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天下御免  作者: 深町珠
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閃光一刃

「わしらを襲うのも法度ではないか」と

人買いの元締は、憎らしげに。



「そうだよ、お上に訴える」と、元締の

女将は毒づくが


右京の白刃に、たじろぐ。


血を求める妖刀。





「やかましい!罪もねぇ子を

金儲けの為に売り飛ばしやがって。

てめぇら、人間じぇねぇ。

叩っ斬ってやる!」


右京の形相は鬼の如く。



白刃、すらりと風を切る。



元締の絶叫が響くまでもなく、絶命。





おののいた女将は、後ずさりしながら



「お、女手を掛けるのかい」と、目を見開くが

憎ていに。




「己は、最早女ではない。女とは、子に

優しいものだ。迷わず地獄に堕ちるがよい」



風を斬る白刃。





崩れ落ちる女将の人影。




金は「おーい、半の字、棺桶二丁ー」と


町人の言葉に戻って。




遊び人風情の方がいいらしい。





半は、川向こうから

大八車に桶を載せて来る。








翌日。


町方が、この口入れを捜索すると


隠し金が多数。





岡っ引たちは口々に



「さて、家主はどこへ消えた?」



失踪事件として、処理するようにとの

北町奉行の御達示(笑)。



隠し金は、没収されて

貧しい人々に配られた、との顛末である。



元々、金は天下の周りもの。




苦役についても、口入れが

なにもせず儲けるのは芳しくないと

(現代なら、人材派遣が

そもそも労働基準法で禁じられている

賃金の中間搾取、であるのに

法律で認める場合を除く、と

改悪した事がいけないと言うような)



その分、本当は労働者が得る賃金なのである。


仕事が安定すれば、子供も育てられるし

経済も潤うのである。


少子化は、政治が悪いからなのだ。





江戸市中に、繁栄が戻る。


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