表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たとえ転生してもうさぎを愛してる  作者: ガーネット兎
第1章〜バーテンダーはウサギ達と共に〜
49/96

聖都アランドブルク奪還作戦

評価して頂きありがとうございます。

評価星一つ  

これからもっと精進して評価して頂けるように努力致します。


聖都アランドブルクに詰めている魔王軍四天王マジシャンズアークは日々首を傾げていた。巡回中の魔物が日々殺されていたからだ。


相手は手練れらしく追跡を許さない。その手口は暗殺者の様であった。


大魔王エターナル様よりこの地を守れと言われて以来一年余り


「もうそろそろ大魔王エターナル様には戦勝気分を忘れて頂いて次の戦争に本腰を入れて頂きたいものだ」


普通に考えると北と東側から挟み撃ちに出来るイメリア公国なのだが、あそこは聖の結界が分厚く魔王様に何とかして貰わないとならない。苦戦は必至だ


ならば次に候補に上がるのがアラルド共和国の南の街オットーだ


アラルド共和国を滅ぼした後、北と東からアレクサンドリアを攻めて聖王国アランドブルクを滅ぼす。


一様同じく魔王軍四天王コマンドアークにも相談してみる様だ。


マジシャンズアークはアラルドに転移した。


「お久しぶりです。コマンドアーク殿此度は折り入ってご相談があるのですが」


「マジシャンズアーク殿そろそろ貴殿が相談に来る頃だと思っていましたよ。

そろそろアラルド共和国を滅ぼしてその勢いのまま聖王国アランドブルクを滅ぼす作戦を提案しにくる頃だとね」


「さすがはコマンドアーク殿!見破られておりましたか」


流石知将とマジシャンズアークはコマンドアークに舌を巻く。


「我々四天王もそろそろ土地持ち貴族になりたいですからな。

ところでマジシャンズアーク殿は爵位はどのあたりでしたかな?」


「伯爵ですよ。四天王だから侯爵くらい欲しいもんですよ」


「私も同じです。

聖王国アランドブルクとアラルド共和国を滅ぼした暁には領土と爵位の上昇をおねだりして見ませんか?」


コマンドアークの提案にマジシャンズアークは顔を綻ばせる。輝かしい未来を想像して


「良いですな!

実は私寒いの苦手なんですわ。

比較的暖かい南の土地が欲しいです。」


「私は寒いのは大丈夫です。

どこでも領地を頂けるなら本望です。

やはり子供達に広い場所で遊ばせてパパは偉い貴族なのだとドヤ顔したいです。」


「お互い欲しい領地が被らなくて良かったです。

私は南の湖の畔で城を構えて余生を過ごしたいです。魔法の研究こそ我が望み」


コマンドアークとマジシャンズアークは連名で大魔王エターナル様にアラルド共和国オットー攻めを進言する手紙を書いて部下に届けさせた。


「オットーを攻めろだと?次はどう考えても挟撃できるイメリア公国だろ!?

奴らの頭はアホか?

余の部下はアホしかいないのか?」


大魔王エターナルはマジシャンズアークに手紙を書く


「お前達はアホか?挟撃できるイメリア公国が次の標的に決まっているだろ!もっと頭を使え!」


マジシャンズアークは返信をする


「ではイメリア公国の結界は私では何ともならないので大魔王様が結界を解除してからお願いします」


大魔王エターナルは結界の事は忘れていたご様子。

試しに大魔王エターナルはイメリア公国の結界付近まで転移する。


「これが部下が言っていた聖結界か!どうれ余のダークネスな魔法で一つ解除を試してやろう ダークネスアンチマテリアルビーム」


聖結界はヒビが入るだけでびくともしない!

驚いた衛兵が魔法入りシェイカーを持って結界内から続々と出てきて魔法入りシェイカーの栓を引き抜いて魔法を放ってくる。


「セイクリッドダークネスアンチマテリアルビーム! 痛! 痛! !今魔法放った奴誰だ?貴様か?顔覚えたからな! 痛! 痛!」


大魔王エターナルは聖結界を壊すどころではない。

数十の魔法が放たれダメージが蓄積されて撤退を余儀なくされた。


「余は大魔王エターナル!必ずまた舞い戻るからな!痛!覚えておけよ人間ども」


「流石桐斗殿の結界と魔法だ!大魔王が逃げ帰ったぞ!我らイメリア公国は安泰だな」


衛兵達は大喜びだ。


魔王城に逃げ帰った大魔王エターナルは戦慄していた。あんな結界を張る魔術師がいる事に!更には魔法入りシェイカーの量に!


