健太の意地
この不評なコメントばかりくる小説をとりあえず終わらせます。次回予告!! もう一つのバッドエンド
この小説は、二つのエンディングがあります。
次回はバッドエンドからです。
マナ視点
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女神は、アメルダ島の勇者を健太からヒョウへと変えて、健太とマナとバナナは、イメリア大陸の女神の森へと転移したのだった。
「マナ! 貴方がアメルダ島を無茶苦茶にしたせいで、私は酷く困ってます。どうして言う事を聞いてくれなかったのですか?」
するとマナは不敵に言い放つ。
「ウサギの島に送らない貴方が悪いんでしょ? あの島では私は魔王になって人類を滅ぼして貴方の出方を伺おうとしたまでよ」
マナと女神様は二人で睨み合いを続けながら、女神の森を抜ける。健太は一人、近づく魔物を狩っていた。
すると、女神が突然騒ぎ出す!!
「あー私の力が奪われる〜」
女神は苦しいようだ。それもその筈だ。
女神の力は人間の祈りの数で決まる。
現在、イメリア大陸には人類が絶滅寸前であった。
マナ、女神様、健太は、女神の森の端に向かう。
すると、森の先には、世紀末なうさぎ達が、
馬車で森を威嚇していた。
マナは只事じゃない雰囲気を察して、状況を分析する。
ーーまさか桐斗が人類を?
あたりを見渡せば、数百人の人類が女神の森に隠れていた。
マナは、森から少しだけ足を伸ばしてみた。
すると、砲撃が鳴り響き、魔法入りシェイカーが放たれる。
中身はエメラルドラグーンらしい。
広範囲に風刃が乱れ飛び、マナはダメージを喰らい、女神の森に下がる。
これでは迂闊に森から出られない。
マナ達は、一旦森に戻り、野営の準備をする。
マナは馬車の中に入ると、バナナがとてつもなく怒り、暴れているのに気がついた。
更には進化しており、頭がトサカになっていた。
マナは、バナナを解き放つと、バナナは走り去ってしまった。
マナは相棒を自由にさせてあげたのだった。
その夜、マナは健太を馬車に招き入れて話をした。
「恐らく、桐斗は、ここにいる人類を滅ぼしていて、後一歩なんでしょう。桐斗の最終目標は、わからないけど、健太は迂闊な行動は控えて! うさぎ達からの砲撃を見るだけでも、桐斗が異常な強さだとわかるから」
「マナ! 大丈夫だよ! 俺は勇者だ! 何があっても人類とマナは護るから」
マナは、この際だからハッキリと健太に告げる。
「健太! 恐らく私達か桐斗の殺し合いになるから、多分この世界で過ごす最後の時になるわ! 覚悟はしておいてね」
「馬鹿言うなよ! まだ話し合いがあるじゃねーか」
マナはため息を漏らす。
もうそんな状況下ではない。
昼間に、この地の人間から情報を集めたが、
桐斗が、国を起こして、バウムッド帝国なる国が攻め込んだらしい。しかし、現在今いるこのバウムッド帝国は、女神の森まで侵攻を許している。
更に北では、魔王軍が暴れているらしい。
勇者健太がこの地に呼ばれたのなら、前勇者は死んだのだろう...
重い雰囲気の中、その夜はふけていった。
次の日、マナは目を覚ます。
すると何やら騒がしい状況らしいので、森の端に行ってみる。
すると、懐かしい、若かりし頃の桐斗が居た。
「おとおまーーこれはマナが桐斗への呼び方である」
健太もどうやらやってきたらしい。
「奴が元彼桐斗か?」
マナは静かにうなづいた。
「やっぱ美系じゃねーか!!」
「当たり前でしょ!! 顔と性格込みで選んだんだから、もっと昔の元彼は更に美系よ!」
マナと健太は頭を抱える。
なぜなら、桐斗はどう見ても正常な様子では無かった。血の涙を流しながら鋭い眼光でこちらを睨みつけていた。
すると動きがあった。
十字架に人が磔にされて、桐斗はそれをこちらの見える位置まで持ってきた。
「宗教裁判で最高刑はな〜んだ?
