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天下御免  作者: 深町珠
9/21

武士

その時、北町奉行所の表が騒がしくなった。



「何奴」と、奉行は表を伺うと


事務方が、そそくさと奉行の側に寄り


何やら耳打ちして、離れた。





「如何なされた」と、右京が尋ねる。




奉行は「いや、あの男の女房がな。失踪したのは不審と申し立てに来たらしい」



叫び声が、何か聞こえる。




太い声の叫びで、それだけに憎ていに聞こえる。








申し立ては、書面に認められ

奉行に届けられた。



失踪ではなく、誘拐か拉致だとの主張。



奉行は思う。「武士同士の果たし合い、だしのぉ。」



町人の娘を拉致、猥褻な行為を強要。

役人の立場を悪用して、の話であるから



その場を逃れても、切腹であろう。




余罪はあるに違いない。しかし。


「何故、危うき手にて右京を呼び寄せたのだ」


謎である。そんな事をしてまで。





だが。





武士として、許す訳には遺憾。



「女房子供は、奉行所で面倒を見てやろう」




悪い父親などいない方が、子供は正しく育つであろう。




奉行はそう考えていた。


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