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異世界廃村復興記  作者: 野薔薇 零雅
第4章 復興再起

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建築ラッシュと近況報告

 村の建築作業開始から一週間がたった。


 今日は暑い夏日の日差しを浴びながら水やりをしている。


 村の建築状況の話をしたいのだが、先にあまり話をしていなかった魔物達について話しておこう。


 まずはリリからだ。

 リリは村の建築作業を開始した翌日から村からいなくなりアン達が探してくれたが、全然見つからなかった。

 おそらくリリも大人になったので自分から村を出ていったのではないかと結論付いた。

 最初は小さかったリリはもう大人になって自立したのかと思うとどこかで寂しさを感じてしまう。


 話は変わり、コットンについては、自慢の糸で服を作って住人に無償で提供している。

 次に、シザーとハーグについてだが、特に変わりがなく毎晩村の見回りをし、見つけた獲物を仕留めている。

 もしあるとすればシザーとハーグとコットンが脱皮したぐらいだ。

 作業の邪魔になるので脱皮した殻を捨てようとしたら、ラーブさんに止められた。

 どうして止めたのかラーブさんに聞いてみたら、脱皮した殻は防具の素材に使えるそうなのでラーブさんの助言通りに殻を倉庫にしまった。


 次に倉庫の中で蛹になっているシルクモスについてはかなりの進展があったので説明しておこう。

 村の建設工事した翌日には羽化していたようで倉庫の中には約百個の卵を残して死んでいた。

 カイコは羽化して卵を産み落とすと死んでしまうのは知っていたが、この世界のカイコも同じ短い命なのか・・・。

 その後、シルクモスの亡骸(なきがら)はシザーたちが美味しくいただき、残った卵は気候にもよるがだいたい一ヶ月ぐらいで孵化するそうだ。

 シルクモスの卵が孵化するまで餌の用意しておこう。


 次に、トリ丸が率いているデカコッコーたちの様子は変わりなく今は、ヒヨコを含めて目標としていた百羽以上に増えた。

 そして小屋の中にある卵を採ってありがたく朝ご飯としていただいている。


 次は、レフコンとメランについては特に変わりはないが、村の会議の時に人前に出て以降、村人との交流する機会が増えてきた。

 レフコンとメランの容姿は元聖王竜に元邪神竜とは思わない二頭身でずんぐりしているので、特に子供たちに人気で毎日のように子供たちに追い掛け回されている。

 今のところはレフコンとメランの正体はバレていないようだ。


 次にロックファントのシヴァ親子についてはかなり役に立っていて大きな丸太もシヴァ一頭で引っ張ってくれるので資材の輸送に一役買っている。

 妻のパールヴァティーはシヴァよりもやや小さいが、牛用の鋤を引き、畑を効率よく耕してくれるので力がない奥様方たち好評だ。

 正直、僕としては大助かりだ。

 シヴァとパールヴァティーの息子であるガネーシャは、子供たちに人気だ。


 ゴーレムのミョルニル達のことについては特に変わりはないが、ミョルニル達の動力源になっているゴーレム・コア話をしておこう。

 前に保管していた破損や錆だらけのゴーレム・コアを今の技術で修理出来るか魔導士のラーブさんに見てもらった。


「ラーブさん。これは修理できそうですか?」

「うーむ。すまないが儂には出来ない」

「出来ない!?どうしてですか?」

「そもそも儂は魔法専門で魔道具に関しては専門外じゃ。仮にその腕があっても到底真似できない技術で製造されたものじゃから修理はできないのう」

「そんな」

「すまない。これが儂のできる精一杯なんじゃ」

「そうですか・・・」


 エストルフ大陸一の魔導士であるラーブさんでもゴーレム・コアについて知らないようだ。


 今度は避難民が連れてきた家畜についてはしっかり世話をしており。

 ボクードタ族の牛はのんびり草と村の野菜を食べ毎朝乳を搾って牛乳にしている。

 次にオレリア族のコートシープは健康に問題なく暮らしていているが、夏が近づき熱くなってきたので近々毛刈りをする予定だ。

 ダウストンの愛馬はダウストンが村の見回りに使用している。

 最後にコロポックル族の移動手段として飼っているフロストウルフは、しつけがしっかりしているおかげか他の魔物とのトラブルはない。


 話はここまでとして村の建築工事の進行具合の話をしよう。

 村の建築工事は順調に進み、開始してから二日目にボクードタとオレリアとコロポックルの住居が完成し、アズマ地区とブランチ地区の手伝いに入ったおかげなのか作業スピードが上がって四日目にはそれぞれ地区の家が十件以上完成した。

