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たとえ転生してもうさぎを愛してる  作者: ガーネット兎
第2章〜マッサージ師はハムスターと亀とうさぎと旦那と共に
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フェデーラ王との謁見と健太の研鑽

健太とマナとバナナはこの日フェデーラ王と面会する為に宮殿に向かう。


「前世で内閣総理大臣に会った事すらないのに

国王だなんて緊張するな!何か色々あーだこーだ言われそう」


健太は過去の不甲斐ない勇者連中の噂を知っており何か言われそうで心配気味だ。


「ふん!国王がなんぼのもんじゃない!私は私の正義を貫くだけだから」


「そうだね!何か安心してきた。ありがとう」



フェデーラ王との謁見室に3人は通される。


「初めまして勇者健太殿!我がフェデーラ王であるフェデーラ20世です。今後ともこの国の為に人類を導いてくだされ」


「はい!慎んで拝命つかまります。」


「ところで勇者健太殿は異世界から来たそうですが、剣の嗜みはされておいででしたか?」


「いえこちらの世界にやってきて初めて剣を使いました。前世は医者だったもので」


周りで様子を聞いている大臣達はヒソヒソ小声で話をしながら眉を顰めている。


「勇者健太殿一つ提案したい事があるのだがどうだろうか?」


「はい!何でしょうか?」


「勇者とは剣を携えて剣で敵を切り裂き味方を勝利に導く者 

しかしここ最近10年で3人も勇者は死んでおる。

それはつまり勇者になった事で自分は選ばれた強い人物なのだと錯覚しているからだと余は見ておる。

勇者の死の分だけ戦争に負ける。戦争に負けると人類の生息域は減る。余は勇者健太殿に強い勇者になって貰いたい。だから余が推薦する者の所に剣の稽古を受けに行って研鑽してもらえないだろうか?」


「かしこまりました。私としてもパーティで活躍出来てないのはやはり剣術を習ってないからだと感じていました。是非とも剣のスペシャリストに剣術を教わりたいです。」


健太は剣術の師事を受けれるとあって喜んでいた。

なかなか自流では限界を感じていたからだ。


「マナ殿はいかがですかな?魔法士に習ってみては?」


「アロマオイル針散弾融合魔法(サンダルウッド×ローズ)」


マナは飾ってある鎧の銅像向かって針の散弾魔法を放ち粉々にする。


「私より強い魔法士がいるの?もしくは私と同系統の魔法士が」


「何と見事である。この特注銅像を魔法一つで粉々とは!貴方と同じ系統の魔法士はいないでしょう。マナ殿は自己で研鑽をお願いします。」


マナはすまし顔だ


「勇者健太よこの王宮にそなた達の住まいをご用意した。もちろん3食ご飯付きだ。

フェデーラ国は女神教の教えにのっとり女神様に選ばれた勇者を人類の希望として手厚く振る舞わなくてはならない。だから支援をさせてくれ」


「身にあまるご好意有り難くお受けします。」


「おー!宮廷料理も悪くないな」


バナナは顔を洗っている


「勇者健太よ!其方は今までの勇者とはどこか違う。異世界から来たからかもしれないが何かを感じさせるものがある。しかも素直だ!

余は期待しておるぞ」



フェデーラ王との謁見が終わり

マナと健太とバナナは荷物を取りに戻り与えられた

王宮の一室に入る。


「すごーーい!!なかなか良い部屋ね!街が一望でき景色も悪くないわ!」


マナとバナナは部屋をグルグル駆け回っている


「この荷物持って階段きつい!エレベーターはないのかよ?」


ほとんどの荷物を持ってきた健太は息が上がっていた。


「それも修行のうちよ!健太貴方ちゃんと剣術習いなさいよ!もっと強くならなきゃ私を守れないんだから」


「了解了解!ちゃんと強くなってくるよ」



こうして健太とマナとバナナはフェデーラ王宮に住むことになった。

健太は近衛騎士団長のヒョウに剣を習う


「初めまして!勇者健太です。剣を習いに来ました。宜しくお願いします」


「王から事情は聞いている。剣術が初心者だそうだな?ならば変な癖もついて居らぬ 

私がトレーニングメニューを用意した。

日々こなすが良かろう。これが容易くできるようになってから剣術の型を一通り教える。

私も近衛騎士団長としての任務むあるからな!では勇者健太殿頑張ってトレーニングされよ」


「はい!頑張ります」


健太はトレーニングをこなす。それはそれはハードなトレーニングだった。初日から一か月は部屋に着くとベッドに吸い込まれる。


マナは健太のトレーニングメニューを見る

ランニング宮殿外10周 素振り1万 反復横跳び500回 懸垂100回 坂道ダッシュ20回などなど


マナは勇者にならなくて良かったと心から思った。

魔法士は魔力の高さと創造力だ!!


体力勝負ではない。しかし実験は必要だ


マナはバナナの散歩ついでに毎日演習場で魔法を放って色んな魔法の可能性を探る。


「ラビ!バナナはどんな技があるの?」


「モフモフ」


「ラビットパンチと爪攻撃だけだそうです」


「まぁいいやバナナはペット枠だしね」


「モフモフ」


「ペット枠とは心外な!私も拳士ですぞ!だそうです」


マナはバナナを撫で回して可愛いがる。


「バナナが必ず心配なく生きられる世界を私は作るからね」




あっという間に半年が経ち

やっと健太は近衛騎士団長ヒョウから剣の型を習う


「剣の斬り方は9つしかない。唐竹、袈裟斬り、逆袈裟、右薙ぎ、左薙ぎ、左切り上げ、右切り上げ、逆風、刺突」


ヒョウは一つ一つ斬り方を見せる。


「今日から普段のトレーニングメニューに加えこれを200回ずつ行え!あのカカシを綺麗に両断できるようになったら次の訓練だ」


「はい!かしこまりました。」


健太はここ半年でかなり体つきが良くなってパワーもうまく引き出せる。


試しに唐竹でカカシを斬ってみるがヒョウとは違い切り口が雑だ。


なかなか上手くいかないものだなと思っていると


「剣術に近道はない。己が剣を振って来た分がそのまま切り口に現れる。精進なされよ」


ヒョウは去っていった。


健太は一人で剣術の斬り方の素振りを続ける。

指定された素振りの倍は振り続ける。



健太は筋が良いのか数ヶ月で綺麗な切り口を完成させた。


「では勇者健太殿この特徴の木刀で私にどっからでもかかって来なさい。しかし私は攻撃はくわえませんが動きます。」


ヒョウと健太は模擬戦をやる。わずか一年足らずの健太の剣術をヒョウはうまくかわして走り続ける。

健太は当初うまく振り続けていたが、30分も過ぎると腕が上がらなくなる。


「30分程度で剣が振れなくて戦場でどう戦うのですか?その木刀は特注で普通の剣と同じ重さです。これから毎日ランニングでは剣を振りながらやるように」


健太は剣術訓練でどんどん剣士の面構えになっていった。


健太の修行は続く。



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