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天下御免  作者: 深町珠
10/21

淘汰

数日後。



奉行は、ふらり、と

お忍びで


右京の屋敷へ馳せ参じる。




「御免」低い、よく通る深い声。




右京は、縁側でのんびりと

苔むした庭を眺めていた。




「金の字か、おるぞ」と、右京は胡座のまま。




凛々しく網笠を取り、町人風情の奉行は



「金の字は、良いなぁ」ははは、と高笑い。





右京も笑った。







「あの、失踪役人の女房な、余禄を与えると

奉行が申したらの、笑顔で申し立てを

取り下げた」と、奉行。


今は、町人扮装なので、言葉遣いがちぐはぐ(笑)





右京も笑い「そんなものだろう。女は」と。






「おいおい。敵を作るなよ」と、奉行も笑い、「しかしまあ、切実よのぉ。子を食わさねばならん」。







それは分かる。しかし、武士として。

ああいう役人は許せなかった右京であった。



死をいつでも覚悟し、刀を持つ。

その刀に恥じない生き方をすべきだ。




そうでない男は死すべし。





武士は、そういうものだ。





そうでない男が生き残るから、世の中が

悪くなる。






右京は、そんな風に思った。


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