正解は火炙りだ」
桐斗は、磔にされた人に炎をつける。
たまらず、健太が出る。
「桐斗君と言ったかね? 私は勇者健太である。
マナの旦那で二人でこの地にやってきた! どうか人類へひどい事は辞めて貰えないだろうか?」
健太の後ろには、女神が居た。
女神は必死に健太を森へ連れ戻そうとしていた。
桐斗は、悪い笑みを浮かべる。
「勇者見つけた〜〜ッ!!」
桐斗は、健太の目では追えないスピードで、駆け寄ると、心臓に向けてパンチを喰らわそうとした。
健太はギリギリ避けて距離を取る。
桐斗は鞄からシェイカーを取り出すと、
健太に向けて栓を抜く。
「聖最高級散弾魔法(24バレット)」
二十四発の聖属性の弾丸が、健太に向かう。
「四の型ファイアーバードスラッシュ」
健太は、炎鳥になり、散弾を剣で弾く。
桐斗の魔法を相殺したのだ。
桐斗は更に攻勢を強める。
「召喚魔法うさぎ天使」
すると、20mはあろう、うさぎの天使が現れて、
十字架を健太に向けて振り下ろしてきた。
「八の型ライトニングフロライズン」
健太は、十字架を凍らせて、雷の速さで避けた。
「桐斗君!! どうして、話し合いをしてくれないのだね?」
桐斗は叫ぶ。
「俺の妻アンナを人間に殺されたからだ!!」
マナは桐斗の怒り狂ってる理由に納得がいった。
やはり、恋人を殺されてブチ切れたのかと...
「人間も沢山殺されているではないか! 殺されたから殺してを繰り返して、その先には絶望しかないぞ!」
「人類の滅亡が我の望みだ! このイメリア大陸は、数千年前、うさぎの国だったのだよ! それを女神が人を使い、この地を奪い、歴代精霊神様を殺して来た。私は本来あるべき姿へとイメリア大陸を戻そうとしているだけだ」
マナは咄嗟に女神を見ると、女神はそっぽを向いていた。
健太は桐斗をなんとか説得したいらしい。
「しかしだな、前世桐斗君も人間だったのだろ? 人類の歴史とは、更地の移植もあった筈だ。弱肉強食だろ?」
桐斗は静かに笑う。
「成る程! 人間らしい考え方だな!
ならば、弱肉強食の原理から貴様ら人間を滅亡させてやろうではないか!!」
桐斗は手を挙げる。すると、馬車から勇者健太に向けて数千発の魔法入りシェイカーが放たれた。
風刃が舞い、土槍が飛び出し、地割れ、土罠も発動する。
健太はギリギリ避けるのが精一杯だった。
そして、桐斗は静かに召喚魔法を唱える。
「召喚魔法ウサ辰」
20mはあろう巨大な竜が現れて、破壊砲を健太に放つ。
健太は完全には避けきれずに、虫の息になった。
桐斗は、馬車からの砲撃を中止させて、
健太の元に向かう。
すると、健太の右腕を掴み、とある瓶を突き刺す。
「うぎゃ〜〜ッ!!」
地獄の叫びと共に、大魔王エターナルは滅んだ。
「健太とか言ったな? 最期に言い残す事はあるか?」
「無念だ」
桐斗は、健太の首を素手で跳ね飛ばす。
バリ〜ン!!
女神の森に張り巡らされていた異次元のバリアが割れたのである。
すると、桐斗はケタケタ笑いながら、土に手をやり、ある魔法を唱える。
「錬成」
桐斗の手には、前世に人類が使っていた、ガトリングガンがあった。
ババババババババババババババババババババ
バババババ...
桐斗は、女神に向けてガトリングガンを撃ち込む。
そう!桐斗の本当の目的は、女神の暗殺であったのだ。
女神は苦しそうにしながら、ギリギリ転移で逃げ延びたのであった。
ここまで見てくださった皆様ありがとうございます。あと数回お付き合い頂けると幸いです。
バッドエンドとハッピーエンドの二回だけかな?




