見忘れた
「朝会っただけでそんなに意気投合するんだ」
と羨ましそうに見てきた。
「この学校で真美さんと1番仲がいいのはオレだからね。だよね!」
「うん。」
凄い嬉しかった。
オレが言わせたのかもしれないが、否定されなくてよかった。
その後も時間一杯に話した。
その日の帰り道
「オレらしか昼休み話してなかったよなぁ」
シュンは石を蹴りながら言った。
「みんな、何か男の方に行っちゃったよね。それに、男の方と話す時間がなかったよね。」
「そういえば、そうだな。双子の女の子があんな可愛かったから、男の方もカッコイイんだろうなぁー。」
?双子?真美さんが双子?兄弟?姉妹?何ていうんだろ?
まるっきり忘れていた。3組にきた生徒は双子なんだということ。それがしかも真美さんであり、前にあった人の山は真美さんの兄弟であること。
後悔した。初めに男の方を見ればよかった。そうすれば、似ているだろうから気付いただろう。
よくわかんないけどムカムカした。
「真美ちゃん、可愛かったなぁー。これじゃあ、お前いつまでたっても綺麗な人わかんないじゃん」
「ね、、」
返事が曖昧になってしまった。
「何で昼休みにオレを誘ってくれなかったん!!」
シュンの蹴っていた石がいじけているカズに当たった瞬間にスイッチが入った。「お前みたいな女垂らしなんか連れてく訳ないだろ」
「いや、女好きなだけさぁ、垂らしちゃいない」
「カズは垂らし野郎だよな!?どうかしましたかぁー?」
シュンが覗いてきた。
「あっ!いや、そうだよ、カズは垂らし野郎だよ。もうすぐ、中学も卒業なんだから、それ直せよな。」
「まぁ、彼女ができないのよりはいいけどね。」
オレらを下に見た顔で言ってきた。
「オレらは作る気がないんだよ。。ちゃんと品定めをしている最中だからな。なぁ?」
「そうであります、シュン様。」
「賞味期限切れになるぞ。」
「あ?」
軽い喧嘩になったがいつの間にか忘れて、仲はもどっている。いつも同じ。馬鹿が3人いればそんなもんだ。
そして、3人で石を蹴りながら昼休みの話題を中心に話し、真美さんとオレ2人が会った始まりの道を帰った。