第24話 街の噂
「知ってる?エターナル一家のボスが倒されたって話だってよ」
「ええーっ。そんなバカな。エターナル一家に歯向かう奴なんでいるのかよ」
「寝取られリーダーって噂のあいつ。ガイナだってよ」
「ええっ。だって、あいつ、仲間殺されて、ソロになったって話だろ」
「そう。一人でエターナル一家に突っ込んでボス倒したらしいぞ」
「じゃあ、次期ボスは、ガイナって野郎か」
エターナル一家に起きた悲劇は、第一報としてそんな噂で広がった。
「おい、聞いたか?」
「何を?」
「エターナル一家のその後の話よ」
「ボスが殺された後の話?」
「そうそう。ボスが囲っていたエルフの美女をさらって逃げたらしいよ」
「なんと。エルフの女を助けるためにエターナル一家を襲ったのか」
「そうらしい。ちょっとカッコよくないか?」
「すげー、かっこいいじゃん」
ガイナが知らない間に街で人気が急上昇していた。
「おい、知ってるか?エルフと逃げたエターナル一家を壊滅させた奴の話」
「なんだ?エルフと逃げたあとの話かい」
「そうそう」
「家に連れて行ったら大変なことになったらしいぞ。奴が囲っていた女達と」
「ええっ。それで、最後はどうなったんだ?」
「エルフも女も捨てて逃げ出したらしいよ。この街から」
「ボスより女の方が怖ってか」
「そうらしい」
街ではエターナル一家とガイナの話で盛り上がっていた。
当のガイナは何をしていたかっていうと。
確かに街を捨て、別の街へ行くために馬車に乗っていた。
街を捨てたのは本当であった。
そして、理由も女だった。
「次の街では女は気をつけるぞ」
そう誓いを立てて、馬車の隅に乗っていた。
いろいろと情報が錯そうしていますが・・・主人公は逃げました。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
第一章は終わっているので、毎日1話程度のアップになります。
代わりと言ってはなんですが。
新連載が始まりました。
『「料理人は引っ込んでろ」と言うけど、錬金料理人って実は超強力な奴なんです』
料理小説、異世界版ですね。
錬金術と料理は似ていますって話。よろしくです。
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