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10 ポーション

「で、ポーションってどうやって作るの?」

「ご説明しますね。まずは先ほどのポーションアイコンをタップします。それから作りたいポーションをタップし、作成個数を指定します」

「うんうん」

「まずは1つ作成しましょう。作成個数を1にして、材料を選んでください」

「選ぶって、どうやって?」

「選択先が選べますので、インベントリを指定してください」

「あ、これね!」


選択先のインベントリに指定すると、薬草の数が800は超えていた…。自宅と農園の除草作業をしただけなのに、凄い量だ…。逆に雑草は400くらいだったので、この領地は雑草よりも薬草の方がたくさんあったらしい…。


「すべて選択し終えると調合のボタンが表示されますので、そちらをタップしてください」

「うん」


調合ボタンをタップすると、目の前に液体が入った小瓶が現れた。直径2㎝、高さ5㎝ほどのコルク栓で封をされた薄い緑色の液体。15ccくらいの液体量が入っている。


「これが下級ポーション?」

「そうです。鑑定してみますか?」

「そうね」


アプリを使って鑑定してみる。


【下級ポーション】

中・軽度の切り傷、やけどなどに効く

売10000G 買5000G


「おお!ほんとにポーションだね!」

「成功ですね!ぜひ、先ほどのお怪我に使用してください!」

「そうだね!って、これ。どうやって使うの?」

「負傷の範囲が大きければ内服薬、範囲が狭ければ直接振りかけてください」

「じゃ、とりあえず塗ってみる…」


自分で作ったとはいえ口に入れるのには若干抵抗があったので、とりあえず数滴傷口に落とす。すると、一瞬で傷口がふさがり、傷跡すら分からないほどきれいになった。


「わあ!すごい!」


おもわず感嘆の声を上げる。

そして下級ポーションを嗅いでみると、お茶の匂いがした。ちょっと興味が湧いて、味見してみる。


「薄い緑茶…」

「?何がですか?」

「このポーション、出涸らしくらいの薄い緑茶の味がする」

「そうですか…。漢方薬のように苦いモノかと思っておりましたが…」

「まあ、ほとんど水と変わらないから飲めなくもないね」

「異常にマズくなければ、まあ…。許容範囲でしょう」

「うん」


半分くらいに減ってしまった下級ポーションを眺める。味はともかく、きれいな薄緑色だ。


「もうちょっと作っておこうかな」

「そうですね。ないとは思いますが、ちょっとしたケガには効き目抜群ですから。あるに越したことはありません。幸いにも材料は揃っていますからね」


結局薬草を100本くらい使用して、下級ポーションを50本くらい調合した。自分のインベントリに入れておけば邪魔にはならないだろう。そうやって調合していると、下級ポーションの下の欄にある、【中級ポーション】にも興味が出る。上級ポーションの欄は選択できないので、材料が揃っていないのだろう。だが、中級ポーションは選択が出来るので調合可能ということだろう。

せっかくだから中級ポーションも調合してみる。材料は薬草1本と青薬草1本らしい。幸いにもインベントリに収納してあった。薬草よりは量が少なかったけれどそれなりの量があったので、試しに10本くらい作ってみる。

同じようなコルク栓で封をされた小瓶が現れる。先ほどと同じで緑色の液体が入っているが、先ほどよりも色が濃い。せっかくなので鑑定してみる。


【中級ポーション】

重度の切り傷や刺し傷・広範囲のやけどなどに効く

売50000G 買25000G


「下級ポーションのときも思ったけれど、材料費はそうでもないけどさ。ポーションになると値段が跳ね上がるのね…」

「こちらではポーションは神殿が独占状態ですからね。製造技術が秘匿されている分、希少な薬品になりますので値段も高価になりますね」


たった1本でこんな値段のするポーションに需要があるのか疑問だけど、効き目はしっかりしているみたい。

神殿ってところが独占販売状態なら、きっとぼろ儲けなんだろうな…。

そんなことを思いながら出来上がった中級ポーションもインベントリに収納した。


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