おまけ16・5〜幕間〜
ランキング3位の感謝の気持ちを込めて、おまけです(*^^*)
セドリックとクリスフォードの会話文となってます。
短いですが、少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです(*´꒳`*)
「おい、セドリック……って……機嫌悪いな」
「ーークリスか……そうだね、あまりいい気分とは言えないかな」
「当ててやろうか?可愛いレイチェル嬢絡みだろ」
「ーー捨てられたんだ……」
「ーーは?」
「だから、捨てられたんだ、レイチェルに……2度も言わせるな、腹が立つ」
「おいおい、俺に八つ当たりかよ」
「ーーレイチェルなりの愛らしいよ……」
「お前、俺の話聞いてねえだろ……」
「くそっ……ショーンは俺なのに腹が立つ!」
「ーーおーい」
「もういっそのこと本当にレイチェルの犬になりたいよ……」
「それはダメだろ……お前この帝国の第二王子だぜ?」
「そんなこと、もうどうでもいいよ。レイチェルが一緒にいてくれれば何もいらない」
「俺を忘れていないようで嬉しいよ、セドリック」
「はぁ……もうショーンとして一生生きようかな……」
「いや、だからお前この国の第二王子だって」
「でもレイチェルにセドリックって呼ばれたい……」
「都合の悪いことは耳に入らないシステムなんだな」
「でも、ショーンが俺だと分かって、レイチェルに嫌われたくないっ!ああ!あの時、ギルバート兄さんの言うことをもっと真面目に聞いとくんだった!」
「全てが落ち着いた後、心を込めて謝りゃあレイチェル嬢も許してくれるさ」
「あのさぁ……根拠もないこと言わないでくれるかな。これだから、クリスは」
「おうおう、なんだ?やるか?」
「そうやって、すぐ腕っ節に走るから、その歳で婚約者が定まらないのさ。まったく、これだから脳筋は」
「ーー今、お前が喧嘩売ってるってことは脳筋でも分かるぞ」
「ーーはぁ……レイチェル……君に嫌われたら、どう生きていけばいいんだ……」
「あのなぁ……いくらレイチェル嬢でも、お前の事情を聞けば理解してくれるさ」
「お前は、レイチェルが俺を見る目を見たことがないから、そんな呑気なことが言えるんだ!あの目は、まるで虫けらでも見るような目だ!レイチェルの中で俺は虫けらなんだ!分かるか!?」
「お……おう……」
「そんな虫けらがショーンだったなんて言ったら、いったい俺はレイチェルの中で何に分類されるんだ!?」
「お、落ちつけよ……」
「落ち着く!?落ち着いてなんかいられないよ!死活問題なんだっ!……こうなったら、1秒でも早くハイム子爵の尻尾をもぎ取ってやる」
「あ、あぁ……そうだな……」
「そもそもこうなった原因はハイム子爵が愚かで陳腐な計画を立てたからだ!絶対に許さない……摘発した暁には子爵家ごと取り潰してやる!いや、それだけじゃ足りない!もし、レイチェルが口も聞いてくれなくなったら、直々に息の根を止めてやる」
「そ、そうだな……(やべえな……摘発後は速やかに牢に入れて守らないと、マジで殺られるな)」
「そうと決まれば、一刻も早く解決するぞ!クリス!」
「あ、あぁ……」
クリスフォードは絶対にセドリックの怒りは買うまいと誓ったのだった。




