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サイハテハードコアライフ  作者: レアチーズ
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第一話 散々なお目覚め

主人公が女性なのは慣れてません。

いろいろとおかしいって思うところがあるかもしれませんが温かいその眼球で見守ってやってください。

どうかよろしくお願いします。

…こんな夢があるわけないと思いたい。

だが、認めざるを得ない。

私ことシノノメは、確かに水色の布団にくるまっていた。

くるまってはいたが…。


「なんでこんな最果ての土地にいるんだろう…」


何故かふわふわと浮遊する岩の上で目を覚ます。

これだけならまだいい。

いや、良くはないけれど、他にもそういった岩はある。

納得できないのはそこじゃなかった。

辺りは溶岩の滝が流れ、時折怪しげな虫が飛んでいる。

さらに、石柱や松明などがあちらこちらに点在していて、まるで古代遺跡のようだ。

「なんでダンジョンで起きてりっ、」

…盛大に噛んでしまった。

は、恥ずかしい…。忘れたい。

「なんでダンジョンで起きてるの!?」

おかしい。

こんなはずはない。

「も…問題ない問題ない」

そう言ってはみたものの、考える限り問題しかない。

幾つも瓦礫が落ちてくる。

色んな意味ですでにGAMEOVERを覚悟している。

お腹が鳴った。

「う…うう」

空腹感が満たされる。

その時、私の中に新しい選択肢が生まれた。

正しいかと言われれば全く正しくない選択肢が。


「もう一回寝ちゃえばいいんじゃないかな?」


この足場は常に動き続けている。

だからいずれどこかに着くはずだ!!

不貞腐れるという気分も込めて私は二度寝に入った。


「え〜っと…」

「ほっほっほ。のこのこ私たちの巣…いや、territoryに侵入してくるとは馬鹿な奴です」

ぞろりと長いローブを身に纏ったボス格が喋っている。

ギョロ目の単眼、頭頂部から申し訳程度に生えた角、背中の鳥の羽がその恐ろしさを伝えてくる。

私はその前に正座していた。

でもなぜこんなところに日本じ、いや魔物?がいるんだろうか…。

「くくく…我ら8大魔王を統べる大魔王エグゾイア様の探索指令を受けて鉱石の採掘に参った折に、数少ない妖怪属と出会えるとは!

しかし我々が見つけるまで眠っていたとは、愚かな奴よ!」

説明ありがとうございます。

本当に失敗してしまった。

なんだかまずい事態に陥っていることが分かった。

でも妖怪って何だろう。人間だと思うんですが…。

妖怪なんてせいぜい河童とろくろっくびと一つ目小僧と浅地が原の鬼婆くらいしか知らないというのに…。

「まあ、世界が融合されたので出やすくなっているのかもしれません。

the near future world (近未来)

waterzoon world(水)

earth world(大地)

dark world(暗黒)

date lightweight world(軽量化)

sword world(剣、武器)

monster world(魔物)

psychics world(能力値等)

the cosmos world(宇宙)

japan world(日本、和)

読者が飽きるのでこれぐらいにしておきますが、他にも様々な世界が融合されました。ふふふ、ここで妖怪を見つけたのは実に都合が

良かった。」

…データ軽量化の世界ってなんだろう?

メタい話なのかな…。

「こいつどうしましょう?魔王ヘリア様」

「とりあえず、剥製にしてしまいましょう!」

「ひええええ!?」

笑顔で言うセリフではないと思う。

逃げようとするが、体が動かない。


私の手が石ころに触れた。


その瞬間、石ころが派手な音を立てて爆散した。

代わりに落ちていたのは緑色のカードだった。

「??」

次々に?マークが頭から飛び出てくる。

なんでだろう?

さらに私のドジ性質と悪運も加わって、風にカードをさらわれてしまった。

「ほーっほっほっ。愚かですね…せっかくのチャンスを逃すなんて、…!?」

いきなり表情が変わる。

その理由は、すぐに明らかになった。

先ほどのカードが近くの岩に突き刺さっている。

次の瞬間から、地面が揺さぶられ始めた。

断言できる、原因は100%あのカードだ。

と、とにかくこのダンジョンから抜け出なくては!

…あとで私の服装も確認しておこう。

石煉瓦の建物の中に逃げ込んだ。

……あれ?

なんか私、速くない?

50m走で9秒台だったとは到底思えない速度だ。

いや、大袈裟に言ってしまえば50m1秒でもおかしくない。

しかしやはり体力の消耗が激しい。

「に、逃げ切った、かな…?」

ぺたんと座り込む。


「…貴様は何者だ?」


なんだか大変そうな魔物に出会ってしまった。

大きすぎて顔が見えない。


私の余りにツイてない異世界ライフは、ここから始まったのだった。

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