ハッピーエンド〜君が側にいるだけで
バッドエンドと途中までは同じになります。
真のtrue end である、ハッピーエンドを贈ります。
転ウサを愛して下さった皆様本当にありがとうございます。これが私の納得のいく結末です。
女神が命からがら逃げた事で、桐斗は悔しがっていた。
その後、桐斗は女神の森と生き残った人類へ攻撃命令を下す。
「一斉射撃！ 一人も逃すな！ 女神の森は灰にしろ！」
その頃、マナはマナナ達と抱き合って居た。
「マナ〜会いたかったよ〜」
「マナナ〜私の方こそ！！」
感動の再会場面である。
世紀末うさぎ達も、マナには手が出せない。
何故なら、同胞と抱き合っているのだから...
「ジジ、モカ、マナナ、アスラン、ルイ、ティンカー、バニラ、ペロ、ノンペ、みんなにまた逢えて嬉しいよ〜」
『うぇ〜ん』
しばし、涙の再会が繰り広げられた。
マナは、転生して一番したかった願望が今叶ったのだ。
「みんなどうやって精神体から肉体を得たの？」
ラビもマナに抱きしめられたい為に聞いてきた。
代表してアスランが答える。
「アンナが桐斗の子供を宿して、その子に受肉したんだよ。でもルールがあって、同じ星座の子兎にしか受肉できないの！ だからラビなら、水瓶座の産まれたての子供だね」
マナはなるほどと思った。
しかし、うさぎで転生して来ないと無理な話である。
「ラビごめんね。ラビを受肉させるのは...」
マナは申し訳なさそうにした。
「アンナって兎は何座なの？」
「水瓶座だけど、アンナを受肉させたのが、先代の精霊神様だから、復活ができないの...」
マナは桐斗の狂乱を止める術を思いつかなかった。なぜなら、桐斗の正常化はアンナの蘇り以外無理なのだ。それよりも...
「みんなに最期に逢えて嬉しかったよ。幸せに暮らしてね。私も旦那を殺されて、黙っていられない...」
「マナ...」
マナは桐斗の元へ近寄った。
「随分久しぶりに見たら、やけに調子に乗ってるわね！！ 私の旦那を殺した奴は元彼だろうが、許さない！」
「黙れ浮気尻軽女が！ お前みたいな奴と結婚するなんて旦那が可哀想だわ！ 死んで楽になったんじゃねーの？ はっはっはっは」
マナはブチギレた！ 初っ端からデカいのをぶち込む。
「召喚魔法 亀砲」
「召喚魔法 ウサ辰」
共に20mはあろう亀とうさぎ形の竜が破壊砲を放った。どうやら互角らしく、相殺される。
「アロマオイル毒針散弾三重奏魔法（バラ×サンダルウッド×ユーカリ）」
「聖風最高級範囲斬殺魔法フローズンダイキリ」
マナが毒針の散弾魔法を放つと、桐斗はその全てを聖風属性の斬殺で斬り飛ばす。
マナは、健太の剣を拾い上げて、桐斗に斬りつける。しかし、スピードがカンストした桐斗は楽々避け続ける。
マナは悟った。同じ魔法使い同士なら、自分は桐斗に敵わないだろうと...
しかし、マナは諦めない。たとえ相手が格上でも、このままでは終われないのだ！！ 私は獅子座！！ プライドだけは誇り高いのだから
マナは、剣を振り回しながら、魔法を放つが、桐斗も魔法入りシェイカーで応戦する。
三十分が経過したが、桐斗は息一つきれてないが、マナは肩で息をしている。
まずい！！ 打つ手が...
すると、桐斗が語り出した。
「弱い弱い弱い！！ 覚悟もレベルも強さも...俺は絶滅寸前のうさぎの里を救い、犠牲者が一人も出ない様に尽力して来た。たった一匹からのレジスタンスを俺は成し遂げたんだよ！ それに比べてテメエは旦那とデートしながらの転生旅だったんだろ？ そんなやつに俺は倒せない！」
桐斗の眼光が鋭くなる。どうやら本気になるらしい。
「召喚魔法うさ辰」×10、「召喚魔法うさ天使」×10
20mはあろううさぎ形の竜が十体と、同じく、20mはあろううさぎ形の天使十体が破壊砲と十字架で、マナを襲いかかる。
「召喚魔法 亀砲」×5
20mはあろう亀が五体で破壊砲を放つが、
桐斗の召喚魔法の威力を殺せない...
マナは、ダメージを負う。
桐斗はすかさず、トドメに入る。
しかし、桐斗は何かマナが企んでいると感じた。
伊達に前世十五年一緒に居たわけではない。
「召喚魔法 うさ辰」×20
桐斗は、トドメを遠距離召喚魔法に変えた。
20mはあろううさぎの形をした竜が二十匹現れて、破壊砲をマナに放つ。
「健太ごめん...」
マナは最期にそれだけ言い残すと跡形も無く死んでしまった。
『マナ...』
マナに縁故のあるうさぎ達は、マナの死を悲しんだ。
桐斗は海岸へ向かう。
うさぎを乗せた馬車も進んだ。
「錬成」
桐斗は、女神のいる方向を女神の消えた方向から割り出して、そちらに向けてとあるものを錬成した。
前世で存在したミサイルである。
桐斗は、ミサイルをただひたすらに錬成してはうち続ける...
そんな日々が約一ヶ月以上続いた。
アメリア島では、人、魔族、建物に関係なく、空からのミサイルで破壊されていく。
「もう許して〜」
女神は半狂乱になりながら泣き叫ぶ。
この地から人間が居なくなれば、女神も滅ぶからだ。
女神は最後の奥の手を使った。
それは...
桐斗は毎日毎日、狂乱状態でミサイルを撃ち続けてもう三ヶ月になったある日
小さなうさぎがヨチヨチ歩きながら、桐斗の背中に抱きついた。
〜〜桐斗の心の中
「みんなごめんなさい...みんな殺してしまった。でも私はこの狂気の狂乱状態から抜け出せないんだ...」
「桐斗！！ わかる？ 私 アンナだよ」
〜〜
桐斗の狂乱状態が解けていく...
鬼の様な形相は優しい顔に戻り、
桐斗は正気を取り戻した。
「アンナ...俺...ごめん」
泣きじゃくる桐斗をアンナは優しく受け止める。
「私はずっと側に居ます。もう大丈夫ですから」
アンナは桐斗と再会の口づけを交わしたのだった。
もう離したくないお互いの存在を確かめ合う様に
〜〜完
本当にありがとうございます。
書き手として、処女作を完結させられた事で必ずプラスになると信じてます。
別の連載もどうぞよろしくお願いします。