 これにはさすがの僕も驚きを隠せない。

 このままいけば一ヶ月もかからずに全地区の家が完成しそうな勢いだ。


 そして今日、アズマ地区とブランチ地区それぞれで最後の家が完成する日だ。

 僕は水やりを終えた後、最後の家の完成を見届けるため、まずはアズマ地区へ向かった。

 数分後、僕がついた時にはアズマ地区の最後の家が完成したところで村人達がガヤガヤと話している。


「おっ村長!丁度いいところに来たな。たった今最後の長屋が完成したところなんだ」


「うわー、すごーい。これがヤマトの家なのね」

「はぁー、やっとゆっくりくつろげるでござる」


 アズマ地区の家の特徴は昔ながらの長屋で十二棟が建てられた。

 一棟で五世帯の家族が住めるそうだ。

 本当ならかなり長い長屋を建てる予定だったのだが、水路を通すため半分に分けたそうな。

 しかし、歴史の教科書やテレビでしか見たことがなかった長屋を見れて僕は感動している。


 この後、簡単な長屋の見回りをして次に、ブランチ地区へ向かった。


 ブランチ地区に着くとここも最後の家が完成したところだ。

 完成した家を見ようと近づいたら、ダウストンが気が付き僕に声をかけた。


「これは村長殿。見てください。これが私たちが暮らす家です」


 ブランチ地区の人が暮らす家は、てっきり鉄鋼国だけに鉄でできた家なのかと思いきや、ごく普通の一戸建ての家が二十棟ある。

 あまりにも普通過ぎたので、僕ははぁっとため息をついてしまった。

 その様子を見たダウストンは僕に声をかけた。


「村長殿どうなされたのですか?」

「いやー、てっきり鉄鋼国と名乗ってるだけに鉄の家になるのかなと思っていたのだが、案外普通なんだなって」

「あー、そのことですか。よく観光客からよく言われます」


 ブランチ鉄鋼国の家についてダウストン曰く、鉄はたくさん取れるが、ほとんどが武器や兵器の製造に回されるのでほとんどが木材の家が多いんだとか。


 最後に村で育てている作物について簡単に話しておこう。

 畑の農作物は良く育ち大量に収穫でき、果樹園の方も問題なくシッカリとした実ができ、村人全員分と家畜分の食料が確保できているのでしばらくは安定した食料の供給が出来そうだ。


 よし、これで全地区の住居が完成し、食料も余るほど余裕があり、ようやく村としての生活が始まるぞ・・・と、言いたいところだが、一つ建築し忘れているところがある。


 それは僕とエリールが暮らす家がないことだ。


 しまった、僕としたことが自分たちが暮らす家を忘れてしまうんて・・・。

 でも、みんながゆっくり家でくつろいでくれるなら僕は何もいらない。

 しかしながら、家がないといろいろと困るので、僕たちの家についてみんなで話し合った。


 話し合った結果、村の北側にある仮設住宅を解体し、その場所で二階建ての大きな家を建築にすることが決まった。


 最初はブランチ地区のと同じ家を建てようとしたのだが、皆は納得いかないようで僕の提案に反論する。


「練殿が住むには小さすぎなのでは?」

「ゴ主人様ハ村長ナノデスカラ思イ切ッテ二階建テニスルノハドウデショウカ?」

「私、練と一緒に寝られる部屋が欲しいわ!」

「儂は練と契約しているから自分の部屋が欲しいのう」


 出るわ出るわ、皆の意見が出てくる。


 最終的に僕の家は二階建てで、部屋は多めに書庫や地下倉庫などの施設がある方向に建築を行うことにした。

 これくらいの規模だとだいたい二週間ぐらいで出来るそうだ。


 まだ色んな課題があるが、やっと念願だった『始まりの村』の物語が始まるのだった。


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