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19 外貨の獲得方法

結局、彼らは親子丼を2杯ずつお代わりした。1人で丼3杯食べた計算だが、このくらいで腹8分らしい。これを毎回作るのは中々骨が折れるが、特に文句もなくおいしそうに食べるのなら作り甲斐があるというモノだ。ただし、これを維持するためにも野菜や果物だけでなく、たんぱく源であるお肉も必要になる。地球産のものを購入してもいいのだけれど、コスパが悪いだろうな…と思う。


「飼育する動物…、増やそうかな?」

「食材の確保ですか?」


夕食と入浴を終えそれぞれが自由な時間を過ごしているとき、私はネットショップを開いて飼育できる家畜を見ていた。こっこーだけでは料理のバラエティーも狭まるし、飽きがきてしまう。もちろん最強コスパの鶏肉は頻繁に使いたいけれど、牛肉や豚肉だって食べたい。


「一般的な家畜と言えば【こっこー】を筆頭に【ぶーぶ】や【もうもう】と言ったところでしょうね」

「それって地球でいう所の豚や牛でしょう?」

「ええ、【もうもう】は500000Gほどの価格で成体になるまでに14日程掛かります。1度の出産で3頭から5頭ほど出産します。6か月から8か月に1度、繁殖期に入り母牛からは約6か月の間ミルクが出ますね」

「地球の牛とはずいぶん違うのね」

「ええ、搾乳と食肉に特化した品種改良された家畜ですので」

「そうなんだね」

「【ぶーぶ】は100000Gほどの価格で成体になるまで10日程掛かります。1度の出産で10頭から15頭ほど出産します。3ヶ月から4か月に1度、繁殖期に入りますね」

「【もうもう】に比べて【ぶうぶう】はタイパもコスパも良いのね」

「はい。ですが、豚よりも牛が高値なのは食肉と同時に、ミルクも取れますからね」

「牛乳かあ…。チーズやバターに加工できるかな?」

「クラフトアプリで可能ですよ」

「う~ん。でも外貨の獲得方法が、今はポーションだけなのが心もとないよね」

「そうですねー。チーズやバターは高級品ですが、まずはもうもうを手に入れないと、どうにもなりませんしね…」

「だよねー。この前ポーションを売却したけど、苗とか買っちゃったから牛1頭分しか買えないしね…」


何かを買うには、先立つ物が必要なのはどの世界も一緒の鉄板ルール。


「砂糖はいかがでしょうか?」

「砂糖はどうしようもなくなった時の最終手段でしょ?」

「いえ、地球産のサトウキビを育ててみてはいかがですか?」

「サトウキビを砂糖に加工して売るってこと?」

「ええ、そうです!」

「でも、サトウキビは夏の間じゃないと無理じゃない?」

「地球でいうところのビニールハウスをたてるのですよ」

「ビニールハウスは結構高額って聞くよ?2、300万するらしいから無理だよ?」

「では、来年の夏までお預けですね…。こしょうも夏じゃないと無理ですしね…」

「そうね」

「とりあえず牛は来年考えるとして、豚は買えそうじゃない?」

「そうですね…。来年の夏までは鶏肉と豚肉でやり繰りしていただくしかありません」

「うん、そうだね。料理の本でも買って、食事のバリエーションを増やすよ。それに地球の貨幣で購入できるから、上手くやって行けるように頑張るよ」

「それでは、明日はどうされますか?」

「そうだね。午前中は鶏と畑の手入れをして、午後からは豚用の小屋を建築してぶーぶを搬入したいね」

「ええ、そうしましょう!」


来年の夏までには領地を拡大して、夏はサトウキビを一面に植えよう。砂糖がどれだけできるかは分からないけれど、販売用に作ってもうもうを買おう!牛乳は色んな加工が出来るので、今から楽しみだ。

そんなことを思いながら、私は寝室のベッドへ行き明日に備えて目を閉じた。






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