表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/20

9.『クソババア』殺人事件

「早朝。クソババアって声が聞こえたので、ゴミ出しから戻った錦野家の奥さんが、当麻家の玄関を訪ねたら、絶命していたそうですが、所謂『吉川線』が曖昧です。」

 

 ========== フィクションです ===========

 === 主な登場人物 ===

 眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。

 辻・・・捜査一課辻班班長。



 =================================


 午後1時。捜査一課。「当麻家扼殺事件」本部。

 昼食の後、捜査員が帰って来て、捜査会議が始まった。


 課長である開光蘭子が、言った。

「119番をしたのは、お向かいさんだ。井関さん。」

「早朝。クソババアって声が聞こえたので、ゴミ出しから戻った錦野家の奥さんが、当麻家の玄関を訪ねたら、絶命していたそうですが、所謂『吉川線』が曖昧です。」

「目撃者は見当たりませんでした。早朝ですしねえ。」と辻班長が早くも諦めムードで言った。

「おい、元カレ。4時くらいになったら、当麻家に行って、周囲を調べてこい。」

「なんでですか?」「薄暗い環境を調べるんだ。暗いのが恐いのか?」

「恐いのは、元カノです。」

 捜査員達は、必死に笑いを堪えていた。

 以前、何度か大曲先輩は、転属を申し出た。

 そして、管理官は蘭子に確認した。

 だが、その度、蘭子は「優秀な部下を失いたくありません。中の下ですが、仕事は出来ます。個人的には憎んでいますが、捜査能力は買っています。」と言って、転勤を阻んでいた。

「眩目。一生辛抱しろ。お前なら耐えられる。」と、鑑識の井関さんは、変な慰め方をした。


 午後5時。大曲先輩は、被疑者を連れて帰ってきた。

 被疑者は、新聞配達の青年だった。出頭したのだ。

 簡単に言うと、『委託殺人』だった。

 当麻愛子さんは、優しい人だった。

 嫁に行った千子は、愛子さんを介護施設に入れた後、「生前贈与」を迫っていた。

 愛子さんは介護施設を脱走、同情した新聞配達の小栗達夫は、自らの母親を重ねて接していた。

 小栗は、愛子さんのシナリオ通りに実行した。

 愛子さんが細工して自殺した後、工作し、錦野さんのゴミ出し時に、カセットの声を再生した。その声は、愛子さんの声では無かった。

 そして、業務に戻った。

 夕刊の配達時間。いつものように、やって来てしまった小栗は、黄色いテープを見る。

 それを見ていた大曲先輩に声をかけられ、出頭した。


 辻班長が、菩提寺に財産を寄贈していたことを調べ上げていた。


 午後9時。眩目家。

「介護施設の施設長は泣いていた。『何も知らなくて・・・。』そりゃそうだろう。段ボールを倉庫にしまうみたいに母親を施設に入れた娘は、全く面会に来ていなかった。1年以上な。そんな娘に生前贈与出来るか?真吉。」

「出来ないね。今回ばかりは大曲先輩も活躍したね。」

「ああ。プラスポイント1点だな。」

「ポイント?」「ああ。まだマイナスポイント999だ。」


 俺は、井関さんの言葉を思い出した。


 ―完―








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