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たとえ転生してもうさぎを愛してる  作者: ガーネット兎
第1章〜バーテンダーはウサギ達と共に〜
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イメリア公国とラパンの同盟成立

ここは同盟組むか本当に悩みました。あまりに同盟国いないと本当にラパンの森は第二の魔王化してしまうので同盟を組んでみましたが吉と出るか凶とでるか私にもわからない

統一歴139年4月も中頃やっと春になって活動しやすい時期になってきた。


冬のうちに頑張って魔法入りシェイカーも増やして

現在2万本はあり、大砲も52門揃えて各拠点へ輸送を行っていた。


近頃は結界のおかげでラパンの森内もうさぎにとって比較的安心な状況になり、森中に散歩するうさぎが増えてきた。


狼や熊を見かけたらすぐに近くの拠点まで戻るんだぞ!って声もかけて回る。


するとあるうさぎ森の北側で矢にくくりつけられた手紙を見つけたようで、それを咥えて持ってきた。


内容はこうだ。

「はじめまして

親愛なるラパンの森の精霊術士桐斗様

私はイメリア公国 公王イメリア16世です。

以前は魔王軍をイメリア国内で撃破して頂き誠に有難う御座います。

もしよろしければ我が公国と親睦を深める意味でも

首都イメリアへ遊びに来てくださりませんでしょうか?

我が国はラパンの森の皆様と友好関係を開きたいのです。

いつでもお待ち申し上げております。

追伸 季節の果物が沢山とれました。」


あーそう言えば魔王軍と一回戦ったわ!

あれはイメリア公国内だったんだ!


とりあえず会議案件にするか。

どうせマナナが決めそうだが

そんな事を考えながら神殿に帰り

第二回緊急会議を開く旨を各拠点へ通達した。


3日後各拠点を任されていた桐斗の前世からのうさぎ達11匹が神殿に到着!


今回もアンナは張り切ってみんなの為にフルーツ盛りを用意した。

桐斗達は会議を切り出す前にモグモグタイムだ。


みんな笑顔の中会議は始まった。

「うーんつまりイメリアに遊びに行ったら果物をくれるという事かしら?」


マナナは意外と馬鹿だなと桐斗は思う。


「わーいフルーツ食べに行きたい」


ペロも馬鹿だった。


「北ならやはりメロンあるんじゃない?」


バニラお前はメロン好きすぎないか?


「私はメロンより円麦が恋しいです。」


ラビビお前も馬鹿だったのか!


「円麦いいね♪そば実も捨てがたい」


アスランも馬鹿決定だ。桐斗は打ちのめされた。


「全然違う!しかもメロンは夏果物ね!イメリア公国は魔王軍の侵攻に長年苦しめられてきた。

だからラパンの森と和親条約及び通商条約更には軍事条約を結びたいんだと思う」


桐斗は正解を高らかに言う。


「なーんだそう言う事か!魔王軍と戦うなんて面倒だわ。

しかも人間と仲良くするって怖いわ!

却下よ却下だわ」


「マナナの言う通り」


「マジでジジはマナナの奴隷だな!

でもうまくいけばマウリア王国軍が攻めてきた時に援軍を呼べるかも知れないんじゃない?

貿易したら物資もゲットできて防備も揃いやすくなる」


「だから貴方は童貞うさぎなのよ!

馬鹿じゃない?

人間なんてうさぎを良い餌にしか見てないわ

使いたいだけ使い古して最後は攻められるのよ」


「いやカシス私は童貞じゃないけど!

じゃあラビビやアスランが食べたい円麦や蕎麦実は欲しくないの?」


『食べたい』


同盟がおやつで決まるかもしれない現実に桐斗は打ちのめされる。


「ラパンの森には我々が食べないキノコや薬草やポーションの原料や木材なんかも大量にあるよ。

それらを材料にこちらはフルーツの実や麦や馬車なんかを貰えれば良い貿易になると思うよ」


モカは意外と頭良いのかもしれない。伊達に前世12年も生きていた訳では無い。知将うさぎかもしれない。


「確かにイメリア公国とは諍いがないから貿易相手には良いし魔王軍の脅威はラパンの森も他人事じゃないね!

何よりラウリア王国が首都を壊滅させられてこのまま黙ってるはずがない。

それこそ大挙して攻めてくる可能性は高いよ」


桐斗とモカの意見に賛成をしておく。


「うーんなるほど!確かに四方八方敵だらけより味方が増えるのは良い事ね!

