始まりから
パッとしない冬の朝、いい感じの布団の中で俺は葛藤中である。
(あー、学校かぁー
メンデーっ!!
行かゃなきゃだろうなぁ
今日はメロンが走って
ん?何だっけ?)
などと、寝ぼけ、変な答えが出ながらも必死に考えている。
いっつも同じ、なーんも変わんない。
「いただきまーーす」
俺流の朝の挨拶
言った通り、起きたスグに朝飯を食べる事ができる。
俺の得い技だ。
こんな事をしている俺は学校に行っても、ただ、友達との下らない話しに花を咲かせたり、授業中に友達を笑わせているだけのフツーの生活に幸せを感じていた。だが、あの日を境に段々と変わっていったのである。
ある日の朝、いつもの場所で遠くを見ながらカズを待っていると
【わりぃ、風邪っぽいから学校休む】
と早く送ってくれればイイ短メ(短いメール)が入ってきた。
【おう】
と、どうでもいいメールで応答し、一人で歩く道にいつもと少し違った感覚を覚えながら学校へ向かった。
少し行くとまだ新しい白いワンボックスの車が俺の横でとまり、窓から運転席の男が尋ねてきた
「スト中どこだか知ってる!?」
少し怖い感じの声がする運転席を見ると、
髪型がボウズで剃りこみいり、だいたい28歳で見た目ヤンキーの、とにかく危なそうな人に声をかけられたのだ、
「おいッ!!知らねんか?」
前より怖い口調で言われ、ちょっと、驚き反射で口から出た
「お、おじぇの学校でふ」
何言ってんだと思いながら口から出た音に文句を付けた。
「じゃあ、乗って案内してくれや、送ってやっから」
(んッ!?これ、ヤバイかも!!)
言われ時そんな事を考えた。こんな危なそうな車には乗れないと感じながらも、口から始まったミスが続いたのか、足が車に乗ってしまったのである。