【幕間】魔王フルフルの憂鬱
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魔王フルフルは顔を真っ赤にしている。
人間との戦争で優位にたっていないからではない。
部下が下克上をかましてくるなんていう理由でもない。彼は自分の名前が嫌だったのだ
「魔裁判所の奴らは使えぬ!!
余は魔王であるぞ!!
その余が名前を変えたいから名前を変えるのに
理由不充分だから却下とは何事ぞ」
判決文→フルフルは親である先代魔王様から付けて頂いたありがたい名前であり、
広く人間界、魔族関係者にも普及している為
名前の変更は認められない。
名前を変えるにはそれ相応の昇格(例えば邪神になるとか)と5年以上の新たな名前の普及(例新たな名前で手紙のやり取り)が必要。
よって魔王の請求を却下致します。
「子が親の付けた名前を使い続ける義務などあるものか!!
余の名前は余自身が生涯使い続ける名であり、
個人の権利ではないか。
何が先代魔王様から頂いた名前だよ。
とっくに勇者に撃たれたからもうこの世におらぬは」
魔王は目を閉じて何かを考えているようだ
それ相応の昇格ってハードル高すぎないか?
爪が伸びたり、羽が生えたりするくらいで許されないのか?
過去の魔王で邪神に至ったなんて聞いたことない。
無理ゲーじゃね?
執務室の机にうつ伏せにブー垂れている
しかし魔王フルフルは意を決して宣言した。
「そうだ!人間どもとの戦いは部下に任せて余は試しに修行をして進化を頑張ってみよう!」
書き置き→当分魔王軍については参謀総長である子供ゲヘナに全て任せます。
余は名前を変える為の修行の為エビルマウンテンに行きます。
私に何かあればゲヘナを次代魔王にするように
私の事は探さないでください。手紙は書きます。
「いや進化の理由ちゃちいな!!
ところでどんな名前にしたかったんだろね」
「参謀総長ゲヘナ様も今休眠中じゃね?
人間との戦いどうするよ?」
「魔王様にも変えられない魔界のルールってあるんだね」
「それより勇者を誰が止めるんだよ?」
魔族達は混乱をして魔界はパニックになった。