だけど桐斗の魔法入りシェイカーの技術と大砲の技術が流出するのはだめよ」


「確かに大砲の技術は流出したらまずいかな。

でもある程度イメリア公国には魔王軍の防波堤になって貰わないと魔王軍と領土が接してしまうよ。

初級から中級の魔法(ブルーラグーンを除く)入りシェイカーは貿易に出しても痛手はない。

実際作れるのは私だけだから。

更にはイメリア公国に聖の結界を張ればさらに恩を売れるよ。」


「じゃあイメリア公国にこれだけは守らせて

①うさぎを殺したら死刑になる法律を作る事

②うさぎは神の使いだと公国政府が民に発表する事

③魔王軍が来たら防衛に加わる代わりにラウリア王国が戦線布告して来たらラウリア王国に攻撃をくわえること

④人間はラパンの森に入らず貿易はラパンの外で行うこと」


「マナナの意見に賛成します。それなら安心ですね。皆様はどう思いますか?」


『円麦と蕎麦実が食べれるなら異議なし』


「じゃあ食べられるキノコや薬草やポーションの原料の葉っぱやら交渉に使えそうなのを採取をうさぎ達に集めさせてくれるかい?

私は初期から中級の弱めな範囲魔法入りシェイカーの作成に取り掛かるよ!

メロン食べたいし夏に向かおうか?」


「マナナさーん使者はどなたで行きますか?」


「桐斗と私と後一匹誰かの3名でいいんじゃない?」


「では参謀の私が」


「じゃあ決まりね桐斗と私とジジで」


会議が終わりマナナは桐斗を呼び止めた


「桐斗!さっき言った条件の③番はイメリア公国はのめるかわからないわ!③がのめない場合は魔法入りシェイカーは貿易禁止よ」


「了解」


桐斗は何の魔法をシェイカーに込めるか検討していた。

敵は魔族ならばやはり聖魔法か?

後はココナッツドリーム余りまくってるからあれもあげるか。


色々悩んだ挙句「聖普通75散弾魔法(フレンチ75)」を100本、「聖土混合初級範囲魔法ミドリスプライス」100本、「聖火混合初級範囲魔法(ルジェストロベリーコラーダ」100本、ココナッツドリーム700本

早速取り掛かるが初期と中級だから2日で全て完成した。初期と中級はMP消費少なくて便利だわ



統一歴139年7月3日マナナ隊長率いる使節団は馬車に乗りイメリア公国首都イメリアの王宮まできた。


にこやかなムードで親睦がはじまった。

皇后アメリアも第一皇女メメリアも参加している。


「親睦に応じてくれた事誠に感謝する。貴方が桐斗殿でよろしいですかな?」


「公王陛下におかれましてはご機嫌麗しうございます。はい!私が桐斗です。」


「私が今回の使節団団長のマナナですわ!」


ちなみにジジは馬車で待機だ。


「わーかわいいうさぎさんだ!マナナさん宜しくね」


メメリアとマナナは握手を交わす。


「本日はお客様がうさぎさんという事もあり季節のフルーツ盛りをご用意致しました。

馬車の方にもお渡ししておきます」


料理人は手際良く料理を各テーブルに取り分ける。


「モグモグ美味しいわね!!円麦もないかしら?」


「マナナ!円麦は食べすぎ注意だよ」


「フルーツ美味しいわね」


皇后もフルーツだけの晩餐会だが気に入っていた。


「本日はお招き頂き有難うございます。

私共からもラパンの森産の資源を少々持って参りました。喜んで頂けると幸いです。」


桐斗はポーションの原料や狼の毛皮やキノコや薬草などを外務大臣に渡した。


「有難いですな。魔王軍と度々小競り合いがありましてポーションや薬草など大変嬉しく思います。毛皮も上品ですな!山菜も有難い」


「ところで我々とただ親睦を深める為に文を送られた訳ではないでしょう?

