第07話
微エロです。苦手な方は読まなくてもシナリオには影響ありません。
時間が凍りついた。「こいつは何を言っているのだ」と言わんばかりの半眼で凝視され、しばしの沈黙のあとに出てきた言葉は
「・・・・・ああ、まだ毒が抜けきってないのね。さあ、ベッドに戻って休むと良いわ」
正気だと思われなかったらしい。さあさあと背中を押されベッドの方へと追いやられる。
「いやいや、報酬としてささやかながらの役得を要求しただけじゃないか」
押される力が唐突になくなる。おや、と思い後ろを向くと、シグナの背中が向いていた。
照れているのか、はたまた自分のエルフとしての矜持と相談しているのか。
その背中は何かに耐えるようにモジモジしていた。耳の先までほのかに赤く染まりきっと正面から見たらその顔は赤くなっているのがわかるだろう。
数分間観察したが、すぐにどうこうなる様子ではなかったので更に追い打ちをかける。
「さっき私のできることならなんでもするって言ったのは嘘なのかい?」
声をかけられたシグナはビクッと身体を震わせ、こちらを恐る恐るといった感じで振り向いた。
自分のか細い肢体を両手で抱き締めつつ、半歩後ろに下がる。
「・・・何をするつもりなの?」
何故か脅してる風な感じになってしまった。
「いやいや、何も一晩好きにさせろって言ってるわけではないし、ちょっと撫でたりさせてもらうだけでいいんだ」
頬を染め悔しげにうつむく、だが命の恩人にお礼がしたいという心に偽りはなかったのだろう。
「わかったわ」
観念したように頷いた。
体感で昼にこちらの世界に来て、日暮れ頃にトロールと戦い、気が付いたらもう日はすっかり沈んでいた。
トロールの件と今後の処理があるから1時間待ってほしいと言い残しシグナは部屋から出ていった
そのスキにアイテムポーチの毒消し草を粗食する。ちょっと苦いので口直しに水さしの水を飲む。
思えばリアルではWBOにハマり女性との交友関係も殆どなく、OFF会なんて怖くて参加できず、WBOで仲の良い女性プレイヤーに慕われていたことはあったが、恋愛に発展することはなかったなぁと考えさらに、今後のことや今の自分のことを考えていると、ドアを叩く音が響いた。
「どうぞ」
なるべく音をたてないようにドアを開け身を滑り込ませるように入ってきたのはシグナだった。
風呂で身を清めてきたであろう。その身体からは花の甘い香りがうっすらと漂っていた。
その綺麗な金髪は綺麗に梳かれ清らかな音を立てつつ揺れている。潤んだ瞳はほのかな明かりが当たり薄い緑色に輝いていた。
服はリアルだとよくあるスウェット風だろうか、何にしろ純白な服はさわり心地もよさそうだ。
さすがに恥ずかしいのだろう。顔を染め何かに耐えるように唇を固く結んでいる。
「変なことしないでよね」
固めのベッドに腰掛けていた俺は寝転がり明りを消した。
モゾモゾとベッドに入ってきたシグナの身体を抱き寄せる。
撫で たり するとは言ったけど撫でるだけとは言ってないと耳元で囁いた。
「そんな屁理屈・・・あっ」
身を守るように背中を向け脚を縮めた。
シグナの首に顔を埋め鼻先を触れるか触れないかくらいまで近づける。
ゆっくりと沁み込ませるかのように息を吸い匂いを堪能する。恥ずかしく発汗しているのだろうか。
部屋に入ってきた時よりも香りが少し強いようだ。
シグナの身体の下に潜り込ませた左腕に力を込め腕を折りその軟腰に手を回した。
服の手触りはかなりよく素材は絹だと思われる。服の下から伝わる柔らかさと温かさに心地よさを感じつつ少しだけ掌を押しつけつつ胴体を撫でる。
「ふぁっ・・・あっ」
様子を見る限り嫌がってる感じはない、ならばと遠慮せず首に埋めていた顔を上げ、右手でシグナの頬を撫でる。
そしてベッドにくっついてる左頬に右手を当て、少しこちらを向くような感じで顔を上げさせた。
目の前にエルフ特有の長い耳、細くなり始めたあたり唇で甘噛みした。
時折ピクッと震える様子に満足しつつ耳元でその触り心地を報告する。
「み、耳元でしゃべるなぁ・・・」
意識したことで敏感になっているのだろう。感じたことを語り掛ける毎に頬を上気させる。
耳の先を3cmほど口に含み舌で感触を確かめる。コリコリとした感触に満足しつつ歯で耳をそぐように擦りつけた。
気のせいだと思うが花の香りと感触が相俟ってどこか不思議な清涼感のある味がする。
身体をくねらせるシグナの耳から唇を離し、ほぼ横を向いていたので今度は肩から顎のあたりに再び首に顔を埋める。
匂いを嗅ぎながら頬を抑えていた右手を離し、今度はその可愛らしい太ももに手を這わせていく。
服の上から戦闘する者特有だと思われる太股を触り続ける。
プニプニとした皮膚の下に程よく柔軟な感触に満足して満遍なく撫でまわす。
左手はその間もずっと軟腰を撫でていた。
埋めていた首にはほんのりと朱が差しうっすらと汗が滲んでいる。少しだけと思いつつ首筋に唇を当て軽く吸う。
耳の時に感じた風味に感動しつつ今度はうなじ辺りに舌を押しつけた。
夜は更けていく。肝心な場所には手を触れずシグナの温かさと心地よい感触を楽しみつつ。
美少女エルフを手で弄び興奮してはいるが、兎やハムスターといった小動物をめでる気持ちが強いのか、だんだんと微睡みが襲ってくる。耐え忍ぶうっすらとした嬌声を聞きながらカンナは眠りについた