マナVS魔王
「もうやめてくれよ! 地下魔王国が!
私の千年以上に渡る歴史の結晶だぞ」
魔王は嘆いていた。
地下魔王国が火の海になっていたからだ。
マナは邪魔する全ての魔物に向けて、
召喚魔法の亀砲を連発していた。
街を押しつぶし、ビーム砲で粉々にする様は、
まさに巨大怪獣の出現である。
大量の魔物を倒す度にレベルが上がるマナは、
その度にMPも回復する為に、
容赦なく、召喚魔法を撃ち続ける。
魔王は堪らず、マナとの一騎打ちを選択する。
このままでは、
部下と街が全て消し炭になってしまう。
何かボスキャラが出てきて、
マナはようやく目的が達成できそうである。
「貴方は誰で何者なのか、名乗りなさい」
「それはこちらの台詞だ!
いきなり現れて暴れまくりよってからに...」
魔王は随分お怒りのようだ。
「失礼致しました。女神に転生させられました、
聖人のマナと申します」
「わしはこの地で魔王をやっている。
この地に来た目的を言え」
魔王か! 確かに健太が勇者なら、
魔王も居て当然だわ。
マナはこの地に来た目的を告げる。
「我は次代王となり、この地を治める為に、
この地にやって来ました。魔王貴方は邪魔です。
貴方の魔王という肩書きは私が頂きます。」
マナは、召喚魔法の亀砲を発動して、
魔王に喰らわせる。
流石は、魔王なだけあり、
一撃で沈まない。
ならばとマナは
「アロマオイル三重奏毒針散弾魔法(サンダルウッド×ユーカリ×バラ)」
「風刀乱舞」
魔王に毒針と風刀の嵐が乱れ舞う。
魔王はお返しとばかりに、
「ギガテックダークネス砲」
闇のビームがマナを襲う。
中々のダメージを喰らうマナは、
心なしか喜んでいた。
なぜならこの世界に来て初めて、
私にダメージを負わせうる存在に出会えたからだ。
「アロマオイル回復魔法」
「アロマオイル継続回復魔法(サンダルウッド×オレンジ)」
マナはHP回復に加えて、
HPが徐々に回復する魔法もかける。
長期戦を視野に入れた。
魔王も闇魔法を中心に大技を叩き込んでいるが、
マナのHPが高く、なかなか崩せずにいた。
「ちくちくちくちく煩わしいわ!
召喚魔法 亀砲×10」
マナは勝負をかけた。
流石に魔王でも、破壊力抜群の亀砲10発には耐えられないと踏んだのだ。
魔王は膝をつくが、決して諦めない。
「わしは千年以上に渡り君臨し続けた魔王なり!
ひかぬ、媚びぬ、省みぬ」
どれだけ攻撃しても倒せない魔王を見て、
マナは魔王とは何か特殊な方法無しには、
倒せないものであると予想をした。
「アロマオイル七重奏封印魔法(イランイラン×ジンジャー×ゼラニウム×ベルガモット×マジョラム×ユーカリ×ライム)」
マナは面倒なので魔王に封印魔法を施す。
HPとMPが切れかって折、
反撃のおぼつかない魔王は、
封印魔法を避けきれない。
マナは魔王を容易に封印したのである。
魔王の封印場所は、マナしか知らない。
マナは絶望する、魔物達にこう告げる。
「魔王を返して欲しくば、
私の言うことを聞きなさい。」
魔物達は、マナに膝を屈したのである。
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