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高校生の恋愛  作者: 伏見ソラ
エピソード1
9/24

7月 ある日の授業で

僕は、教室でぼけーっと空を眺めていた。その空はとてもきれいだった。独り言をいっているとソラがやってきたので

「今日もいい天気だなぁ…あ、ソラどうした?体調悪そうだが大丈夫か?」と独り言のあとにつけたして聞いた。一目でわかったのだソラが体調が悪いということに。だから心配になり聞いた。するとソラは

「うん…大丈夫……貧血なだけ…。」と元気がなそうに答える。

うーん…これは重症だな…と思い保健室に行くようにすすめたがソラは授業に出るといって聞かなかったのだ。

「貧血くらい大丈夫だよ…」と弱々しく言う。ちょっと…いやかなり心配だから今日はいつも以上にソラのことを見ておこうと決めた。

今日は運悪く体育がある日だったのだ。



体育の時間が始まった。ソラはやっぱり体調が悪そうだ。無理矢理でも止めておくべきだったかなとか反省をしながら授業を受けていた。今日はサッカーの授業だ。まぁ当然、上の空でしていると大変なことに…

「ユウト行ったぞ!!」と大きな声が聞こえて前を向くと避けきれない距離にボールが来ていた。見事に顔面に直撃してしまった。ダメージはさほどないのでサッカーを続行して楽しくプレイしていた。体育開始からしばらくたち、半分が終わった頃出来事が起きた。女子のほうから悲鳴が聞こえたのだ。…まさかと思い僕は全力で走り女子のほうへ行った。悪い予感が的中してしまった…そこには顔色の悪いソラが倒れていたのだ。で、それをみた先生と女子はパニックを起こしてしまっている。これじゃまともに保健室に連れていけるような人はいない。僕が連れていかなきゃと思い先生に

「先生!ソラを保健室に連れていきます!!」と大きな声でいい、ソラを抱き抱え保健室に走った。当然お姫様だっこの形でだ。やや恥ずかしいものがあるが仕方ない。もし、ソラが意識があったら殴られたり、騒いだりしそうだな…。途中、女子達からキャーっと言われたが気にせずにとにかく走った。保健室につくと先生が

「ソラさん!?どうしたの?ユウト君なにがあったの?」と先生が驚きながら言う。貧血で倒れてしまったということを僕は先生に説明した。ベッドが空いてるからそっちにおろしてと言われ言われた通りにした。そのあとすぐに授業に戻ろうと思ったが集中できないことが明白だったから保健室の先生に

「すいません、ソラの付き添いでそばにいてやってもいいですか?」と聞いた。先生はニコリとして「いいですよ。」と答えた。椅子をかりてソラが寝ているベッドの近くに座った。顔色がまだ悪い… 心配しながら僕はずっと付き添いをしていた。幸い、今日最後の授業だったので放課後までずっといられた。



放課後、ソラは目覚めた。顔色も少しよくなっている。僕はよかったと安心した。ソラが

「ずっといてくれたの?」と聞いてくる。その問いに僕は

「当たり前だろ?心配したんだからな。」と答えた。ソラはその答えが嬉しかったみたいで顔を赤らめてちょっと顔を隠した。僕はソラに

「ベッドに座ってもいいかな?」と聞いた。するとソラは頷く。僕はそれをみたあとにベッドに座らせてもらった。ソラはまだよこになっているので頭を撫でた。ソラは撫でられてる間とても幸せそうな顔をしている。そんなに嬉しいものなのかなと考えていた。ソラが僕に

「もう大丈夫だよ。心配かけちゃったね。ごめんね。」と言う。僕は

「ほんとそれだよ。そこまで悪いなら言ってくれよ。」と笑いながら言った。

ソラは今度からはちゃんと気を付けるよと苦笑いをしながら言った。僕は一応と思い教室からソラの荷物を持ってきていたのでここから直接帰れるようにしていた。ソラはそれをみて

「ねぇ、もう帰ろうよ?で、悪いんだけどさ…家まで送って?」と言う。

僕の答えは、もちろん喜んで というものだ。その後ソラを家まで送っているとソラが

「ちょっと丘の上の公園で休ませて。」と言ってきた。僕は症状が悪化したのかと思いヒヤリとしたがただたんに疲れたから休みたいと言うからほっとした。

丘の上の公園のベンチでゆっくり休んでいた。風が気持ちがいい。僕は

「少しだけだけど休憩できたからもう帰ろうか」と提案した。ソラは

「うん、そうしよ。」と笑顔で答えた。

だけどソラがいっこうに来ない。僕はもう立ち上がって待っていたするとソラが、

「ちょっと前向いてて。」と早口に言ってきた。なんだろう?と疑問に思っていると急に背中が温かいものに包まれたのだ。そう…ソラが背中に抱きついていたのだ。僕は驚き

「そ、ソラ?どうしたの?」と聞いた。

ソラは

「今日はありがとうね…私のそばにいてくれて。嬉しかったよ。ユウト大好きだよ。」と背中から声が聞こえた。僕は顔が熱くなるのを感じた。そのあとすぐにソラは背中から離れて手を繋ごと催促してきたので、手を繋いで帰った。

そのとき僕はというと、またソラに抱きついてもらえないかな…今度頼んでみようかな?というしょうもないことを考えていた。

二人はてを繋ぎ幸せそうにソラの家に向かい歩き出していた。そのうちソラの家が見えてきたので手をためらいがちに離しソラを見送った。

そのあと僕は、キレイな空をみながら小走りぎみで家に帰っていった。

次はシュウとアイさんの話です。

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