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第15話 崩壊の本当の理由

「広域マフィアの『エターナル一家』って知ってるかい?」

「いや、全く」

「広域マフィアは街を超えて、国を超えて存在するマフィアのことだ。その中で一番大きいのがエターナル一家さ」


マフィアは表には出ないが裏で権力者にも豪商にも繋がっていると噂されている非合法組織。

その仕事は国の運命すら左右すると言われている。


「ある国を滅ぼした魔王にも、エターナル一家の影響が見られると言われているんだ」

「そのエターナル一家がどうした?」


この世の中、犯罪者はどこにでもいる。

犯罪者は自分の安全のために組織に属する奴もいるだろう。

それがマフィアだったとしても、俺には関係がありはしない。


「エターナル一家は自分達が影響を及ぼすことができない奴らは、崩壊させるのがいつもの手だ」

「すると俺たちのパーティが崩壊したのは、エターナル一家の策略だというのか?」

「その通り。エターナル一家の下部組織がこの街にはあってよ。その組織の幹部がお前のとこのサブリーダーに接触していたんだ」

「どういうことだ?」

「形は相談に乗るという名目で、新しいパーティを立ち上げる資金援助をしていた」


なんと。あいつらが裏切ったのは、エターナル一家が糸を引いていたからか。

しかし、そんなことをしてエターナル一家に何の利益があるのだ?


「お前がエターナル一家の依頼をことごとく断ったのがきっかけらしいぞ」

「なんでお前がそんなことを知っている?」

「蛇の道は蛇だよ。俺だってマフィア構成員の数人は知っているからな。そっちの世界では、お前のパーティが崩壊した時、盛大に祝いの会が開かれていたと言うんだ」

「ほう」

「お前らは、マフィアが見ても危険な存在になろうとしていたのさ」


別に俺はマフィアに敵対するつもりなどなかった。

しかし、依頼はしっかりとした依頼者のみ受けていた。

依頼の内容と依頼主、そして報酬をすべて確認した上で依頼を受諾した。

ひとつでも、あいまいなことがあれば、断った。


その方針がマフィアを敵として見ていると勝手に思われたのだろう。


「そうか。それはいいことを聞いた」

「どうするつもりだ?」

「もちろん、やることはひとつだ」

「まさか」

「そうさ。エターナル一家を崩壊させること。俺たちのパーティが崩壊した原因がエターナル一家なら、復讐として崩壊されるのが当たり前だろう」


久しぶりに身体が熱くなってきた。

パーティメンバーへの復讐が終わり、目的がなくなっていた俺にとって、エターナル一家崩壊という新たな目的は正に欲していた物だった。


「まずは、この街のエターナル一家を壊滅させるところから始めようとするか」


エターナル、略してエタは怖いんです。



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