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55.理不尽犯罪事件

ガイシャは、澤弘幸。コンビニ『ローマン』の店員だ。先日、〇〇署管内で発生した特殊詐欺逮捕の功労者で、〇〇署から表彰された。そこまでなら良かった。


========== フィクションです ===========

=== 主な登場人物 ===

眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

志摩敏夫・・・警視庁管理官。

井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。

秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。

井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。


辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。

蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。

村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

神道助六・・・捜査二課課長。警部補。蘭子と同期。

新垣舞・・・捜査四課課長。警部補。


=================================


午後1時。捜査一課横の大会議室。『コンビニ店員殺人事件』本部。

昼食の後、捜査会議が始まった。

そして、志摩管理官が説明を始めた。

「ガイシャは、澤弘幸。コンビニ『ローマン』の店員だ。先日、〇〇署管内で発生した特殊詐欺逮捕の功労者で、〇〇署から表彰された。そこまでなら良かった。〇〇署では、表彰される時の写真を無修正で、週刊品大に渡してしまった。本人の許可なく、だ。ホシは、ソレを読んだ者と推定されるが、特定出来ない。助けて貰った高齢者は何度も家族が澤に電話したそうだが、とんだことになった。」

「最近、特殊詐欺も巧妙化している。先日も、県警の協力要請で警視庁捜査二課が、って女の声で電話した来た、ってケースがあった。警察官が直接金のやり取りもする訳ないし、姿現わさず電話もおかしい。さっき聞いたが、ガイシャが助けた高齢者は、コンビニの『電子カード』を買わせるケースらしい。例えば、『パイポイ』とかな。パソコン買うのに必要だから、『パイポイ』30万円分、とか言うらしい。30万円もあればパソコン何台も買えるけどな。年は食っても金はある高齢者は相場も知らなければ電子カードも知らない。」

「振込だとばれやすいから、迂回するのか。神道。この爺さんは、煽動され誘導されたんだ。澤さんは、おかしいな、とピンと来た。いいことしたの浮かばれないな。が、やはり行きずりじゃないんだよね、井関さん。」と蘭子は井関に尋ねた。

「ああ。恐らくはバタフライナイフ。ピンポイントで胸を突いている。スジもんだな。」

「スジもんだな、って言った?」と、新垣が入ってきた。

「元半グレの三田村茂雄って奴が、ちゅうかうれんぼ会のブレーンにヘッドハンティングされたらしい。いっちょ噛みしてるかもよ、蘭子。」

「成程。恥かかされたってことで報復か。スジもんは、スジ通すのが好きだからな。」と、蘭子は言った。

「今回は、囮の高齢者使えないしなあ。村松、ナースやってみるか?ブラジャー貸してやるぞ。」

「喜んでー。」

どういう作戦かは見えてるが、皆黙っていた。

井関さんが、下向いて、笑いを殺している。

「ドクターは、お前な。」


えええええええええええ!!!!!!!


午後5時。警視庁記者会見場。

管理官は、偽の情報を流した。

大した役者だ。澤さんが亡くなったことは、まだ伏せられていて、重体と発表していたのだ。

そして、『犯人の声の録音』を明日発表する、と管理官はポーカーフェイスで言った。


午後11時。ある病院。

男が病室に忍び込み、ナイフを突き立てようとした。

「そこまでだ!!」ドクター姿の大曲先輩は、叫んだ。

そして、俺はベッドから毛布を撥ねて起きた。


翌日。午前1時。眩目家。

ラーメンを啜りながら、蘭子は言った。

「澤さんの相棒の店員が、『受け子』の一人だったとはな。まあ、結果オーライだ。新垣も神道も、大捕物に喜んでいたよ。真吉、もう一杯。」

「大丈夫。今日は2回戦までな。」


入眠剤、どっかにあったかな?


―完―




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