「このままアホみたいにイメリア公国に攻め入ったら

魔王軍は確実に大敗してしまう」


大魔王エターナルは部下に手紙を書いた。

「マジシャンズアーク及びコマンドアークよ!そなた達は占領地を守れ!我はまたエビルマウンテンで修行をしてくる」


大魔王エターナルはエビルマウンテンに向かって行った


マジシャンズアークとコマンドアークは頭を抱えた。

この時期の大魔王エターナル様の引き篭もりに


統一歴142年11月2日

遂にアレクサンドリアを出発した勇者率いる聖王国兵20万が首都奪還に出発した。

同じ頃

イメリア公国からも魔法入りシェイカー隊と騎兵に歩兵からなる5万の軍勢が聖都アランドブルクを目指す


急報を聞きつけたマジシャンズアークはアラルドからと魔王軍直轄地からの援軍を依頼した。


今は大魔王エターナル様がエビルマウンテンに引きこもられている。少しでも戦力が欲しかった。


戦いは一方的だ!


「今回は魔法入りシェイカーの栓を抜くだけで戦果が得られる簡単なお仕事だ」


イメリア公国軍は余裕がある。

イメリア公国軍は三列からなる魔法入りシェイカー隊を押し出して、次々に魔王軍を側面から葬る


聖王国兵も数には劣るが魔法入りシェイカー隊の活躍で前進する。


マジシャンズアークは勇者と一騎討ちで動けない


マジシャンズアークは魔法を放つ

「ダークファイヤーバード」

マジシャンズアークは勇者を仕留めた魔法を大魔王エターナル様から教えてもらっていた。


しかし勇者クリムドは剣で一刀のもと魔法をかき消す。


「大魔王エターナルはどうした?貴様如きでは我は止められないぞ!シャキーン!」


「おのれおのれ勇者クリムド!我は魔王軍四天王マジシャンズアーク!貴様を我の全てをかけて滅ぼしてやるわ レインボープラズマショット」


七色の光線が多方面から勇者に向かう。


「く!!どこにも避けきれない!魔法障壁」


「ははは!大魔王エターナル様が進化した影響で四天王である我も強くなっているのだよ!四天王を舐めるな」


「ならば好機がくるまで足掻き続けるまでよ」


勇者クリムドはマジシャンズアークの死角を何とか作り出してその隙を狙う戦法に出た。


「勇者のくせに正々堂々真っ正面から勝負もできなくなったか?」


「勇者である私の勝ち無くして人類に希望はない!ならばどんな手を尽くしても勝ちに行く!それが俺の正義だ!」


勇者は煙幕やら目潰しやらいろいろ奇襲を仕掛けるのに対して

マジシャンズアークが巧みな魔法を放ち、勇者と距離を引き剥がす。勇者も魔法障壁等で最低限避けながら鋭い攻撃を続ける。

ココだ!というタイミングで勇者もマジシャンズアークの急所を狙い続ける。

しかしマジシャンズアークはその度に転移で避ける。


そんな攻防を1時間余りしていた。


「ここ一年余り魔王兵が毎日殺される事件があったがまさか貴様か勇者クリムド?

随分と暗殺者の手口が上手くなって来たんじゃないか?いっそ転職すればどうだ?」


「大魔王エターナルに勝ち、人類を救えるなら何にでもなってやるわ!

それよりマジシャンズアーク随分と動きが鈍くなってきたな!そろそろガス欠か?

魔法士がガス欠になったらただの役立たずだぞ」


「まだまだピンピンしておるわ!

40歳に近い貴様に言われたくないわ」


どうやら魔王軍はだいぶ押されているようだ。

マジシャンズアークの額にもだいぶ汗が流れ出ている。もうあと少しで奴を倒せるはずだ


いける!勇者クリムドは必殺技を使う事を決めたようだ。

「マジシャンズアークトドメだ次で決めさせて貰う。サウザンドホーリー光爆撃」


マジシャンズアークは闇の障壁を目一杯前方に出しながら何とか創られた聖剣の波状攻撃に耐え切る


「はぁはぁはぁ!何とか耐えきれたぞ」


「ホーリーディエトロアサッショーノ」


「貴様いつの間に背後を カク」


マジシャンズアークは心臓を一突きされ死んだ。


「我勇者クリムドは魔王軍四天王マジシャンズアークを討ち取ったり!!」


勇者は声高に勝ち鬨をあげる。


それを目の当たりにした魔王軍は指揮が明らかに落ちた。同時に最高司令官を失い魔王軍は右往左往する。こうなると指揮の上がった人間の猛攻を止められない。ジリジリ魔王軍は後退して結局撤退を開始した。

魔王軍は聖都アランドブルクを捨てて魔王直轄地まで逃げ帰ったのである。


この日ようやく聖王国アランドブルクは首都を奪還した。


勇者万歳!勇者万歳!勇者万歳!


聖都アランドブルクを取り戻すと

勇者クリムドは胴上げをされていた。


勇者クリムドは複雑そうな顔をする。

四天王とほぼ互角の戦いでは大魔王エターナル相手だとまだまだであるからだ。


それを遠くから見ていたコマンドアーク

「今だけは勝ちを譲ってやる。マジシャンズアークの無念は我が必ずとってやる!必ずだ!」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