になっています。これは低ランク者が無理に高ランク依頼を受けて失敗するのを防止する意味も有りますので御理解を宜しく御願いします。 ここまではよろしいですか?」
「大丈夫です。」
「では次に依頼について説明します。依頼には討伐、護衛、採取、雑務が有ります。討伐は依頼を受けて討伐対象を討伐しますと自動的にギルドカードに記録されます。護衛は護衛対象者が発行する完了報告書を貰うことにより完了となります。採取は対象物品の納品により完了。雑務も完了報告書の発行により完了です。 全ての依頼はギルドに報告により報酬をお支払いいたします。 ここまででは大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です」
「最後にギルドカードについて説明します。ギルドカードには自身のステータス表示、討伐した魔獣の履歴、犯罪の有無、ギルドにお金を預けた際の残金が記載されます。 討伐魔獣の履歴はギルドカードを持たずに討伐しますと履歴が残らないので気を付けてください。 再度言いますが、このカードは身分証も兼ねていますので無くさないでください。 以上がギルドの説明になりますが大丈夫ですか?」
「はい、ありがとうございました」
あと、討伐依頼を受ける際は買い取り可能部位の回収もおすすめします。ギルドでも買い取りしますし、他の店でも買い取りしてますので」
「わかりました、でも買い取り部位が解らないのですが買い取り部位の一覧等は有りますか?」
「こちらの冊子に周辺に出る魔獣の情報が載ってます。お持ちください。」
「ありがとうございます」
ギルドカードと冊子を受け取るとガイが話し掛けてきた。
登録料が無かったなら宿代も無いだろ?と先ほどの報酬のうち銀貨10枚を渡してきた。
「ガイさん、ありがとうございます!必ず返します!」
「無理をするなよ、余裕が出来たらで良いからな! 登録も済んだし宿に行くぞ!」
再びガイに案内されながら、鐘の音が響く街を歩く。ガイに鐘の事を聞いたら、この鐘は時間を知らせる鐘らしい。
しばらく歩くと宿屋が見えてきた。
「着いたぞ、この月見亭は値段の割に部屋も食事も良いからなオススメだ!気に入ればしばらく泊まればいい。じゃあ頑張るんだぞ」
ガイはフロントで鍵を貰い階段を上がって行った。
「いらっしゃい!宿泊でいいかい? 1泊、食事付きは5900ルド、無しは5000ルドだよ!」
1泊5900ルドって事は、1ルド=1円くらいだろうか?他の物価は違うかもしれないが、おそらく位だと思う。
「食事付きで3泊おねがいします」
「はいよ!3泊で17700ルドだね!」
銀貨を2枚渡すと、お釣の大銅貨2枚と銅貨3枚と鍵を貰い説明を受ける。
「朝食は2の鐘から3の鐘の間に頼むよ!昼食は4の鐘から5の鐘の間に戻って来て食べても良いし戻って来なければ簡単な物を渡すよ!7の鐘から8の鐘までだよ!ちょうど7の鐘がなったばかりだからもう食べれるよ!食堂は2階にあるからね、部屋は305だから3階だよ!
あと銅貨1枚で浄め用のお湯とタオルを用意するよ」
部屋はかなり綺麗でそれなりに広い、日本の基準だと優良な宿だと思う、ガイさんに感謝だな。
一通り部屋を確認してからギルドカードを取り出す。
ギルドカードには
ランク、ステータス、討伐、賞罰、残金と書かれている。
ランクはHだ。討伐、賞罰、残金ともになしになっている。
そして、ステータスの文字に触れると自身のステータスが表示された!
さすが異世界、カードにこんな機能が付いてるとは!表示されたステータスには
シュウ・カミムラ Lv1
HP32MP18
力15体力16
知力9魔力9
敏捷12運10
スキル
言語理解
……………まさかの脳筋ステータス
社会人のため2~3日毎に更新が出来たらと思っています。ゆっくりですいません。