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第05話

お気に入り83件

PV11,152

ユニーク2,681

感想3件

読んで頂きありがとうございます。更新はゆっくりとなりますが、よろしければお付き合いください。

距離は80mほどだろうか。

振り上げられた大剣を見つつ俺はスキルを発動する。

閃電<10秒間移動速度28%増加再使用15秒>

ダッシュ<前方向に任意の距離移動する再使用2秒>

跳躍<任意の方向に跳躍することができる再使用2秒>

残動<強力な踏み込みを行う。発動中前方向にしか移動できない再使用30秒)

モーションキャンセルを含めながら一瞬で間合いを詰め残り15mほどの距離になりさらにスキルピンポイントナックルを発動。

モーションが始まり一定距離の敵に対し強力な突進が始まり拳を叩きこむスキル。脚を踏み出すたびに土につま先がめり込む、踏み出す度に起こる音すら置き去りにしトロールに肉薄した

拳を振り上げる。敵の身体に打ち込む前に意識してモーションをキャンセル

武器破壊属性のあるデモリッションを発動。このスキルもわずかにダッシュ効果がある。

今まさに激突しそうな大剣にできる限りの推進力と力を込め右拳を叩きつける。

思った以上に威力が出たのか、はたまた武器耐久度が低くなっていたのか

衝突した場所から綺麗に大剣が半分になった。半分になったとしても普通の剣ほどの長さはある。下手に壊れず勢いを殺されなかったのかトロールはそのまま剣を振り切った。

鈍感なトロールから怒気が伝わってきた気がする。

振り切った態勢のままトロールはそのまま身体を前に近づけ内側に折った腕を伸ばし大剣を再度横に振るってきた。

早さはこちらの方が上、振り切った右腕を戻しつつ、殺しきれなかった身体の勢いを踏みこんだ左足で無理矢理抑え込む、左足が土にめり込む感触を意識しつつ

「はぁぁぁぁっ」

身体を開き左拳をトロールの大剣に叩き込むっ!

てこの原理だろうか、持ち手に近い位置に叩き込んだため今度は折れなかった。しかし威力は乗っている。そのまま拳を振り切り大剣を持つ手を振り上げさせた。

ガラ空きの脚元に対し、振り切った左拳を戻しつつ、右拳に力を込める。引き絞った右手に合わせ強く踏み込む、足元を陥没させ必殺の威力をもった右拳はトロールの膝にダメージを与える。

手から始まり肘、肩に身体全体に感触が伝わる。骨のきしむ音、肉を潰す感触、

(ああ、堪らない)

きっと今の俺の顔は凄惨な笑みを浮かべているだろう。もしかしたら輝くような笑みになってるかもしれないがそんなことは意識せず、悲鳴を上げるデカブツに再度攻撃を開始する。

皮を割き肉を抉り、骨を潰す。相手は6m近い巨体だ。分厚い脂肪も蓄えている身体は大変殴りがいがあった。

トロールが堪らず片膝をついた。自然とトロールの顔面が近づいてくる。

「頭が良い位置になったね」

狂ったように笑いながら拳を右目に叩き込んだ。そしてスキルも発動する。

浸透勁<ダメージを表面に留まらせず、貫通させる>

PvPプレイヤーバーサスプレイヤーで良く使ったスキルだ。防御の上からもダメージを通すことができ、鎧で固めたプレイヤーにもダメージが通るスキル

うめき声を発して上を向いた顎にスキルを放つ轟撃<全身のばねを使い上方へ掌底を放つ>

掌から相手への物理ダメージが丁寧に通った感触をたしかめつつ、トロールは仰向けに倒れ動きを止めた


(死んだかな・・・死んじゃったかな・・・)

血沸き肉躍るというのはこの事なのだろうか。

トロールは痙攣するように震えている。まだ息はあるようだが程なくして死ぬだろう。

身構えつつ身体に力を込める。仰向けの身体に最後の一撃を与えようとした。ゆっくりとトロールが動く

もう戦えないという思っていた。沸きあがっていた喪失感が消えまだ戦える高揚感が身を焦がす。

「ガァァァァァァ!!!」

トロールが吠え口から粘土の高い液体が吐きだした。身体はもう溜めに入っていた。

左手で液体を払う。毒液が身を焼く、手甲部分は無事だが肩から脚にかけて浴びてしまった。

最後の最後で油断したかなぁと思いつつ、力尽き掛け両膝をついたトロールの顔面に拳が突き刺さった。

顔の半分を突き破り脳漿が後方に飛び散った。確実に殺した手ごたえに若干感動しつつ、拳を握る。


決意する。俺はここに在る。新たな存在意義を見出しつつ、リアルでの心残り親孝行できなかったなぁと罪悪感を感じつつ、この世界で生きるという事、殺すということ、まだ見ぬ強者のことを思い、あっ

毒食らってたっけかー。と四肢に力が入らなくなってきて、呆気なく倒れた。

「ちょ・・・ちょっと!大丈夫!?」

シグナだろうか、エルフの面々がかけよって来る気配を感じる。

「誰か治療を!」

声を張り上げ誰かを呼ぶ声がする。頬をなでられ手を握られしっかりしてと声が掛けられてるのがわかった。

頬を撫でられる温かな感触を感じつつ、俺は意識を失った。

簡単なスキル解説   

矛盾があったら申し訳ないです。

ちなみに各スキルは他の職業において上位互換が存在しております。

(強化前)→(強化後)


跳躍

クールタイム2秒

任意の方向に跳躍することができる。

Lvが上がる毎にクールタイム減少


バックステップ

クールタイム2秒

後方へ任意距離下がる。

Lvが上がる毎にクールタイム減少


パリィ

発動時間12秒

クールタイム45秒

最低発動率4%

敵とのレベル差が1開く毎に発動確率1%上昇


---------------

デモリッション

クールタイム180秒→クールタイム220秒

最大限弾き絞った一撃を放つ。対象との距離があるときに限り、ダッシュ効果

攻撃力128%、武器破壊、スタン→攻撃力420%、武器破壊、スタン


練気

クールタイム8秒

練気状態になる。3回まで重ねかけ可

ALLステータス+0.8%(最大2.4%)→ALLステータス+2%(最大6%)


轟撃

クールタイム45秒→クールタイム25秒

練気状態ならば技後硬直からでも発動可能

全身のばねを使い上方へ掌底を放つ

攻撃力88%、スタン、浮かし→攻撃力220%、スタン、浮かし、硬直


スタンショット

クールタイム9秒→クールタイム削除

攻撃力120%、スタン→攻撃力60%、20%の確率でスタン


ピンポイントナックル

クールタイム120秒→クールタイム100秒

目標に向かい突進しつつ勢いのついた一撃を与える。

攻撃力160%+1m距離毎に8%(最大10m)→攻撃力330%


浸透勁

持続時間180秒→持続時間→60秒

クールタイム420秒→クールタイム240秒

すべての攻撃に貫通効果を持たせる。物理耐性持ちや鎧の上からでもダメージを通す事が可能→すべての攻撃に貫通効果を持たせる。物理耐性持ちや鎧の上、防御魔法でもダメージを通す事が可能

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