あら?
「おっはよー、雨の予報はハズレて晴れてよかった!転校してきたその日が雨じゃヤダもんね。今日からスト中にお世話になる...」
違う、絶対真美ではない。背は自分より高いし(俺は175)、髪は茶色い。しかも、初日なのに、もう制服を自分なりにアレンジしていた。
ショックだった、俺は主人公ではないということもだが、真美とクラスが一緒じゃないということの方が大きかった。
あれ?でも、真美は何年なんだか知らない。(そうだ!年上ぽかったから一学年うえだろう)
と考えてることにした。おかげで楽にもなった。
「木上 唯加ですッ!全員と友達になりたいと思ってます。ヨロシクお願いします!!」
と言い、頭をあげると、気のせいだと思うがオレの方を見て笑っていたようにみえた。
恥ずかしくて俺は下を向いて、ごまかした。
5分ぐらい経ってから頭をあげると、下を向きっぱなしだったからわからなかったが、木上は右前の席に座っていた。(自分は教壇からみて1番端の列の後ろから2番目)
何でか近くて嬉しかった。
「お前何ニヤけてん?」
と、俺の肩に手を置き言うコイツは宮内 瞬。シュンはカズ(坂島 一樹:さかじま かずき)と幼稚園からの友達で、俺とシュンは小学校の時にカズの誘いで一緒に遊んでから、カナリ仲がよい。
「なんでもねぇよ!」
ちっと、声がデカかった。
昼休み、木上は女子全員と意気投合し、遊ぶ約束までしていた。
オレはその様子を遠くで見ていた。
「そういえば、今日だけで転入した生徒4人いるらしいよ。」
と、弁当を片付けながら口をモゴモゴさせて言った。
「ん!そんないんの!?」