15.異星人殺人事件
「趣味が悪いのは、もとか・・・大曲だけではない。世の中は広い。井関さん。」
「ガイシャは目をくり抜かれています。硬直から考えて、死亡する前にね。秋野、なに星人だっけ?」
========== フィクションです ===========
=== 主な登場人物 ===
眩目真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。
大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
開光蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。
志摩敏夫・・・警視庁管理官。
井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。
秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。
井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。
辻・・・捜査一課辻班班長。
蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。
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午後1時。捜査一課。「異星人殺人事件」本部。
昼食の後、捜査員が帰って来て、捜査会議が始まった。
志摩管理官が、言った。
「気色悪い。」
今回も尋常な事件では無かった。
ご遺体、即ち、ガイシャが『異星人』だったからだ。
課長の蘭子は言った。
「趣味が悪いのは、もとか・・・大曲だけではない。世の中は広い。井関さん。」
「ガイシャは目をくり抜かれています。硬直から考えて、死亡する前にね。秋野、なに星人だっけ?」
「がんぼうど星人だそうです。ハロウィーンが広まってから、テレビや映画のヒーロー・ヒロインや色んなコスプレが流行って、専門店も多いようです。SNSの専用サイトも盛んで、見付けました。これは、映画の悪役宇宙人のコスプレで、設定では、目の部分ががらんどう、つまり、空間で、吸い込んでブラックホールに送るらしいです。」
「それで、くり抜いたのか。SNSで手掛かりは?」と蘭子が辻に振ると、蒔が答えた。
「殺人事件ですので、と班長がかき口説いて、SNSの会員制コスプレ倶楽部にガイシャが登録していた事が判りました。メッセージの内容は公開出来ないと言うので、会員を当たって行くと、ガイシャと反目していると告発してくれた会員がいました。ガイシャの大田原勝治は、会員の江口孝幸とオフ会で揉めていたそうです。証言したのは村田永幸という会員です。」
「オフ会?」と、管理官がクビを傾げるので、「普段、匿名の付き合いをしている者達が実際に会って親睦を深めることです。」と、智子が言った。
「お前も、そういうの、やってるの?」「『オヤジ嫌い嫌い倶楽部』のオフ会、盛り上がるのよ。」
「聞かなきゃ良かった。」と、井関は悄然とした。
「大曲。江口と村田を引っ張って来い。」と、蘭子は指示した。
午後6時。やっと取り調べが終った。
江口と村田は共謀していた。
だが、村田を目撃した者が現れた、と脅すと、落ちた。
蘭子の手口だ。
実際にイベント時に揉めていたのは、村田の方だった。
殺された大田原は黒いアイシャドウで充分だと言ったが、村田は拘った。
お面を作ろうと言い出して揉めたのだ。
午後8時。眩目家。
アイシャドウで目の周りを黒く塗った蘭子は、怪しく笑った。
「た、助けて。おサバキング様!!」
蘭子はにたっと笑った。お歯黒だった。
―完―




