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たとえ転生してもうさぎを愛してる  作者: ガーネット兎
第2章〜マッサージ師はハムスターと亀とうさぎと旦那と共に
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奥義と飛行法とカンパーニュの温泉

ヘェデーラの王宮へ戻り戦勝を報告した。


「実に見事な戦いであったと聞いている。勇者健太殿が牛魔人を倒したとか」


「はい。しかし紙一重でした。まだまだヒョウ殿から鍛錬を受けて研鑽を積みたいと思います。」


「そうであるか!近衛騎士団長など所詮身辺警護。暇なはずじゃ!いくらでも相手してやれ」


「フェデーラ王よ!近衛騎士は王宮を護る最後の兵士!暇などと人聞きの悪い」


ヒョウは近衛兵士の職務に誇りを持っていた。例え王とはいえ近衛兵士の重要さを認識して欲しかった。


「近衛騎士は競馬がブームと聞くが?つい先日のフェデーラカップの時は近衛騎士の姿が無かったぞ」


「よーし勇者健太よ王命である。幾らでも技を叩き込んでやるぞ!わはははは」


ヒョウは痛いところを突かれた。もう笑いで誤魔化して健太を訓練所まで連れて行く。

マナは憂いていた。あんな数の敵を倒してもレベルの上がりが悪かった。

自分も鋼鉄石を倒してレベル上げに行こうと決心した。





訓練場


「勇者健太殿!戦場で8の型と4の型を出せたそうですね!実に結構!風火土雷水聖闇と基本属性は7種類あります。健太殿に教えたのは火土雷水しかし全て偶数の数字の型な筈。

これは一種類の属性からなる技です。奇数は唯我独尊流の奥義たる複数属性の技になり威力は跳ね上がります。しかし奥義は教える事ができません。何故なら唯我独尊流の使い手皆奥義は人により違いますから。

自らで編み出してこその唯我独尊流なのです。基本の技を反復して行い、自分に欠けてるものを導き出した先に奥義は自ずと見つかる筈です。頑張ってください」


「では火の技が複数できた場合にはどうすれば良いのですか?」


「偶数です!同じ火の技でも用途が違えば違う技です。更にはそれぞれが奥義へ昇華しうるのです。だから対となる奇数をわざと開けるのです。」


健太は偶数の通常技の反復と奥義への可能性の追究を繰り返した。ヒョウも何度も健太の考案する奥義にダメ出しをする。


「いいですか?水と火は相性が悪いので組み合わせても威力落ちます。」


「それでは何の為に属性を重ねたかわかりません」


「なぜ勇者なのに聖の属性を得てないのですか?教会に行き聖水を毎日浴びてきなさい」


などなどヒョウのダメ出しは続き健太の研鑽は続く



健太とマナははじめて別々に一年以上分かれて訓練する事になる。



そんなある日


「マナ!やっと奥義が複数出来る様になってきた!ってなんじゃこりゃ?」


マナは練習場で空を飛びながら的に向かい魔法を放っていた。


「健太どうしたの?」


「どうしたもこうしたもあるかよ?飛行法覚えたのか?」


「ふっふっふ!風魔法の応用よ!健太はまだ地面を這いつくばるミノムシのままなのね?貴方も飛行法を覚えなさい」


「そうか風魔法の応用か!ありがとう!あ!それから今度また温泉いかないか?身体が温泉を欲してる。東のカンパーニュはワインと温泉が有名らしいから」


「まじで?久しぶりね!楽しみにしているわ」




健太は空を飛ぶ方法を考える。

前世の知識だと飛行機はオイルを燃やして飛行していた。

ならば使うのは火だ!では飛び続けたりブレーキの役目は?それならば風だ!


火と風の混合技で飛行法の訓練に勤しむ。


前世戦争の方法を変えたのが飛行機の存在だったからだ!2Dから3Dへ進化した戦争方法はそれ自体で戦略がぐっとUPする。


練習場に布団を敷き詰めながら健太は飛行法の練習をしだした。




〜カンパーニュ内


健太は飛行法を確立できないままマナと温泉デートの為カンパーニュに来ていた。


「私はワインには煩いわよ♪バナナには乾燥ブドウを上げましょう♪」


マナは久しぶりの観光デートに喜んでいた。


「ブドウパイもマスカットパイもあるぞ!

甘くて美味しい」


健太も満更ではない。

やはり心にも体にも休暇は必要である。

煮詰まっている時こそ一度落ち着くべきである。


「健太そんなに食べたら旅館の夕食食べれないよ!」


「実はマナには黙ってたんだが1週間泊まるのであーる」


「まじで!!超太っ腹じゃん!!温泉に観光にマッサージに色々できるわね」


「まぁ虎王国の偵察も兼ねてるから俺は途中二、三日あけるけどな」


「わかったじゃあバナナとその間散歩したりしてるね。虎王国のお土産よろしく」


「虎王国のお土産って多分干し肉とかしかなさそう」


「いいねー!骨つき肉を所望するわ」


健太とマナはゆっくり温泉に浸かる。

ミネラルの温泉とはまた違う良さがあった。

ワイン風呂もある。


マナはどうやらカンパーニュの温泉の方が好きなようだ。心なしかミネラルよりカンパーニュの方が女性客が多い印象だ。


2日程ゆっくりして健太は迷彩柄の服に着替えて虎王国の最南端の村方面へ見つからないようゆっくり向かう。


そこには数多くの虎の群れが集まっており

何やら戦の準備をしていた。


「ガオガオガオ〜」


「ミャオミャオミャオ〜」


健太は虎が何を話しているのかは分からなかったが何やら戦の準備をしていることがわかりすぐさま引き返して、フェデーラ王への密書を送った。


帰り道、健太は温泉の源泉に立ち寄る。


水が地下から立ち昇っていた。

これだ!水で昇降して火と風で加速してブレーキは風だ。なかなか手順は多いが上手くやれば空を飛べる気がしてきた。

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