和親通商条約それとも軍務条約までですか?」


「流石桐斗殿 人間界をよくご存知なのですね。出来れば我が国は全ての条約を結びたいと考えております」


「ではこちらの文に書いた条件も呑んで頂きたく思いますわ」


マナナは第二回緊急会議で挙がった4つの条件を書いた紙を公王に渡す。


「まず①に関しては相互で殺傷がないように努力する事から始める必要がありますね。②と④は問題ないでしょう。

貿易は日時を指定してラパンの森の外に施設を我が国が設けましょう。

③なのですが、世界同盟を結んだばかりでマウリアに攻め入るのは難しいですね」


「確かに①は取り決めが難しいですね。うさぎは基本ラパンの森と施設以外出歩かないという事にしましょう。

③を呑んで頂けるようでしたらこちらも数多く貿易商品としてお譲り致しますが」


桐斗はココナッツドリーム入りシェイカーを1本外務大臣に渡した。


「これは何ですかな?」


「魔法入りシェイカーと申しまして中に私の魔法が入っております。それを魔王軍に向けて栓を開けてみてください」


「衛兵よ!これを魔王軍に向けて栓を開けてみよ」


1時間後

「シェイカー1本でココナッツの雨が降り注ぎ約100体の魔物が殲滅致しました。後10本あれば小競り合いの魔物全て消えるかと思われます。」


「さらにはイメリア公国に聖の結界を作成もできます。この結界を壊すのに魔族は数日はかかるはずです。

その間魔法は撃ち放題になります。

いかがですかな?」


桐斗は悪い顔になる!これで世界同盟とやらは亀裂が走るはず。同盟軍など信頼関係が壊れた時ほど脆く打開しやすい。


「因みにそのシェイカーはどれくらい譲っていただけるのですかな?」


イメリア16世の食いつきは良い。


「本日すぐにご用意しておりますのは1000本でございます。

しかし相互軍務条約を結んで頂かないとお譲りは難しいですね」


「私は軍務大臣としての意見を申しますと軍務条約を結ぶべきだと思います。

数年前の悲劇からやっと復興してきた公国を護るのにこんなに頼りになるのはありません。

更にはマウリア王国は援軍も出さず頼りになりません。

今回のマウリア王国とラパンの森の争いもマウリア王国に非があります。」


「私もうさぎさんと仲良くしたいですわ」


もはやイメリア公国幹部に反対意見はない。


「成る程!因みに援軍はどれくらい必要ですかな?」


「そうですね多分次にラウリア王国が攻めてくるようなら本気で攻めてくるはず。

そちらは壊滅させられますから、

イメリア軍はラウリア王国北の街ミノン一帯を攻めて手中に収めてもらいたいですね。」


桐斗は具体的な援軍数でなく目的地を示す。


「成る程!世界同盟に亀裂が走りますな」


「大丈夫ですよ。もし次にラウリア王国が攻めてくるようならラウリア王国を滅ぼします。

我々はラウリア王国の首都50万をわずか3時間で落しましたのは聞き及んでおられるかと思いますが

それは精霊術士3名のみで行いました。

攻撃方法はそのシェイカーを使いましたが」


「そのシェイカーはどれくらい貯蓄があるのですか?」


「軍事的機密の為具体的な数字までは明かせませんが一万本以上とだけはお答え致します。」


イメリア16世は計算した。シェイカー1本で魔物100体なら1万本有れば100万体もの魔物を倒せる計算になる。


更には戦いも碌に知らないマウリア軍など魔物より弱いと見た。

どう計算してもマウリア王国がラパンの森に喧嘩を売った時点でマウリア王国は敗北が確実だ。

メリットとデメリットを考えた結果相互軍務条約は友好だと判断した。


「因みに魔王軍が攻めてきた場合は援軍はどれくらい来て頂けるのでしょうか?」


「そうですね。結界と貿易取引で得られるシェイカーで一週間は持つはずです。

一週間以内に基本私が一人で向かいましょう。

シェイカー1000本以上持って」


「このシェイカーは月々どれくらい貿易で売って頂けますか?」


イメリア公王はすごい食いつきだ。ノリノリな公王を早く桐斗は落ち着かせたい。


「月々なら1000本ですね。

中身の魔法により値段は変わります。

先程のだと銀貨20枚ですね」


一本銀貨20枚なら1000本だと金貨200枚になる。

戦争ともなるとその百倍は金がかかる。


それをたかが金貨200枚程度で月々魔物10万匹殺せる道具が手に入るならもう魔王軍など脅威ではない。

シェイカーの栓を抜くだけなので軍事訓練すら不要な程だ。魔王本体が来ぬ限り。


更には援軍の桐斗は勇者が自分以上だと言わしめた強者だ。

これはイメリア公国にメリットがでかい。


「わかりました。イメリア公国とラパンの森で相互軍務条約と和親通商条約を結びましょう」


統一歴139年7月3日 2国間で条約が結ばれた。

これはラパンの森からしてもメリットがある。


①魔法は全て桐斗が作ってる為、シェイカーは使われ敵を殲滅するたびに桐斗のレベル上げに繋がる

②ラパンの森からすれば大した魔法じゃないのに一定の外貨が得られる

③人間界の諸外国が連盟を作っていたがそれに明らかな亀裂を入れられる。


もし人間側の列強国がラパンの森を第二の魔王軍とみなしても、同盟国の足並みは乱れ、

イメリア公国はこちら側に着いてくれる。


「永遠に友好関係をお願いします。」


「こちらこそお願いします。」


貿易は毎月3日シェイカー取引は月々1000本、

イメリア公国側はフルーツ、フルーツの苗木、堆肥、工具、農具、馬車など貿易商品で出して貰える。


まぁシェイカーの分どう見繕ってもラパンの森は貿易黒字だろうがとたかを括っていた。


そもそも世界同盟は魔王軍相手に対してのみの効力であった。

だからイメリア公国はラパンの森との同盟を他の列強国に通知しなかった。


なぜならマウリア王国がラパンの森に攻撃に出れば確実にミノンを落とせるからだ。

逆に通知してしまうとマウリア王国はラパンの森に攻撃をくわえないかもしれない。






本日のカクテル

ルジェストロベリーコラーダ

マリブ1

パイナップルジュース1

牛乳1

クリームドストロベリー大さじ2杯


カリブ海生まれのカクテルピニャコラーダの苺味バージョンです。

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