その学園、招待制につき。生徒たちは全員ワケありでした

“ヴィクテンラス学園”それは選ばれた者だけが招待される特別な学園。美しく整えられた施設と、一見穏やかな日常の裏に、得体の知れない独特の雰囲気を漂わせている。

この学園に通う生徒たちは皆、楽しそうに高校生活を送りながらも、心の奥底に隠した「闇」や「秘密」を抱えている。誰もが他人には自分の秘密は語らず、また聞き出そうともしない。

刃霧月斗(はぎり つきと)もまた、その一人だった。
軽やかに振る舞いながらも誰にも明かせない秘密を抱え、目立たぬように生きようとする彼は、入学初日から不思議な縁で三栖楓(みすずかえで)、阿久津蓮(あくつれん)、そして明日奈渚(あすななぎさ)と出会う。初対面ながらも楽しく会話を交わした四人。しかし、その穏やかな時間の裏で、彼らの心に秘められた「闇」が次第に姿を現していく。

ヴィクテンラス学園で過ごす時間は、ただの青春ではない。それは、自分自身の真実と向き合い、誰かを信じる勇気を手に入れるための、かけがえのない物語の始まりだった。