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精霊王になりまして  作者:
旅の始まり
40/55

一人と二匹でお使いをしよう いちっ

シリアスが続いていたのでのほほんとした日常書いてみよう!ってことで

the初めてのお使いです。


 「え?お使い?」


 挨拶とオススメの店を聞きに来たアルヴィスにニーナはニンマリと笑って一枚の依頼書を差し出した。


 「っそ、お使い。アルヴィス君ってまだ依頼受けたことないでしょう? 折角来たんだから依頼受けないかなぁって。これ定期的に来る依頼だから、安心だし。観光するのにもお金(先立つ物)もいるでしょ? お小遣い稼ぎって思っていいから」


 「オススメよ!」とニーナの差し出して来た依頼書をアルヴィスはまじまじと見つめ読み始める。



 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


  依頼種類 運び屋

  依頼内容 荷物の輸送

  依頼者  食事処 転転 店長ハルチル


  詳細

  仕事で使う食材を買いに行ってほしい。

  主なお店 野菜屋ウィドー 肉屋ママル 

  それぞれの店で受け取り後、店に直接届

  けてください。


  依頼条件

  ギルド受付ニーナからの紹介であること。

  馬や牛など物を運ぶのに長けた生き物を

  所持していること。


  依頼報酬 銅貨五枚


 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 


 「馬が必要なの?」

 「お店で使う材料だから量が多いのよね。人数が多いのなら馬とか牛とかそういったのが無くてもいいって言うんだけど…銅貨五枚だしそれはないかなって。あら、もしかして持ってない…とか?」


 心配そうなニーナに「いや、馬は持ってるんですけどね」と苦笑いをアルヴィスが返すと花が咲くような笑顔を浮かべてから依頼受注中の印鑑を依頼書に押してしまう。


 「あっ」

 「はい、これ。詳しくはハルチルさんに聞いてちょうだいね、では。貴方が無事に依頼をこなせるのを祈っています、行ってらっしゃい」

 「は、はあ」


 ほぼ強制的に渡された依頼書に目を白黒させながら見つめていると、肩に止まっていたカナリアが『だから、私が案内するって言ったのに…お店の場所なら分かるからとりあえずベルグを迎えに行こう』とぴぃぴぃ鳴いて宥めて先を託す。


 「うん、そうだよねぇ」

 ため息をこぼしながらアルヴィス達はギルドを後にした。







続く

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