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第26話 オーク襲来

ガタン。

大きな音がして、馬車が止まる。


「気をつけろ、オークだ」


御者が叫ぶ。


「おや、面白いと言ったら本当に魔物が来たみたいですね」

「オークだと?なぜこんな所に」

「怖いわ」

「ほら、お姉さんが怖がっているじゃないか。守ってやるんだろう」


オークごときで、何ビビッているんだ、こいつ。

C級かなと思っていたが、D級に格下げだな。


「オーク3体だ、戦える人は出てくれ」


馬車は当然、魔物に襲われる可能性がある。

その場合は、乗っているお客だろうと戦う。


それが暗黙のルールだ。


「ほら、呼んでいるぞ。冒険者殿」

「お願い。なんとかして」


すがるように見るお姉さん。

出るかどうか迷っているD級らしき冒険者。


「出ないのかよ。仕方ないな」


鉄の短剣を構えて、馬車を出ようと立ち上がる。


「やめろよ。そんな武器でオークと戦えるはずないだろう?」

「しっかりした武器があっても震えていたら、無理だよ」


馬車を出ると、オークが馬を狙って槍を構えている。


「おい。馬よりこっちだろ」


3体のオークが気が付いて向かってくる。

突き出してくる槍を避けながら、短剣で心臓を突き刺す。

一連の動きで3体のオークの心臓を突き刺した。


パタンとオークが倒れた。


「終わったよ」

「えええっ」

「昼飯はオークステーキだな」


それからお姉さんは俺のそばから離れなかった。


「お前さ。お姉さんを守ってやるんじゃなかったのか?」

「そうよ。口だけの男ね」

「仕方ないだろ。オークだそ。それも3体も」

「それが何か?」


男は黙る。

女はさらに俺に近づく。


「もうちょっと、鍛錬した方がいいな。口だけだと命、落とすぞ」

「・・・」


あまりにふがいない男だから、からかうのさえつまらない。

女も近寄りすぎだから、離して、居眠りをすることにした。

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