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「男と女」「思い出ばかり」
『男と女』
私達は何時も目を逸らす事すら出来ず、互いの姿を見てた。
彼以外見えるモノはなく、彼も私以外見れないと言う。
私達は互いに別れる事を恐れながら、期待していた。私達は同じ魂を持ち、姿だけ違った。選ばれた方は彼女に会え、そうでなければ消える。「早く会いたい。」彼女の声が響く椅子取りゲーム。
『思い出ばかり』
西日の差し込む台所、流行りの映画、汚れた裾、窓際のぬいぐるみ、長かった髪、スーパーに並んだアイスクリーム、カラオケの端の席、女性が歌う応援ソング、黄色の花、カスタードクリーム、常夏、一人の夜、優しい風、苦手な虫、氷の入ったさんぴん茶、緑のビーズ、全てがあなたのことを私に想わせる。
読んでいただき、ありがとうございます。