冒険者組合の憂い
ヤドンの村冒険者組合では緊急ギルド依頼が行われた次の日ヤドンの村に2人の冒険者が怪我をして帰ってきた。
その表情には怯えと疲れと落胆が色濃く出ている。
すぐ様冒険者ギルド内の治療室に運ばれた。
冒険者ギルドのギルドマスターは慌てた様子で急かして報告を促す。
「状況報告をしろ!!今朝200人以上でラパンの森に遠征したはずだ。緊急ギルド依頼の結果はどうだったんだ?」
「我らは伝言役と監視役の盗賊だ。最初はうまくいき火矢を本拠地に浴びせてたけど、突然精霊術士が鬼の形相に変わり、みんなその精霊術士に撃たれて死んだよ。最後まで鮮血の韋駄天は善戦してたが途中で僧侶をやられて撤退していたんだが森の端で罠にかかり即死した」
「つまり生存者は君達だけだと?」
冒険者ギルドマスターは受け入れたく無い現実にふらつく。
「ああ間違いなくな!」
冒険者ギルドのギルドマスターはすぐに商業ギルドのギルドマスターと会議をした。
「俺は最初から反対だったんだ!C級冒険者以上みんな死んだじゃないか!」
「落ち着け。冒険者ギルドマスター!それよりどうすんだよ!これでもう森から資源が手に入らないじゃないか」
「それどころじゃない!
こちらは敵の本拠地に損害を与えたんだぞ!
復讐がくるかもしれねぇ。
なのに護る冒険者はひょっこしかいやがらねー
どうすんだよ」
冒険者ギルドマスターは顔を真っ赤にして怒っている。
「喚いても仕方ないだろ」
「いや緊急ギルド依頼だしたのお前だろうが!どうすんだよ」
「終わった事をぐちぐち言っても仕方ないだろ!本部ギルドに連絡しろ!」
「け!応援がくるまでにヤドン村が無事ならいいがな!
復讐が来たらすぐに逃げるからな。
てめえが責任持って指揮しろよ」
あまりの怒りと無責任な商業ギルドマスターに呆れ果て突き放す。
「はぁ?何でだよ?
冒険者ギルドが町を護るのが普通だろうが」
「その冒険者を死なせたのはどこのどいつだ?」
罵倒にも似た言い合いの末、冒険者ギルドのギルドマスターは本部に連絡をした。
本部冒険者ギルドはヤドン村の緊急依頼による冒険者大量死について会議がなされていた。
「いきなりC級以上の冒険者が居なくなってたのは痛いな。
我々の使命は人を守る事だ。それを何とかせねば」
「それならイメリア大陸中のギルドに張り紙をしてヤドンの村は冒険者居なくて拠点として狙い目だとふれまわればすぐ集まる」
「いやラパンの森で依頼が出来ない分そんなに旨みはない。
それなら王都マウリアからのみ少し冒険者を回せば大丈夫だろ」
「それよりラパンの森からの復讐でヤドンの村が襲われたらどうする?壊滅は必至だぞ」
「その時は勇者にでも頼むか!
彼は一様SS級冒険者でもあるからな」
「なら本部冒険者ギルド長である私から勇者に一様備えとして手紙を書いておくとしよう」




