モノカラ
面倒くさい。
何もかも面倒すぎる。
だるい。眠い。辛い。眠い。おやすみ。
口癖がどれもどちらかと言うとネガティブなものばかり。
世間は充実していて忙しそうだ。
羨ましい。
私は、何を生きがいにすればいいのだろう…
私は今年で高校二年だ。
年度の最初の週にインフルエンザにかかり、デビューが乗り遅れ、今日が二年になって初登校となる。
なのでクラスの人の名前を覚えていない。
そしてご察しの通り、私にはこのクラスに友達というものが存在しない。
実に残念な話だが、今更どうしていいか分からない現実。
しかも何か用があっても肩を叩かれるくらいでよそよそしい感じがすごいするのでかなり悲しい。
あぁ、どうしたらいいのかなぁ…
「ね、ねね、」
周りは楽しそうだなぁ。
「ちょっとー、聞いてるー?」
暇すぎて眠くなってきた…
「おい!やまなしゆうは!お前だよお前!」
「え…え?」
いきなり声をかけられたので結構驚いている。
そして顔が割と整ってるておしゃれな感じと思ったのが最初の印象。
しかし私の苗字よく読めたな…で、誰だっけか。
「お前俺の名前知らねぇみたいな顔してんな。」
流石、当たりです。
「俺はたかなしけいじ。漢字だとこう書く。」
メモにさらさらと文字を書きそれを渡してきた。
小鳥遊 啓至
ほぉ、これもまた珍しい苗字で。
そうそう、私の苗字をよく読めたなって言うのも、漢字で書くと 月見里 柚羽 だからだ。
「でさー、何で呼んだかって言うと」
あぁそうだ何か知らないけど呼ばれたんだった。
「俺と、友だちになってくれ」
「…はい???」
もう何かいろいろ驚きすぎて驚き疲れた。
「それは…どういう意味でしょうか」
「そんなのそのままの意味に決まってんだろ。つーわけで、よろしく!」
ま、まじすかぁ…
なんか来てそうそう波乱だなぁ…