聖王国アランドブルクの滅亡
この作品は
魔王を倒した勇者パーティは皆祖国から称賛され褒美を貰う中、吟遊詩人は祖国から罵倒され追放された。仕方ないので森で歌を嗜んでいたら何故か最強になった。今更祖国の危機で帰ってこい?もう遅いわ
を応援しております。そちらも見ていただけると幸いです。
イメルダ公国壊滅!!
魔王軍その勢いのまま、聖王国アランドブルクに向かって来ております。
その一報を聞いたブルク20世は、表情がとても暗くなった。
しかしすぐ様、勇者クリムドを召喚して、対策を練らないと、人類存亡の危機である。
女の子共は極力バウムッド帝国へ避難させるよう
通知した。
「クリムドよ! そちは魔王軍との戦いを勝つ自信はあるか?」
「ーー自信の有無ではなくて、私は勇者です。なのでどんなに困難な状態からでも私は常に希望でありたいと考えております」
ブルク20世は渋い顔をした。
つまりは、勇者は死地へ赴く覚悟をしているという事である。
「誰か? 聖うさぎ王国へ救援依頼は出せないのか?」
すると、近衛兵の一人が偵察からの報告を聞いてやってきた。
「聖うさぎ王国は、現在、バウムッド帝国の侵略作戦で攻められているとの報告であります」
ブルク20世は悟った。何故イメリア公国が落ちたのかを...
「全兵士を投入して、聖王国アランドブルクは、防衛態勢に入る。皆の者!! 緊急事態宣言である!!」
ブルク20世は強い言葉を使い、皆に覚悟を決めさせる。
数日後、
「お前達だけは逃げてくれ...俺の最後の希望だからな」
クリムドは家族四人で抱き合い、涙を流して別れを告げる。
勇者として俺は...いやよそう!! 死出の花道を
立派に大魔王と共に...
勇者クリムドは悲壮の決意臨む。
やがて、大魔王が西から、魔王軍は東からと挟み撃ちの状態で現れる。
「聖都アランドブルクを無事に護りきるぞ!! 攻めるのは護るよりずっと大変だ!! 勝機は必ずある!!」
勇者クリムドは聖王国軍に檄を飛ばす。
一体どれだけの人が死ぬのだろうか...
というか、大魔王貴様は更に...
勇者クリムドは悟った。勇者クリムドが修行をしていたのと同じように大魔王エターナルも研鑽を積んできたのだと...
「ふはははは!! 大魔王エターナルに挑みし愚かな聖王国民共よ!! 今日が命日にしてやるわ!!
魔王軍も突撃しろ〜〜!」
「させるか〜大魔王〜!」
大魔王エターナルと勇者クリムドの最終対決の火蓋が今切って落とされた。
「はぁはぁはぁ...」
勇者クリムドは最初から全力で剣撃を何度も叩き込むが、大魔王エターナルは魔法で上手く晒す。
大魔王エターナルは本気を出さずに、勇者クリムドを弄んでいた。
「所詮はこんなものか...勇者クリムド最後に言い残す事はあるか?」
「ーーはぁはぁはぁ大魔王エターナル貴様は永遠に滅びろ〜」
「笑止」
勇者クリムドは全てのMPと体力を使い、
大魔王エターナルに覆い被さり、禁断の魔法を唱えた。
「自爆」
勇者クリムドと大魔王エターナルの居た場所から、巨大な竜巻と雲と煙が発生して、あたりを騒然とさせた。
数刻後、煙の中から出てきたのは、大魔王エターナルただ一人であった。
聖王国軍の士気は大幅に下がり、魔王軍の勢いは増す。
「最後までみっともなく足掻くな!! 人間共!! 」
大魔王エターナルは聖都アランドブルクに、極大魔法を放つ
「ダークネスビッグバンインパクト」
それはどこまでも漆黒の闇の魔法であった。
聖王国兵士達は闇を見た後、強烈な衝撃波を喰らい、身体は破裂して、瓦礫の山の中で死体に変してしまった。
こうして聖王国アランドブルクは滅んだのであった。
よろしくお願い申し上げます。




